『悪の経営学』の読書感想 – キレイごとじゃない“真”の経営学

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悪の経営学

強い会社を作る、そのために必要な4つのこと。

大村大次郎著『悪の経営学』(双葉社)の読書感想です。

この本について

元国税調査官の著者により強い会社(儲かる会社)とはどんな会社なのか、建前のない本音直球の話が面白い本。

激動の今の時代を生き抜くためには何が必要なのか。独立起業を考える方はこの本で詳細をチェック。

以下、本書の読書メモです。

はじめに(P2)

会社経営はきれいごとではダメ。競合を倒し、いい人材を集め、税務者や銀行とも上手く付き合っていかなければいけない。

特にお金に関する情報は重要。資金をどう調達するか、儲けたお金を税金で取られずにどうやって残すか、そういった実用的な知識が必要。

経営者に必要なもの(P12)

経営者として成功するには、

1・金儲けのスキーム(事業計画がきちんとお金になるシステム)

2・資金調達能力

3・危機回避スキル

この3つの力が必要。

経営者に人格や経営学の知識は必要ない。お金儲けの仕組みを持ち、きちんとお金を調達でき、危機が起こったときに対応できるスキルがあれば、経営は上手くいく。

有能社長の特徴(P18)

有能社長にバカ正直な人はいない。皆ひとクセある「煮ても焼いても食えない」人が多い。

「社員を大切に」「会社経営は社会貢献だ」とかきれいごとを言っていても、本心は別のところにある。

好きなことで成功できる?(P21)

起業のノウハウ本には「好きなことで成功しろ」的な話が多いが、実際は半分正解で半分不正解。

起業するにあたっては、好きなことを仕事にしないと続かない(好きこそものの上手なれで上達が早い→上手くいく)が、そこに需要がないとダメ。

自分の好きと世間の需要を結びつけた人が、好きなことをして成功している。

成功する経営の基本(P26)

経営に必要なのは捨てる技術。苦手なことはしない。無理はしない。そのかわり、できることはしっかりやる。

会社経営で大切な数字(P66)

経営において大切なのは、「今自由に使えるお金がどらくらいあるか?」ということ。

会社経営は、いつお金が必要になるか分からない。手元で自由に動かせるお金がたくさんあれば、チャンスのときに動けるし、ピンチのときも対処できる。

会社経営をするなら、今自由になるお金がどれくらいあるか、そこだけは絶対に把握しておく。

税金とは(P72)

「税金は社会のためだ」とかきれいごとを言う人がいるが、実際税金は、一部の人間が好き勝手に使っており、本当に社会のために使われている税金はほんの少し。

消費税さえ払っていれば、国民としての義務を十分に果たしている。だからこそ、必要以上の税金は支払うべきではない。

税金を払っても費用対効果は期待できない。想定以上の利益を出さず、できる節税対策は全て実行する。

お金と人(P96)

お金に関しては人を信用しないのが原則。

どんなに性格がいい人でも、お金を前にすると性格が変わる。「え、こんないい人が?」という人が横領をし、脱税をし、身内を密告する。

お金に関しては性悪説。人を信用してはいけない。

社員の不正を防止するために(P99)

会社の横領を防ぐためには、決裁権を特定の社員に集中させないこと。

人は権限を持つと、変な気を起こしやすい。社員に決裁権を持たせる場合は、必ずそれをチェックする人をペアで置いて、社員の行動を監視する。

例)

一人の社員に経理を任せっきりにするなど、要は「この人がいないと会社が回らない」状態にしない。

税務調査の目的(P142)

税務調査=本音は税務署員の点数稼ぎ。税務署では、追徴課税をたくさん獲得した人が「仕事ができる」と評価される。

税務署の調査が入ったときは、追徴課税目的で調査にやってくると覚悟すべし。

ちなみに、税務調査は任意なので、都合が悪い日は断ることもできる。明瞭に対応できるように準備しておく。

税務調査ですべきこと、すべきでないこと(P149)

税務調査の心得。

1・税務調査には協力する。

2・できないことはできないと言う。

3・納得がいかないことは即答しない。

4・調査官は邪険に扱わない。

5・しかし調査官の言いなりにはならない。

6・調査の現場から離れてはいけない。

税務署員について(P153)

税務署員もサラリーマンと同じ。追徴課税にやってくるのは自分の手柄を挙げるために来ているので、邪険に扱ってはいけないが、決して言いなりにはなってはダメ。

調査官の言うことを素直に聞いていると、それは必ず大きな損になる。調査官の説明で納得がいかないこと、不明なことは、必ず納得するまで説明を求める。

また、追徴課税が発生する指摘を受けた場合は、その場で即答はしないこと。

調査官は相手がおとなしいと調子に乗って、どんどん無茶な要求をしてくる。対応は紳士的にすべきだが、決して言いなりにならないこと。

感想など

「悪の」という刺激的なタイトルがついてる本だけあって、きれいごとなし、会社と税の話が明瞭簡潔で面白かった本。

特に印象的だったのは成功する社長の話の話。

成功している社長は「会社経営は世の中のため」とかきれいごとを言うけど、実際本音は全然別。

「きれいごとでは会社は経営できませんよ」というのは当たり前かもしれませんが、やっぱりそうなのねという感じ。

あと、税務調査の話も面白かった。

著者が元国税調査官ということで、「自分が税務署員のときはこんな具合にネチネチと税務調査をしました」的な話が出てきましたが、税務署員も人間なんですね。

「税務調査にやってきたときは紳士的に対応せよ、ただし言いなりにはなるな」ということですが、この本の通り、上手くやっていきたいものです。

本はこちら

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