手をかければ人は育つ。『「就職率100%」工業高校の秘密』を読む

「就職率100%」工業高校の秘密

トヨタ、ホンダ、マツダ、京セラ、シャープ。

あの大手企業の人事担当者がこの学校の生徒を絶賛!?奈良の工業高校教師が明かす、人材育成の秘密とは。

久保田憲司著『「就職率100%」工業高校の秘密』(PHP)の読書感想です。

内容について

本書の舞台は奈良県立王寺工業高校。

もともと、「荒れた学校」として有名なところだったそうですが、学校改革や地道な生徒指導を実施。

結果、トヨタ、ホンダ、京セラなど、日本を代表する企業から「来年も今年のような生徒さんをお願いします!」と評価されるまでに。

本書では、それまでの学校側の取り組みが、教師視点で、分かりやすく説明されています。

それで、荒れた学校を変えた秘訣は何なのか?日本の一流企業の人事担当者から評価される生徒を育成した秘密は何なのか?

肝心の内容なのですが、「驚くべき秘訣」とか、「学校独自の取り組み」と言った、読み手が期待するような、特別な内容はありませんでした。

むしろ、

・あいさつ指導で大きな声が出るように生徒を指導する。

・学校のトイレをキレイに掃除する。

・生徒を「ものづくり」の魅力を教え、夢中にさせる。

といった具合に、「当たり前」と言われている内容が中心です。

あいさつをきちんとする。学校をキレイにし、トイレも掃除(「トイレ掃除=業績アップ」的な本がビジネス本でもあります)。

生徒の有り余るエネルギーを、何か有益なことに向けさせる。特別な秘密があるように思えることはありません。

だからでしょうか。

やはり、飛び抜けた結果を出すには、特別なことをやる必要はなく、むしろ当たり前のことを粘り強く取り組んでいく

その大切さが、この本を読むことで、ますます身にしみてきます。

感想など

「荒れてガラが悪い」と評判の学校が変わり、日本の一流企業の人事担当者から評価されるような学校へ。まさにサクセスストーリーですが、この本を読んでいて感じるのは、凡事徹底の大切さです。

あいさつや清掃活動などの環境整備の大切さは、どの本でも書かれていますが、やはり、当たり前のこと、基本的なことをおろそかにしては、そもそも勝負の舞台にすら立てないのかもしれません。

地味に、やるべきことをきちんとやっていく。夢中になる目標を見つけ、それに邁進する。それが、人材を育て、結果を出す秘訣なのかもしれません。

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