『脱東京』の読書感想 – 地方移住は理想のライフスタイルを実現する第一歩。

脱東京 仕事と遊びの垣根をなくす、あたらしい移住

住む場所は生きる場所、生き方はもっと自由に決めていいのかもしれない。

本田直之著『脱東京 仕事と遊びの垣根をなくす、あたらしい移住』(毎日新聞出版)の読書感想です。

この本について

東京から地方へ移住した人々を取材(?)した本。

移住を自分の理想のライフスタイルを実現するための行動と定義、その上で、移住する場合はどうやって移住先を選べばいいかなどの基本知識+移住した人のインタビューという内容になっています。

以下、本書の読書メモです。

移住を後押しする進歩(P4)

インターネット、SNSなど技術の進歩によって、場所という制約にとらわれず、ビジネスができるようになった。

現在は、いつでもどこでも仕事ができる環境が整っており、「都会」にとらわれず、働くことができるようになっている。

価値観の変化(P26)

都会から田舎へ、移住をする人たちが増えている要因の一つとして、物質主義から精神主義、価値観の変化が根底にある。

お金を稼いでモノを消費していく、そんなモノ中心の物質主義から、人とのつながりや自然環境、心の健康など、経験など、モノではない充足感を求める人々が増えている。

移住先を選ぶ18のポイント(P42)

移住先を決めること=自分にとって何を重要視するかを決めること。自分にとって理想の生き方を実現できる場所を選ぶこと

その上で、次のポイントをチェック、移住先を検討する。

1・自分のライフスタイルを実現できるか?

2・物価が安いか?

3・気候がいいか?

4・受け入れてくれる土壌があるか?(よそ者を嫌う排他的な地域でないか?)

5・人がいいか?

6・アクセスがいいか?

7・ネット環境があるか?

8・自然があるか?

9・コンパクトな街か?

10・歴史が守られているか?

11・文化的な魅力があるか?

12・食がいいか?

13・仕事をおこしやすいか?

14・若者を登用しているか?

15・医療面で安心か?

16・教育レベルはいいか?

17・治安がいいか?

18・デザイン(町の景観)を大切にしているか?

縁を感じる場所へ行く(P186)

移住は縁を感じる場所が良い。日本全国、いろんな場所へ行き、「ここ、いいかも」という場所を1つ2つに絞る。

移住で迷っているようであれば、まだそのときではない。縁のある気になる土地が見つかるまで、移住は待った方がいい。

クラウドソーシングの活用(P258)

今はネットを使い、クラウドソーシングで仕事を稼げる。

地方移住を決めると、たいてい収入が下がるので、クラウドソーシング等を活用し、お金を稼ぐ手段を見つける。

移住で成功するポイント(P310)

好きな場所で暮らし、好きな仕事をして生きていく。

そのために大切なことは、能力と思考、両輪を持つこと。それぞれの主なポイントはこちら。

【能力】

1・発信力がある

→今は個人でもブログやtwitterなどでメディアが持てる。面白いと思ったことを発信していく力が重要。

2・価値の交換ができる

→地域移住で大切なのは、もらうだけの人にならないこと。自分自身が何らかの価値を持ち、それを現地の人と交換、共栄共存していくことが大切。

3・クリエイティブセンスがある

→新しい切り口、面白発想ができる力。

4・スマホやタブレットを活用できる

→移住ではモバイルなどの最新デバイスを活用する力が必須。スマホ、タブレット、ノートパソコン、文明の機器を活用し、仕事をする。

5・人間性が良い

→人柄なくして移住の成功なし。良い人間であるべし。

6・価値創造力がある

→自分で新しいサービス、商品を生み出す。

7・人を巻き込む力がある

→自分一人では何も変えられない。面白いこと、新しい価値を周りに伝え、動きを生み出す。

8・地域の良さを理解して翻訳できる

→地域には埋もれている素晴らしいものがたくさんある。その魅力を発掘し、外へ発信していく。それは、移住者だからこそできる仕事の一つ。

9・いくつものわらじを履ける

→一つの仕事にとらわれず、いろんな仕事を複数持つ。

10・自分で考えられる

→人の意見ではなく、自分の頭で考えて決断する。

11・人に依存しない

→移住したら「仕事をもらう」という発想ではなく、自分で自分の働き方を見出していく。行政や転職サイト経由の従来通りの働き方では、理想のライフスタイルを実現するのは難しい。

12・新しいことにチャレンジできる

→変化を恐れず、自分からいろんなことに挑戦していく。

13・都市部で修行経験がある

→都市部で頑張り、スキルを磨く。その経験、人脈が移住で生きてくる。

【思考】

1・自分なりのライフスタイルがある

→趣味など、「こういうふうに生活したい」というこだわりのライフスタイルがある。

2・自分がある

→「俺はこう思う、こうしたい」という自分軸がある。

3・常識にこだわりすぎない

→「こうあるべき」にとらわれない、柔軟な発想ができる。

4・生活の質を上げることに興味がある

→いい家に住んだり、いいクルマに乗るなどお金基準の暮らしを目指すのではなく、人間関係や自然環境、時間の余裕など、生活のしやすさ、快適さ、幸福感を重視する。

5・偶然を楽しめる

→移住すればいろんな想定外のことが起こる。それを楽しめることが大切。

6・否定から入らない

→発想の柔軟性を持つ。いろんな考え方に心を開く。

7・お金よりも経験、体験を重視する

→モノより経験、自分への投資を重視する。

8・二毛作発想ができる

→一つの行動で二つ三つ、成果が得られる考え方をする。

9・夫婦ともに自立している

→パートナーがいる人の場合、移住は相手の理解が必要不可欠。夫婦そろって納得の上、決断することが大切。

感想など

私が名古屋→札幌に引っ越しを決めたときに見つけたタイムリーな本。

「ここに住みたい!」という土地に引っ越して暮らすことは、「こういう風に生きたい!」という生き方を決めること。

幸い、今の時代は意志と工夫があれば、日本全国、住みたい場所へ引っ越して、新しい生活を実現することができます。

とはいえ、移住を決めれば、今の人間関係や仕事、いろいろ失うものがあって、環境が変わることへの不安など、悩むこともたくさんあるかもしれません。

この本では、移住経験者のインタビューが充実していて、仕事はどうなのか、移住を決めたきっかけは何なのか、「移住ってどうなの?」と気になる話がたくさんのっています。

「世の中、こんな生き方をしている人もいるんだな」という参考になると思います。都会から地方へ移住、新天地での暮らしに興味をお持ちの方は、きっと参考になると思います。

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