現役歯医者が教える歯科院の現実と本音。『この歯医者がヤバい』の読書感想

この歯医者がヤバい

現役歯医者が教える通ってはいけない歯科院とは。

斉藤正人著『この歯医者がヤバい』(幻冬舎新書)の読書感想です。

この本について

「抜かない」治療を第一にしているという現役歯医者さんによる、「こんな歯科医院はやめとけ」的な本。

・どんな人が歯医者をしていて、どんな歯科業界がどんな問題を抱えているのか?

・ヤブ歯医者に引っかかったときにどんな危険があるのか?

など、患者として知っておきたい歯科治療の本音の話が勉強になります。

以下、本書の読書メモです。

歯科治療の目的は歯を残すこと(P8)

人は歯を失うと、その影響が体のいろんなところに現れる。

なので、治療のために歯を抜くのは治療として論外。歯医者の仕事は患者の歯を残せるよう、最善の治療をすること。

しかし、現実、歯を残す技量のない歯医者や金儲け主義の歯医者が、安易に患者の歯を抜こうとする現実がある。

まじめな治療をすると損する歯科医院経営の不思議(P21)

今の日本の歯科保険制度上、きちんと歯を残すための丁寧な治療をしようとすればするほど、保険の関係で、まじめな歯医者は儲からない仕組みになっている。

歯をガンガン削ったり、抜く方が金になるので、お金に負けた金儲け主義歯医者が、安易に患者の歯に手をつけている。

また、患者のなかにも、歯の保存のために時間がかかる治療を嫌がる患者もいて、良心的な歯医者さんは悩んでいる。

歯医者から抜歯をすすめられたら(P37)

悪徳歯医者はともかくすぐに歯を抜きたがる。歯医者から「歯を抜きましょう」と言われたら、すぐにイエスと言ってはいけない。

特に、歯周病を口実に「歯を抜きましょう」と言われたら、納得のいく説明をしてもらい、できれば他の歯科医院で意見を聞くこと。

新しい病気は金儲け医師&製薬会社が生み出す(P43)

「新型うつ」などの新し病気が生まれる背景には、それで儲けたい医師と製薬会社がキャンペーンを打つから。

患者を集めて薬漬けにして金儲け。こんな悪い医者がいる現実がある。

私立出身の歯医者は学力に疑いあり(P58)

歯医者というと「勉強ができる」という印象があるが、現実は違う。

私立の歯学部には歯医者の勉強ができない子どもが金の力で入学させている大学もある

金の力で歯学部に入った彼らの学力は恐ろしく低く、現実問題、歯医者の中には医療従事者に相応しくない低学力の人間がいるのが現実。

患者としてしておきたいのは、通う歯医者の学歴を確認して、私立出身の歯医者は、きちんと評判を確認した方がいい。

管理人追記

私が知っている話に、歯医者の子どもさんが偏差値40ほどの某私立の歯学部に入学させ、それからコネで某有名国立大学に学歴ロンダさせた話を知っています。

いまや、国立の大学院の歯学部ですら定員割れが続き、教授の方から、コネクションのある歯医者の子どもに、大学院に入ってくれないかと声をかけてくるそう。

なので、歯医者さんの学歴をチェックする場合、卒業した大学院よりも、どこの大学を出たのかを確認するのが一番確実かもしれません。

歯を削ることの弊害(P96)

人の体は驚くほど精妙にできている。体と心はつながり、すべての部位が関係しあっている。

そのため、歯の一部分を削っただけで、全体のバランスがおかしくなることもある。

通う歯医者を探すときは院長の学歴を電話で聞く(P99)

歯医者選びで1つの目安となるのは院長の学歴。

ホームページで歯医者の学歴を確認し、どこの大学を出ているか、必ず確認する。

偏差値の高い国立大学出身の歯医者は良いが、私立出身の歯医者は注意。

特に、偏差値が50を切っている歯医者の場合、レントゲンやCT、MRIなど、まともな知識がない可能性がある。

学力に疑問がある歯医者に歯の治療を任せることは、算数ができない大学生に算数を教えてもらうようなもの。注意した方がいい。

歯を抜くと精力激減?(P108)

人生の早い段階で歯を失ってしまった男性は、歯だけでなく精力も失う傾向がある。ひどい場合は不能者の症状も。

歯を抜くことは、健康に対して様々な悪影響があるので、安易に歯を抜いてはいけない。

特に、インプラントをすすめられた場合は要注意。

すぐ削る歯医者の事情(P137)

歯を削るということは、将来歯を失うリスクを高めること。

しかし、歯医者のなかには、どんな小さな初期の虫歯でも、患者の歯をすぐに削ろうとする歯医者がいる。

歯を削る治療は保険の点数が高く、歯医者さん的には儲かる治療。経営の事情から、歯を削る歯医者が多いということを知っておく。

良い歯医者の見分け方(P167)

歯医者探しは恋人探しと同じくらいに根気がいる。容姿や雰囲気だけで判断すると、数年後痛い目にあう。

良い歯医者を見分けるためには、

1・初診での対応

→こちらの相談を丁寧に聞き、どんな症状に悩んでいるか、ヒアリングした上で治療方法を決定してくれる歯医者。

2・治療方針

→今どんな治療を優先したらいいか、患者視点で考えてくれる歯医者。

3・患者第一

→患者の希望を尊重して治療してくれる歯医者。

4・現状説明

→今どんな症状が出ているのか、分かりやすく説明してくれる歯医者。

5・インフォームドコンセント

→治療方針をきちんと説明してくれる歯医者。説明なしに治療しようとする歯医者は論外。

6・ヘルプ

→原因が分からないときは、他の歯医者の意見を聞き、必要なら専門医を紹介してくる歯医者。

この6つのポイントを意識して、歯医者を探す。

歯医者は歯学部を出て10年以上の歯医者がいい(P180)

歯医者は経験がモノを言う世界。10年以上の経験を持つ&出身大学が安心な歯医者を選ぶ

治療方針に疑問を感じたら(P182)

歯医者の治療に疑問を感じたら、どんどん疑問に対する説明を求めるべし。

曖昧に答えられたり患者の質問をイヤがる歯医者はダメ。別の歯医者にも通い、一人の歯医者の意見を信じないこと。

感想など

「私立の偏差値の低い大学出身の歯医者はやめとけ」など、なかなか言いにくいことをスッキリ書いているなぁという感想。

まぁ、こちらとしては建前のない本音の歯医者選びの本を読みたいと思っているので、個人的にはとても面白く勉強になりました。

この本で書かれている私立出身の歯医者さんの話を「面白くない」と感じる方もいるかもしれませんが、歯科治療は健康に関わる仕事。

治療失敗の被害と責任を負うのは患者自身なので、患者側の立場としては、知識と技能、信頼して治療を任せられる先生に治療を任せたいのが本音。

ではどんな先生に歯を任せればいいのか?

内容は過激なところがありますが、長く通える歯医者さんをお探しの方は、この本を読んでおくと損はないと思います。

知は力。失敗しないために、最低限の歯医者さん選びの知識を、この本で勉強できるでしょう。

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