『このムダな努力をやめなさい』の読書感想 – ダメなことは頑張ってもダメ、であるならば

このムダな努力をやめなさい: 「偽善者」になるな、「偽悪者」になれ

努力してもダメなことはダメ。人生を変えるには無意味な努力をしないこと。

成毛眞著『このムダな努力をやめなさい:「偽善者」になるな、「偽悪者」になれ』(三笠書房)の読書感想です。

この本について

元マイクロソフト社長で有名な成毛眞さんの人生論。

努力に対して否定的な内容かと思いきや、「人間、ダメなことはダメなのだから、ムダな努力はしない。その代わり・・・」という具合、努力を向ける方向性の大切さを説いた自己啓発的なエッセイになっています。

以下、本書の読書メモです。

努力にコスト意識を持つ(P2)

努力には時間やお金など、様々な労力がかかる。そのことを意識していないと、ムダな努力をして人生を浪費してしまう。

時間は有限なのだから、何に対して努力をするのか、しっかり考えておく。全てのことに努力する必要はない。

「頑張れば報われる」なんて大嘘(P12)

人生の可能性は限られている。

人にはそれぞれ、才能や適正があって、自分の努力で変えられることと変えられないことがある。

一般的に、世の中は「努力すれば報われる」ということが言われるが、それは建前で、現実は違う。

努力しても報われないことが山ほどある。何をやろうとするにも、その現実を忘れてはいけない。

「善人」ばかりの世の中は息苦しい(P18)

世の中、「俺は正しい、こうあるべきだ」と自分の考えが間違っていないことを主張する人は、「お前が悪い、お前のやり方がダメだ」と相手を否定する。

自分のことを良い人間だと思っている人間ほど、他者否定的になる。

「右へ習え」をしているとどうなるか(P30)

一昔前は、周りにあわせ、「右へ習え」をすることで、会社で出世でき、それなりに生きることができた。

しかし、今の時代、自分のスペックや適正を考えず、人と同じようにしていては、誰からも必要とされないリストラ要員になってしまう。

周りの空気を読み、上に歯向かわず、言いなりになってしまうような、「都合の良い人間」になってはいけない。

人生は生まれたときに9割決まる(P42)

「人生に無限の可能性がある」なんて言葉はただの寝言。人生は生まれた環境で9割くらい可能性が決まっている

どんな家で生まれたのか、どんな地域で育ったのか、どんな人々に囲まれて育ったのか、人は育った環境から抜け出せない。

かえるの子はかえる、例外はあるが、家庭環境、育った環境の影響を受け、人の可能性は決まっていく。

であるなら、大切なのは、可能性を開花させる場所を間違えないこと。自分にはどんな適正が与えられているのかを見極め、それを花開かせる努力をすること。

不可能なことはさっさとあきらめ、ムダな努力をしないこと。

一流の人間はここが違う(P49)

一流の人は何に努力をすればいいのかが分かっている人。最短で目標を達成するために何をすればいいのかを知り、それに全力投球できる人。

こだわりは持つな(P61)

世の中は基本的に「自分の思い通りにはいかない」のが前提。

思い通りにいかないことの方が多いのだから、「俺はこうしたいんだ!」とヘンに力まず、柔軟性を持ち、その時々を楽しめばいい。

「こうあるべき、こうすべき」というようなこだわりは持たないこと。

自分の才能を見極めよ(P69)

人には与えられた適正がある。大切なのは、その適正を見極め、それを育てること。

不得手なこと、頑張ってもずば抜けた力に育たないことは、努力する必要なし。自分に与えられたモノを見つけ、それを育てていく。

やっぱり成功する人は運がいい(P83)

成功する人は運がいい

努力するから成功するのではなく、運がいいから成功する。同じ能力を持ちながら、成功する人と失敗する人がいるのは、運の差があるから。

人生9割は運が絡むのだから、「努力すれば何でも叶う!」と気合を入れず、運について意識した方がいい。

人に期待するな(P88)

人は自分の思い通りにならない。

「こうしてくれるだろう、こう察してくれるだろう」と期待するから失望するハメになる。

最初から、人はこちらの希望通りにはならないと割りきっていれば、人間関係もほどよく上手くやることができる。

人に情けをかけず、期待せず、見返りも求めない。これが人間関係を楽しむ鉄則。

付き合う人間は絞り込め(P100)

人は周りの環境、付き合う人に大きな影響を受ける。

悪い人間と付き合うと、こちらも悪い人間になる。だからこそ、付き合う人は絞って、選別する。

人間関係は選別主義

嫌われてもいい、付き合うのは、大切な人、意味がある人とだけでいい。イヤな人間、付き合う意味のない人間は徹底して遠ざけるべし。

反省はしても後悔はするな(P152)

人生、ここぞというときに、決断を求められるときがある。

過去の失敗、人間関係のしがらみで、決断が難しいが、それでも、そこで決断するかしないかが、人生の今後を左右する。

問題なのは決断をしないこと。結果は気にせず、決断して行動すること。

チャンスをつかむなら数を打て(P176)

「チャンスが巡ってこない」と感じたら、数。人生は運なのだから、挑戦する回数を増やせば「当たり」が出る可能性もアップする。

感想など

努力はムダ、人生は運。

「それを言っちゃあ」的な内容が多いですが、むしろそれが爽快。

人生に期待や希望を持つことも大切ですが、できることとできないことを見誤ると、人生の貴重な時間を大きく浪費してしまいます。

だからこそ、自分には何ができるのか、どんな可能性があるのか、どの方向性に進めば良いのか、しっかり判断することが大切だと思います。

ムダな努力を費やした挙句結果もダメ。まぁ、それはそれで勉強になるのかもしれませんが、そんな失敗はやはり避けたいもの。

この本で、自分という可能性がどんな場所なら花開くのか、考えるきっかけになるかも。

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