人は結局、自分が考えた通りの人生を送る。『東大物理学者が教える「伝える力」の鍛え方』を読む

東大物理学者が教える「伝える力」の鍛え方 (知と学び)

人生を高める思考力の身につけ方。

上田正仁著『東大物理学者が教える「伝える力」の鍛え方』(PHP文庫)の読書感想です。

この本について

東大の物理学者である著者が学生向けに語った人生で大切な思考力について、一般向けに分かりやすく解説している本。

この本を読めばまさにYou are what you think. 考えることの大切さを驚くほど深く、理解することができます。

以下、本書の読書メモです。

受験勉強の問題点(P28)

受験勉強=一つだけある正しい答えを効率よく見つけるための勉強。マニュアルを見つけるための勉強。

受験勉強をすることで、考える力を身につけるための基礎力を鍛えることができるが、正解のない答えを見つける想像力が身につかないという欠点がある。

受験エリートが活躍できる世界(P35)

受験勉強は最初からある答えを効果的に見つけるためのマニュアル力を磨く勉強。

このため、受験勉強が得意な人が評価される世界とはすなわち「想定内」の世界。

答えが最初から決まっており、ルールや枠組みがハッキリと決まっている世界においては、マニュアル力が高い人間が成功する。

自ら考え創造する力(P39)

創造する力は考える力と表裏一体。

そこで大事なのが、

1・問題を見つける力

2・問題を解く力

3・あきらめない人間力

この3つの力が絶対に欠かせない。

これらの3つの力が集結して初めて、人は自ら考え、創造する力を手に入れることができる。

ビフォア就職アフター就職(P53)

学生時代=問題を解く能力が評価される時代。社会人時代=問題を見つけることが評価される時代。

「分からない」の解決法(P68)

「分からない」といってもいろいろレベルがある。

自分が問題に対して「分からない」という感想を抱いたときは、

1・事実を知らない

2・答えが分からない

3・何が分からないのか分かっていない

一体どのレベルなのかをまず把握すること。

必要なのは取捨選択(P125)

創造的なテーマに取り組む上で大切なのは、何に取り組んで、何に取り組まないか、取捨選択がとても大切。

人生の時間は限りがある。「何をやるか」ということも大事だが、「何をやらないか」ということも大事。

答えが出ない問題(P172)

そう簡単に答えを出すことができない問題については、すぐに答えを見つけようとせず、粘り強く考え続けることが重要。

答えを考え続ける、そのこと自体が考える力を鍛えてくれる。

引き返す勇気を持つ(P180)

先へ進み、どうにもこの先進む意味が見つからなくなってしまったときは、潔く道を引き返す勇気を持つこと。

その際は、中途半端に戻るのではなく、最初の最初まで戻って、一からやり直す。それくらいの思い切った判断をすることが大切。

絶対にあきらめない(P187)

人生には不運がつきもの。努力しても失敗してしまう。時間を無駄にしてしまう。心が折れそうになる瞬間はたくさんやってくる。

しかし、どんな失敗をしたとしても大切なのは失敗から学びを得ること。

失敗とは成功に近づくための貴重なヒント。なぜうまくいかなかったのか、どうしたらうまくいくのか。そこを真剣に考えて、前へ進んでいくことが重要。

絶対にあきらめず、前へ前へ進んでいく。そうすれば最後には成功できる。

感想など

人生の質の違いとは、生まれや才能とかどういったものではなく、考え方の差であることがよく分かる本。

考えることはまさにその人の人生そのもので、「人は自ら考えた通りの人生を生きる」という有名な言葉が、素直に納得できます。

では一体どうやって考えれば納得のいく人生を送ることができるのか。人生を豊かにすることができるのか。

その視点で本書を読めば、驚くほど様々な気づきを得ることができます。

これはあくまで考え方について解説している本ですが、その考え方そのものが、実はとても大切なこと。

自分の思考力を鍛え、より質の高い人生を目指したい方におすすめの本です。

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