『金持ちのヤバい資産形成術』の読書感想 – 金持ちが金持ちである本当の理由

金持ちのヤバい資産形成術 (中公新書ラクレ)

お金持ちと貧乏人の決定的な差、それが税金。

大村大次郎著『金持ちのヤバい資産形成術』(中公新書ラクレ)の読書感想です。

この本について

富裕層、いわゆるお金持ちがどのように節税しているかを解説した税金の本。お金持ちと庶民の違いは税金対策にあり。

この本を読めば、お金持ちがなぜお金持ちでいられるのか、その理由が分かります。

以下、本書の読書メモです。

はじめに(P5)

一般国民の多くは税金に対して無知。

一方、お金持ちは税金について詳しい知識を持ち、税金を払わずに済むために様々な節税を実施している。

結局お金持ちか貧乏人かを分けているのは税金であり、正しい税の知識を持てば、税金を節約し、その分豊かになれる。

脱税と節税の分かれ目(P25)

脱税と節税の違いは、不正をしたかどうかで決まる。

不正(隠し立てや偽装)をして税金を安く抑えた場合は脱税になるし、不正がなければれっきとした節税になる。

小規模宅地等の特例(P38)

死亡した人と同居していた家族が死亡した人の家(330㎡以内)を相続した場合、その土地の評価額は80%引き下げられる。これを、小規模宅地等の特例と言う。

お金持ちに多い職業(P68)

お金持ちには医者が多い。特に開業医の医者がお金を持っている(お金持ちの4分の1)。

彼らは医療法人を立ち上げ、そこで適切な節税を行う。そのため、稼ぎに対して、圧倒的に税金を払わずに済む仕組みを作り上げている。

医療法人を活用することで、税金を払わず、家族間でお金を残していくことができる。だから医者の家系は代々お金持ちになっていく。

タックスシェルターについて(P78)

タックスシェルター=租税回避商品。具体的には保険などの金融商品が多い。「それを買えば節税ができ税金が安くなる」というのがタックスシェルター。

法人で節税する(P107)

税金対策の定番が法人化。会社を作り、そこであらゆるものを経費として落とし、税金を節税していく。

法人は経費の範囲が広いので、法人を上手く使いこなせば、劇的に税金を節税できる。

日本のお金持ちは税金を払っていない?(P175)

日本は税金が高いイメージがあるが、日本のお金持ちの実質税金負担率は異常に低い(アメリカのお金持ちの半分ほど)。

日本の税金の名目負担率は高いものの、節税に抜け道がたくさんあるため、お金持ちは巧みに節税を実施し、税金を安く抑えている。

マイナンバーについて(P185)

マイナンバー=税金を確実に徴収していくためのもので、財務省の悲願。

マイナンバーが口座に割り振られることによって、誰がお金を持っているのかを明らかにし、税金を徴収していくのが狙い。

その本丸は富裕層であり、富裕層がどういう収入源を持っていて、どれくらいの稼ぎがあるのかを正確につかむことを目的としている。

富裕層の収入を正確に把握できれば、税金の徴収が容易になる。

感想など

有名なものからグレーな手段まで、税金の仕組みと節税についての興味深い話が満載の本。

本書の主張的には

「お金持ちと貧乏人の違いは税金を払っているかいないか。お金持ちは税金を払わないので、国は庶民から絞り取ろうとしている。節税するお金持ちのせいで庶民の負担が上がっている」

という感じで、多少「?」を感じますが、税の仕組みについて理解するのはとても大切なことだと思います。

私も毎年所得税や県(道)市民税を払っていますが、4月、6月、7月、8月、11月、1月は、「自分は税金を国に納めているんだ」という国民の義務を実感しつつも、「もう少しなんとかならないかなぁ」と感じるところ。

所得税や県市民税ほか、国民保険や国民年金の負担があるので、実質の負担率はそこそこ楽とは言えません。

もしかりに、完璧な節税によって払う税金が劇的に安くなったら、生活が一変します。

だからといって変な節税をしたいとは思いませんが、必要な税の知識や仕組みを理解して、適切な範囲で税金を払いたいものです。

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