なぜ、東京に「上って」いくと気持ちが高揚するのか?
難波功士著『人はなぜ<上京>するのか』(日本経済新聞出版社)の読書感想です。
この本について
「上京」をテーマにした本。
上京=夢を叶えるために故郷を離れること、都会で華やかに暮らしていくことなど、ポジティブなイメージがありますが、この本では、
・大正や昭和時代の人々が上京した背景や理由
・団塊の世代の上京と集団就職
・地方出身のミュージシャンにとっての上京
など、上京することは日本人にとってどんな意味があるのか、様々な角度から楽しめる内容となっています。
私も10代の感受性豊かな頃に東京に上京し、2年間暮らした経験があるので分かるのですが、東京に上京していくことは、ある意味、自分の人生の可能性にかけること、チャンスを追求していくような高揚感がありました。
成功、チャンス、夢、理想、そんなポジティブなワードが上京にはありましたが、いろんな人が、いろんな背景を持って暮らしている東京は、やはり魅力的。
現実的に東京で暮らしていくとなると、ポジティブなことばかりではありませんが、それは、結局日本のどこで暮らしても同じこと。問題なのは、どんな背景、どんな理由を持ってそこで暮らしていくかということだと思います。
街や場所というのはいろんな人の思いを背負っているところなのかもしれません。
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