『ウソばっかり!人間と遺伝子の本当の話』の読書感想。結局人は、遺伝子には逆らえない?

世の中は不平等で、人は生まれながらにしてある程度運命が決まっている。

その決定的な理由が分かるのがこちら、竹内久美子著『ウソばっかり!人間と遺伝子の本当の話』(ワニブックス)です。

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『ウソばっかり!人間と遺伝子の本当の話』について

本書は遺伝学の立場から、人間の不都合な真実について暴露。

なぜモテる人はモテて、モテない人はモテないのか。親が高学歴の子どもは高学歴になり、親が低学歴の子どもは低学歴になるのか。

人によっては憤慨してしまうような不都合な真実が直球ストレートで語られています。問題は読後。

知りたくない現実を見て見なかったことにするか。それとも「こういう現実がある」ということを客観的に理解しつつ、「ではどうしたらいいのか?」を考えるか。

この意味で本書は、非常にシビアですが、己の寛容性。人間力が試される一冊になっています。

以下、本書の読書メモです。

なぜ容姿に恵まれている人がモテるのか(P17)

イケメンや美女がモテるのは、容姿の良さ=免疫力が優れている証拠だから。

つまり、容姿が良い相手は、生物として優秀。子どもを作ってもたくましく生き残り、自分の遺伝子を代々運んでいける可能性が高くなる。

だから我々は無意識のうち、容姿が優れた人に魅力を感じ、恋をする。

この意味で、一目惚れとは相手の免疫力の高さに惹かれる自分の生物的本能。一目惚れが多い人は、子孫を残すために優れた相手を探している証拠。

女性のあの声から分かること(P23)

女性が男性と夜の営みをするとき、激しく声を出す人と、声を押し殺す人に分かれる。

前者は、複数の男とハッスルしたい繁殖力が高い女性であり、いわゆる乱交型。性にゆるい反面、様々な男性との間で、自分の子孫を残すことができる。

一方後者はいわゆる貞淑型で、一人の男性との間にできた遺伝子を、しっかり大切に育てていく女性。

男性的には、自分の遺伝子を大切に育ててくれるので、特にこの手の女性は大切にしたほうが良い。

好きになるタイプ(P28)

人は自分とほどほどに似ている相手を好きになる。

しかし似すぎている相手はあまり好きにならないし、嫌いになることも多い。これはやはり遺伝子の関係から。

オタサーの姫がサークルをぶち壊す理由(P47)

男性ばかりのサークルに女性が一人入ってくると、女性はいわゆるオタサーの姫となり、男性たちから絶大な支持を集める。

そしてやがては、サークルの人間関係をぶち壊し、サークルクラッシャーとなる。

なぜこんなことが起こるのかというと、その本質的な理由は、オタサーの姫の遺伝子戦略にある。

一般的にはオタサーの姫は非モテに属する女性であり、一般的な市場においては、男性から注目されることは少ない。

しかし、男ばかりのオタクサークルという市場に参入することによって、自分の価値を高めることができる。

そして、男たちを競争させることによって、より優れた遺伝子を持つ男をゲットすることができる。

だから、サークルの人間関係はめちゃくちゃになるが、オタサーの姫は、そのなかでも特に優秀な彼氏をゲットし、自身の目的を達成することができる。

なぜダメ男がモテるのか(P50)

無職やヒモなど、社会的にダメと思われている男性でもとてもモテる人がいる。この場合、男性は社会的、人間的にはダメかもしれないが、オスとしては優秀。

ダメ男は免疫力に優れ、繁殖力が高い。それを嗅ぎ取った女性が、ダメ男に惚れ、繁殖活動を行う。これが、ダメ男とダメ男好きな女性の遺伝子繁殖活動。

なぜ子どもは2歳で問題児になるのか(P67)

子育てに「魔の2才児」という言葉があるように、子どもが2歳になったとき、子育てでいろいろ面倒な目に遭う。

この時期子どもはわがままで親の手をわずらわすが、これにはれっきとした理由がある。

それは、子どもがわがままになることで親の関心を自分に向けさせ、親に子作りをさせないための本能的な戦略。

親が子作りをし、子どもができれば、自然に親の関心は他の子どもに向かう。それは自分の成長にとって損であることを2才児は本能的に知っている。

そうならないよう、無意識のうちに親を困らせ、手を焼かせる行動に走る。それは「自分の世話をしっかりしてください」とい2歳児の声。

毒親の存在意義(P78)

子どもの自尊心を奪い、心に傷を与える毒親。なぜそんな悪い親が存在しているかというと、それもやはり遺伝子的な理由に根付いている。

毒親は子どもに介入しすぎる親。子どもに介入しまくることで、子どもに自分のコピーとなることを要求している。

これはまさに動物として本能であり、毒親とはいわば、遺伝子の反映意識が強い親だと考えることができる。

毒親から早急に離れた子どもは成功することが多いのも、ここに理由がある。

毒親からの支配から逃れるためには、子どもは自分で自立していなければいけない。だから、社会で活躍する優秀な人間になることが多い。

そして、毒親の本当の存在意義も、実はここにある。

子どもを早く親離れさせることによって、その子どもが成長し、成功する。それによって、ますます強い遺伝子を残すチャンスができる。

こう考えれば、すべての行動には必ず、理由がある。

女が突然赤を着る理由(P117)

排卵期の女性はなぜか赤を好むようになる。これは、「私は今妊娠しやすいです」というアピールであり、遺伝子的な本能に基づいている。

「女性を口説くなら、赤色を来ている女性がおすすめ」と昔から言われているのは、こんな根拠がある。

幸せに暮らしている人を科学的に見ると(P199)

社会的に成功していようがそうでなかろうが、お金があろうがなかろうが、自分を気にかけてくれる友人や家族が多い人は、体も健康で、精神的に豊か。幸せを感じて暮らしているケースが多い。

この意味で大切なのは、やはり人間関係。人間関係で恵まれるか恵まれないか。そこがダイレクトに、幸せと直結する。

血液型とは(P206)

血液型=免疫の型。血液型によって、強い病気、弱い病気が変わってくる。

A型は深刻な病気になりやすい(P218)

免疫の強さで言えばO型が最強。逆に、A型は免疫が弱く、病気に弱い。

免疫が強いO型は変化におおらかになれるので、生活もおおらかで、免疫が弱く環境の変化に敏感なA型は神経質になる。

こんな話も、案外筋が通っている。

感想など

「遺伝子」という視点で見ると、結局自分は自分にしかなれないな、と確信できる本。

良くも悪くも、自分という存在は、親の遺伝子からできた存在。ということは、親が持っている何らかの要素が自分に遺伝しているのも自然。

この意味で、親ができないこと。能力がないこと。それは先天的に不利ということであって、人生に無限の可能性などないことも、実際問題確かかもしれません。

ただ逆に言えば、親から受け継いた遺伝子をうまく活用する道を見つけること。これが遺伝子的に自然な道であり、自分が繁栄していく上で、最適な戦略となり得ます。

遺伝子がどうだとか、そういう話は一歩間違えば選民主義的な話になりがちですが、やはり人は無から生まれる存在ではない以上、ある程度人によってできること。できないことはあるように思います。

そんな不都合な真実を知ってどうするべきなのか。そこを冷静に考え、自分にとって一番自然な道を見つけていく。そんなクールな立場が一番合理的。

本書を読んで、まさにそのことを実感します。

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