感傷的な気分のときはこんな映画がピッタリ。岩井俊二監督作品『Love Letter』を観る

Love Letter【DVD】

一途な思いは美しい景色の中へ消えていく。

岩井俊二監督作品、中山美穂主演『Love Letter』(1995年)の感想です。

この映画について

神戸に住む博子(中山美穂)は、死んだ婚約者の樹の三回忌の後、彼の卒業アルバムからかつて樹が中学生の頃に暮らしていた小樽の住所のことを知る。

未だに死んだ樹のことを忘れられない博子は、その小樽の住所に手紙を出した。すると、数日後、死んだはずの婚約者の名前(藤井樹)で手紙が帰ってきた・・・。

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感想など

ロマンチック、しかし悲しい物語に冬の小樽の美しい景色が映える映画。

トヨエツ演じる茂のキャラが濃すぎてアレですが、淡々と静かに進む物語がジワジワと胸の中に染み入って、何というか、幻想的で風情ある物語の中に意識が吸い込まれていきます。

それにしても、冬の小樽は本当にきれいです。

樹の家、坂道の上から映る小樽の街と海、映画の1コマ1コマの映像が、中山美穂さん演じる博子の一途な想いの如く、本当に美しい。

現在のことと過去のこと、交互に交差する映像がセピア色の写真を眺めているかのように、時間の感覚を曖昧にさせ、ノスタルジックな気持ちが胸の奥から湧き出てきます。

夜、電気を消した部屋でこの映画を観ていると、内側から心がジワジワと洗濯されて洗われていくような、不思議な感覚といった方がいいかもしれません。

こういう感覚は、アメリカの映画では味わえない邦画ならではのもの。この『Love Letter』は特にそれを強く感じます。

映画が終わったあとは、不覚にも現実感覚を失い、テレビ画面の前でぽーっとしてしまいましたが、こんな映画が、いつまでも胸の中に残っていくものなのかもしれません。

こういう映画に出会うと、映画は本当にいいな、と思います。

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