凡人は凡人。カリスマの真似をしてはいけない理由。『成毛眞のスティーブ・ジョブズ超解釈』の読書感想

成毛眞のスティーブ・ジョブズ超解釈

「あの人のようになりたい!」と思ったら要注意。カリスマ成功者の人生は参考にならない?

『成毛眞のスティーブ・ジョブズ超解釈』(ベストセラーズ)の読書感想です。

この本について

「スティーブ・ジョブズ礼賛の本が多いけど、我ら凡人が天才の人生を真似ても意味がないぞ、それよりこうした方がいいぞ」的な本。

凡人がカリスマに憧れてもカリスマになることは叶わず。むしろカリスマになろうとすることが有害で、凡人には凡人の在り方があるというのが本書の考え方。

凡人が自分自身の人生の中から英雄性を見つけるにはどうすればいいのか、人生をよくするにはどうすればいいのか、この本の中にヒントが見つかるかも。

以下、本書の読書メモです。

ジョブズの戦略(P17)

ジョブズはブランディングの重要性を認識しており、自分が作ったアップルの製品を売るため、製品と自分の人生をストーリー化した。

マーケティングによってジョブズの知名度&サクセスストーリー=アップル製品を結び付けることに成功。

それによって、アップル製品にジョブズの人そのものに魅力を感じるユーザーを惹きつけた。結果、アップル製品は爆発的に売れた。

変わらない人は消えていく(P112)

ジョブズは変わることの大切さを知っていた。同じことを続けていてもダメ。常に変化を続けること。

外部環境が変わっているのだから、変化に応じた対応力が必要。

空気を読まない人を雇う(P123)

組織が出来て、空気を読む人が増えてくると、予定調和な雰囲気ができ、組織がつまらなくなっていく。そこからは、予想外、想定外の大きな発想は生まれない。

組織が新鮮さ、柔軟性を保つには、「空気を読まない」ような異分子が一定数必要で、組織に多様性を作っていくことが大切。

教育は詰め込みはOK(P143)

子どもの詰め込みは大切。学齢期の子どもには、詰め込み式でもいいので、きちんと勉強をさせることが大切。

頭が空っぽだと、何も新しい発想は生まれない。だから、子どもの脳が柔軟なうち、たくさんのことを詰め込ます。

それによって、詰め込まれた既存の知識から、新しいものが生まれる。

人生を楽しむポイント(P164)

人生を楽しむためには、仕事プライベート趣味、何か一つだけにとらわれるのではなく、いろんな道を持っておくこと。

趣味でも1つだけでなく2つ3つ、いろんな楽しみを持っておくことが、人生の豊かさになる。

自分の顔を見て分かること(P181)

人は顔に生き様があらわれる。鏡に映った自分の顔が「イケてるな」と感じているときは、仕事や人生が順調なとき。

もし、自分の顔が冴えないように思えるなら、今の仕事が詰まない、すべきでないことをしているのかもしれない。

キャリアの考え方(P190)

人生のキャリアにおいては、

1・プランド・ハプンスタンス論

→人生で偶然起こったことを追っていくうちに、自分らしい最善のキャリアが形成されていくという考え方(本もあります)。

2・キャリア・アンカー論

→「○○の資格を取ってその仕事へ就こう」というように、計画的、目標を決めてコツコツ頑張ってキャリアを作っていく考え方。

この2つの考え方がある。

ビジネスで大きな成功をした人の多くは、1のプランド・ハプンスタンス論の成功例が多く、偶然を追っていった結果、大きな成功を手にしている人が多い。

You are what you eat.(P210)

食べるものが人を作る。栄養に気を遣い、食生活の豊かさに意識を払う。それが、人格、体の状態、いろんなところに影響してくる。

感想など

「スティーブ・ジョブズのような天才の人生なんて何の参考にならないぞ、カリスマを真似ようとすると不幸になるぞ」

的な刺激的なメッセージから始まる本で、「凡人がカリスマの生き方を真似ても有害だ」というのは納得。確かにそれはそうですわな。

最終的にはジョブズ論から、「こういう人生を送ろうぜ」的な話になりますが、個人的にはそっちの方が読んでいて面白かったです。

人にはそれぞれ持っているものが違うのだから、自分が何を持っているのか、どんな条件に置かれているのか、それを押さえた上で、その中から最善の方法を選んでいく。

そうすれば、自分なり、最善の結果が出る。だからカリスマを目指す必要もないし、カリスマの真似をしてそうなることが幸せとは限らない。

誰かに憧れるのはいいですが、せっかく「自分」という人生があるのだから、他の誰かになろうとせず、楽しんでいきたいものです。

本の購入はこちら