脳を自分のために120%役立てる方法とは。『脳はどこまでコントロールできるか?』の読書感想

脳はどこまでコントロールできるか? (ベスト新書)

脳は使い方次第。正しく使えば人生すら変えられる。

中野信子著『脳はどこまでコントロールできるか?』(ベスト新書)の読書感想です。

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この本について

美人脳科学者である著者が、脳を使いこなすための様々なtipsを分かりやすく説明している本。

脳にはまだまだ知らない可能性あり。脳を使いこなして

以下、本書の読書メモです。

はじめに(P6)

人の脳は、もともと持っているものをコントロール・抑制する方へ成長していくという特徴がある。

そのため、優れた発想につながる妄想や空想の力は子どもの方が優れており、大人になると、どんどん発想が現実的になっていく。

ところが、偉大な発明をする人は妄想力に優れており、大人になっても妄想とひらめきの力が失われていない。

自分を大事に扱う(P25)

住んでいる部屋はいつもきれいに掃除する。自分に似合うぴったりの服を着る。自分を好きになれるように自分自身を気を配ることこそが成功へつながる。

どんな成功も、小さな信頼の積み重ねだったり、周囲の人との良好な関係によって、左右される。

自分を大事にしている人は、結果的に人からも大事にされる。逆に、自分を粗末に扱う人は、人からも粗末に扱われる。

だから普段から自分自身を大切にすること。それによって他の人からも大切に扱われ、成功へとつながっていく。

自信がないときの対処法(P36)

自信がないとき、緊張してリラックスできないときは姿勢を変える。

力強いポーズを取ったり、姿勢を正して背中を反らせたりして姿勢を変える。これだけでも効果はある。フリでいいので、自信があるフリをする。

ガスライティングについて(P89)

会社が辞めさせたい社員を嫌がらせして追い込んでいくことをガスライティングと言う。

まずは辞めて欲しい社員の評判を悪くさせるため、悪評やトラブルを捏造する。それによって、周囲から「あの人はダメな人だ、変な人だ」という風評を作る。

そして、自己評価を下げさせ、自信や自尊心を徹底的に破壊していく。「あいつは自分で自滅した」というイメージを周囲に植え付ける。

ガスライティングを受けた被害者は、周囲が自分の悪口を言っているかのように感じられ、常に猜疑心、不信感を抱く。

だんだん精神的に不安的になっていき、ガスライティングの罠にハマってしまう。これは非常に巧妙な攻撃手段であり、抵抗するのが難しい。

ガスライティングの被害に遭った場合は、信頼できる第三者から紹介してもらった医者のセカンドオピニオンをとりつつ、ICレコーダーなどの録音装置で、周囲の言動を保存すること。

基本的に会社の産業医は会社側の立場なので、産業医の診断だけを信用するのは難しい。

とはいえ、このような陰湿な手段をとる会社はどちらにしろ先が見えている会社なので、そこにこだわるより、さっさと辞めて自分の人生を大切にした方がいい。

ヒューリスティックと認知バイアス(P103)

「自分だけは何とかなる」「自分は上手くいく」このような根拠のない思い込みをヒューリスティック(仮説思考)と言う。そして、正しい結論を遠ざける先入観や偏見を認知バイアスと言う。

人は自分がもともと持っているイメージによって物事を判断する傾向があり、それによって、ものを見る目が偏ってしまう。

例)

・昔知り合いにチャラい茶髪の男がいた

→茶髪の男が全員チャラく見える

サンクコストの錯覚(P119)

もったいない、上手くいかないけれどやめられないとまらない。この状態をサンクコストの錯覚と言う。

人は、すでにお金をかけてきたものに引きずられやすく、合理的な判断ができなくなる傾向がある。

お金や労力をかけても上手くいかないことが判明したら、その時点で損を覚悟ですっぱり諦めた方がいい。

例)

好きな子を口説くのにデートやプレゼントで○○万円使った

→「俺はこれだけお金や時間や労力を遣ったのだから、あと少し頑張れば上手くいくかもしれない。今諦めるのはもったいない」と引き際をあやまる。

ゲイン効果(P135)

美人である、学歴がある、お金がある。何か人よりも良い面がある人にはハロー効果(その人の他のことも良く見える現象)が働く。

一見得なように思えるが、

「美人なのにこんな性格なの?」

「学歴があるのにこんな仕事もできないの?」

「お金持ちなのにこんなケチなの?」

などのロス効果(些細なミスで評価が下がる現象)もついてくる。

そのため、美人であるとかイケメンであるとか、お金持ちであるとか、学力があるとか、周りから「羨ましい」と思われる人は、案外損をしている。

逆に、容姿に恵まれない人、学歴がない人、お金がない人など、損をしている人にはゲイン効果が働く。

ゲイン効果とはどんな小さなことでもちょっとした振る舞い方、気の遣い方で周りからの評価が高まっていく現象のこと。

例えば、あまり容姿に恵まれない女性が、気遣いや品のある行動を見せることで、最初の負(容姿に恵まれない)を正に変えていくことができる。

結婚殺人で捕まった木嶋佳苗被告はゲイン効果を悪用した典型。

男性からすれば、最初の第一印象はがっかりかもしれないが、男性に親切にし、品の良さなどを演じることで、

「最初はただのブ○だと思ったけど、素晴らしい面があるじゃないか。この女性は素晴らしい!」

と印象が変わる。これがゲイン効果。

ムダな努力は即刻やめる理由(P153)

努力をすればするほど空回り、結果が出ないことをエミール・クーエの法則(努力逆転の法則)と言う。

意志の力で頑張れば頑張るほど、結果は期待とは真逆になってしまう現象のこと。一生懸命に努力しているのに報われず、テキトーに生きている人が幸運をつかむ。

その裏には、エミール・クーエの法則が隠れている。

感想など

割れ窓理論と自分を大切に扱う話とか、ガスライティングとか、ゲイン効果の話とか、エミール・クーエの法則とか、理論だけでなく実用的な話が多い本。

中野信子さんの本は専門的な内容でありながらとても分かりやすく書かれていて、脳はどんな機能や働きがあって、それが実生活でどのように関係してくるのか、そこが分かりやすくて勉強になります。

思ってみれば、私たちが考えることも、手を動かすこと、息を吸うことも、全て脳が関係していること。

つまり生きること全て脳という存在なくしてはあり得ないことで、この脳がどんな働きをしているかを知ることは、人生でリアルに役立つ実践知になります。

ともかく分かりやすくて脳の機能を始め、脳が人生でどのように関係してくるかが分かりやすく理解できます。

入門書としておすすめの一冊です。

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