NGな歯医者を見分けるかんたんな方法がこれ。『やってはいけない歯の治療』を読む

やってはいけない歯の治療 全国から患者が押し寄せる“歯の駆け込み寺”からの警告

自分の歯を守るために知っておきたい、信頼できる歯医者と信頼できない歯医者の決定的違い。

斎藤正人著『やってはいけない歯の治療 全国から患者が押し寄せる“歯の駆け込み寺”からの警告』(角川書店)の読書感想です。

この本について

「抜かない」治療をモットーとしている歯科医が、ヤブの歯医者の手法や、インプラント治療の危険性を解説している本。

この本を読めば、自分の歯をダメにしないための歯科のQ&Aを理解することができます。

以下、本書の読書メモです。

はじめに(P3)

残念ながら、現在の歯科医はヤブが多い。

彼らの手口といえば、健康である歯を勝手に削ること。抜く必要の神経を抜くこと。抜歯をすすめ、インプラントをすすめること。

なぜ彼らがそのような暴挙に出るのかというと、自分の医院の生活と利益のため。

そんなヤブ医者に引っかかると、高いお金を払って、健康な歯をダメにし、何度も歯医者に通わなければいけなくなるような、最悪の結果しかない。

だからこそ大切なのは、患者側がしっかりとした知識を持ち、「この歯医者はヤバイかも」と感じたとき、すぐに別の歯科医を選ぶこと。

間違った歯医者に、自分の歯の健康を任せないことが大切。

歯医者がインプラントをすすめる理由(P22)

歯医者に行けば即抜歯をすすめられ、インプラントをすすめられる。こんな歯医者は黒。即刻やめた方がいい。

なぜ歯医者がインプラントをすすめるかというと、儲かるから。

今、歯医者の経営はどこも苦しい。コンビニ以上に歯医者が増え、おまけにちゃんとした治療をしようとすれば儲からない。経営が苦しくなる。

そういう事情があり、ダークサイドに堕ちてしまった歯医者は、医者としての良心を捨て、金儲け主義に手を染めてしまう。

ここがヘンだよ日本の保険診療(P25)

日本の保険制度においては、歯医者がきちんとした治療を行おうとすればするほど、歯医者は儲からなくなる。

例えば根管治療。歯の神経を残すための大切な、かつスキルがいる治療だが、これは手間がかかるけれども全く儲からない。

だから、そんな治療をするより、さっさと神経を抜いて痛みをなくそうとする歯医者が多い。

しかし神経を抜けば、その歯を死んだも同然。将来抜歯するリスクが格段に上がる。だから良心的な歯医者は、根管治療を丁寧に、長く行う。

注意したい抜け抜け詐欺(P82)

ヤブ歯医者の特徴は、すぐ抜きたがること。神経を抜きましょう。歯を抜きましょう。二言目にはすぐ、「抜け抜け」と患者を煽ってくる。

そして最後に、インプランドをすすめてくる。これがヤブ歯科医の典型的な手口。

逆に言えば、神経を残そうと努力してくれる歯医者。歯を残そうと治療をしてくれる歯医者は、信頼できる。

ネット情報は信用しない(P173)

ネットでは歯医者の口コミをチェックできるサイトがあるが、それは基本信じない方がいい。

やらせで口コミを買いたり、お金を払って業者が口コミを載せているので、口コミを信じて歯医者を選ぶと、痛み目に遭う可能性がある。

こんな歯医者はやめておけ(P175)

新しい歯医者に行き、ここは良いのかダメなのか、判断するポイントがこちら。

1・担当が決まっている

→決まっていない歯医者はダメ。

2・歯科衛生士が多すぎる

→やたらと歯科衛生士が多い歯科医院は要注意。歯科衛生士が歯医者のかわりに治療しているところは論外。

3・ホームページが非誠実

→ホームページに医師としての矜持や、医療への姿勢が出てくる。

「インプランド満足度○○%!」など商業主義なキャッチコピーがならんでいるところや、ヤル気や熱意が感じられない歯科医院は避けること。

感想など

「歯医者選びは本当に難しいな」とあらためて思う本。

歯医者はコンビニより多くて、日本全国、どこにでもあるけれど、テキトーに選ぶと痛い目にあってしまう。それはまさに玉石混交の業界。

知り合いに歯科医の一家がいて、その業界の話をほんの少しでも聞いたことがある自分としては、本書に書かれている「警告」は、読む価値があると思います。

ただ、ヤブ歯医者がはびこる本質的な問題としては、環境的な問題も少ないのが難しいところ。

お金さえあれば入れる私学の歯学部。点数の配分がおかしい保険の制度。特に大切なのは、患者にとって良い治療をすればするほど経営が苦しくなってしまう仕組み。

その点は、大人の事情がいろいろあるのかもしれませんが、なんとかならないものか、という話です。

そういう事情があるので、もし本当に歯のことを考えるなら、保険診療だけでなく、自由診療も検討した上で、歯医者を選ぶ必要があるのかもしれません。

ということで、自分の歯について、真剣に考えたいときは、本書がおすすめ。「こんな現実があるのか」ということがいろいろ分かりますよ。

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