夫婦が愛を取り戻す物語。
遊川和彦監督&脚本、阿部寛、天海祐希主演映画『恋妻家宮本』の内容&感想です。
あらすじ
作家を目指す宮本陽平(阿部寛)は大学時代の合コンで美代子(天海祐希)と出会いできちゃった結婚。
陽平は中学教師として働き、陽子は専業主婦として家庭に入り一人息子も誕生。平凡だけど幸せな家庭を築いていた。
それから27年。陽平と美代子の子どもは独立。2人は夫婦として、男女として、新しい人生の局面を迎えていた・・・。
トレイラー
映画の内容
※若干ネタバレがあります
映画は陽平と美代子。2人がデニーズで食事をするシーンから始まります。
優柔不断な陽平はファミレスが苦手。なぜなら、注文できる料理が多すぎて迷ってしまうから。陽平が美代子と結婚することになったのも、自分の優柔不断さが原因。
別に好きではなくて責任を感じたから美代子と結婚することになった陽平は、結婚後も自分の優柔不断さに悩んでいます。
それでも夫婦を27年間平穏に継続、一人息子もいよいよ彼女と結婚。
広い家に2人残された陽平と美代子は、これからは「お父さん」「お母さん」ではなく、名前でそれぞれを呼び合うことに。
新しい夫婦のステップを実感した陽平は、自分の愛読書に手を伸ばします。するとそこにはなんと、妻が書いた離婚届が・・・。
一体妻は何が不満でこんな離婚届を書いたのか?原因が分からず悩む陽平。結局ブチ切れてしまった陽平は離婚届に判を押してしまいます。
しかし、様々な経験を経て男として成長していく陽平。最後には、いかに美代子が自分にとって大切な存在であったかを実感。めでたしめでたし、清涼感溢れる最後を迎えます。
感想など
この映画は控えめに言っても、本当に面白かった。
もともとは、『女王の教室』や『家政婦のミタ』の脚本を担当した遊川和彦さんの監督作品ということで興味を持って観たのですが、大正解。
『女王の教室』や『家政婦のミタ』のテイストとは一味違いますが、非常に人間味がある作品で、主人公の陽平をはじめ、奥さんの美代子。
陽平の生徒である「ドン」君。そして生徒でありながら陽平を成長させるS系生徒の明美。お互い夫婦仲に悩んで相談し合う料理教室の仲間、真珠。魅力的な登場人物がたくさん。
個人的には菅野美穂さん演じる真珠に非常に強い魅力を感じます。というかもろタイプ。映画のこのシーンのようにこんな美人の奥さんに責められるのは男して幸運の極み。
夫婦お互いに言いたいことを本音でぶつけ合う。こういう関係は素晴らしいと思います。
ということで、最後は非常にスッキリ。
最高のめでたしめでたしを迎えるわけですが、やっぱり本当に大切な関係というのはこういうもの。お互いすれ違いがいろいろあるかもしれませんが、大切なのは心から相手をどう思うか。
自分にとって大切にしたいものほど、普段はそのありがたみがわからないもの。自分の足元を見つめることって、ほんと、大切ですね。