すべての人間に自由を。スティーヴン・スピルバーグ監督作品『リンカーン』を観る

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「すべての人間は自由であるべき。」と信じた偉大な政治家の一生を描く。

スティーヴン・スピルバーグ監督作品『リンカーン』(2012年)の感想です。

この映画について

アメリカ史における偉大な指導者、リンカーンを描いた伝記映画。

監督はあのスティーブン・スピルバーグということでエンタティメント性を期待して見てみましたが、『シンドラーのリスト』のように、ストレートで硬派な伝記映画となっています。

映画の中心は南北戦争ではなく、主に、奴隷制撤廃のための憲法修正が焦点に当てられています。奴隷制廃止という大きな目標に向かうなか、「政治家としてこれはやり遂げる!」という、信念を貫くリンカーンの姿が、丹念に描かれています。

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感想など

DVDを再生したら、スティーブン・スピルバーグ監督が登場。何事かと思ったら、監督による映画の時代背景の説明が。

アメリカ人にとって、南北戦争がどれくらい大きな意味があったのか、大学時代にアメリカ史を勉強していたので、そこは理解できましたが、奴隷解放にいたる過程については、それほど知識がありませんでした。

「リンカーンが南北戦争後に奴隷を解放した」程度の認識しかなくて、奴隷解放にいたるまで、どのような過程があったのか、この映画を観て、アメリカにおける奴隷解放は大変な偉業だったのだなぁ、と勉強になりました。

とはいえ、この映画では、リンカーンの誠実な人間性に焦点を当てられた、悪く言えば、美化されたリンカーンが多少気になったのも事実。

そこで、映画を観終わったあと、リンカーンについていろいろ調べてみると、リンカーンの政治家としての側面よりも、リンカーンの人間性、彼の人生に興味を惹かれました。

リンカーンは不運の男かも

グーグルでリンカーンと検索。ウィキペディアや検索上位に出てきたサイトを片っ端から読んでいくと、意外な姿が現れます。

政治家として歴史に残る偉業を成し遂げた男が、実は失敗だらけの苦難の人生を歩んでいた。愛した最初の女は死に、結婚した嫁は歴史上屈指の恐妻。

人生の最後は暗殺。調べれば調べるほど、リンカーンは「ツイてない男だったのではないか」という疑念が払拭しきれません。

特に、リンカーンの妻の話は強烈です。

浪費癖にヒステリーによる暴言暴力。調べると○玉が縮み上がるほど、男にとって恐ろしい話が出てきて、そんな女性と結婚し続けたリンカーンの人間性や思想信条に、興味がつきません。

「結婚しなさい。良い妻であれば幸せになれる。悪妻だったら哲学者になれる。」というソクラテスの名言がありますが、リンカーンが奴隷を自由にするという、当時としては革新的な思想が持てたのは、悪妻と結婚したからではないかと邪推してしまいます。

この映画では、高潔な政治家としてのリンカーンが描かれていますが、後世に名を残す偉大な政治家も、人生で、表には出ない、数多くの苦難の苦しみを、一人抱えて生きたのかもしれません。

とはいえ、リンカーンの行動は正義であり、歴史に残る偉大な行為です。リンカーンの私生活がどうであれ、リンカーンが偉大な政治家であったのは、間違いありません。

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