情報過多の時代だからこそ知っておきたい情報を得る方法&捨てる方法。
成毛眞著『情報の「捨て方」』(角川新書)の読書感想です。
この本について
情報過多の時代、いかに必要な情報を得て、不要な情報を捨てるか、その必要性が説かれた本。
テレビや新聞、雑誌、本、ネット。情報はどこでも得られる反面、「捨てた方がいい情報」も。
必要な情報を得るためにはどうすればいいか、不要な情報はいかに捨てるか、情報の取捨選択の考え方が学べる内容になっています。
以下、本書の読書メモです。
捨てる意味(P5)
世の中にはたくさんの情報が溢れている。だからこそ取捨選択が必要。
つまらないもの、覚えていても仕方ないものはさっさと忘れて、有益なものに時間を費やすべし。
情報源は独自のものを(P21)
皆と同じ情報源しか持っていなかったら、思考や発想、行動も他の人と同じになり、自分を差別化できない。
人とは違う行動を起こすため、人と違う判断材料を持つ。
人と違うことができる人が高収入を得られる(P37)
今の世の中、代替のきかない人、他の人ができないことができる人が高額の報酬を得る時代。
専門性、独自性を磨くために、質の高い情報収集力が必要不可欠。何が大切で何が不要なのか、その見極めが必要。
情報は「真実」より「事実」(P47)
情報を得るときは「真実」より「事実」を重視する。
世の中にはある特定の視点によって加工、脚色された「真実」がゴロゴロしている。
テレビや新聞、メディア、ブログ、情報源が意図的に垂れ流す「真実」を鵜呑みにしていると、しらないうちに、思考がある方向へ誘導されていく。
だからこそ、情報を得る上で大切なのは、「真実」よりも「事実」。「事実」はウソをつかない。解釈は自分次第。
本当の情報価値は、「事実」にこそある。情報を得るときは、「真実」と「事実」を区別して読む。
気になる本はすぐに買う(P56)
本はすぐに店頭から消えてしまう。気になった本、読みたいと思った本は、迷わず買っておく。
雑誌の読み方(P57)
雑誌はコンテンツよりも広告に注目する。広告は流行を端的に示すもの。広告を読めば、その分野の流行が分かる。
検索エンジンの欠点(P110)
検索エンジンは、気になること、知りたいことをキーワードで入力すれば、知りたいことをすぐ教えてくれる便利なツール。
しかし、検索エンジンは、自分でキーワードを入力しない限り、知りたいことを知るための正しいキーワードを入力しない限り、知りたい情報を教えてくれない。
やったことのないこと、知らないことの情報は、検索エンジンで調べることができない。
検索するキーワードを豊富に持つ人は、どんどん情報を入手できるが、語彙の少ない、検索するキーワードが少ない人は、限られた情報しか得ることができない。
この意味で、検索エンジンは情報格差を広げるツールでもある。
感想など
「テレビは見るな、見るならBSを見ろ!」
「大学は勉強法を学ぶ場所、大学で学べること自体に大きな価値はなく、行く目的は学位と友人だ!」
「街に出て流行が本当なのかを自分の目で見ろ!」
など独自の情報収集論が学べる本。
今や情報はそこらかしこに氾濫しています。
ところが、その情報は価値のあるものだけでなく、ウソやインチキ、洗脳のための悪質なものまで様々。
いい情報は大きなチャンスですが、悪い情報を信じて行動してしまうと後悔の原因に。だからこそ、情報の良し悪し、要不要を見分ける目が必要なのかも。
情報に踊らされる「情弱」にならないため、自分なりの視点を持っておきたいところです。
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