人生、山あり谷ありなのは理由がある!?『神話のマネジメント』を読む

神話のマネジメント

人生は春夏秋冬、起業は育児。

神田昌典著『神話のマネジメント』(フォレスト出版)の読書感想です。

この本について

カリスマコンサルタントとして知られる神田昌典さんの本。

ビジネスを始め、人生を春夏秋冬に例えた人生論や、起業のダークサイドや家族関係論など、独自の理論が勉強できる濃い一冊となっています。

以下、本書の読書メモです。

富を生み出すためにはストーリーが必要(P6)

ストーリーの創出=富の創出。新しいストーリーを描くことは、新しい発見、新しい道を拓くこと。

会社を急成長させることの危険性(P20)

ゼロから事業を興し、会社を成長させていくために必要なことは、顧客を獲得して儲けること。しかし、儲けを出すことだけ考えるのは危険で、儲け重視でガンガンアクセルを踏んでいくと、やがて問題が勃発する。

組織に亀裂が入り、儲かっているはずなのに会社の現金がなくなり、そして家族がバラバラになっていく。儲けだけを考えて経営しても上手くいかない。

起業は育児と同じ(P33)

会社は子育てと同じように、生まれた瞬間から育児(マネジメント)が必要。小さい規模のうちからマネジメントをしていけば、大きな問題が起こる前に、問題に対処できる。

しかし、「育児放棄」のごとく、マネジメントのない好き勝手に育った組織は、やがて崩壊する。社員の反乱や横領、結局は社長が「育児放棄」の責任を取ることになる。

ビジネスが上手くいくとき(P40)

ビジネスが成功するか否かは、仕組みが50%、流れる乗れること(運)が50%

ビジネスが計画通りに上手くいき、完璧に成功したとしても、ビジネスが上手く行き過ぎると、その流れに「ストップ」がかかるようなことが起きる。

ビジネスをやる上で、運という不確定要素は考慮しておく。

家業から企業へ(P54)

個人規模で小さく会社(年商数億円規模)を運営しいていて、それがある程度成長してくると、社長は1つの決断を迫られる。

それは、「会社を家業のままに留めるか、企業へ成長させるか」という決断。

会社を運営する人にはいろんな心理的な理由があり、小さな規模で満足して、社員を育てずワンマンでやっていく人には、それなりの理由がある。

しかし、その理由に気ずこうとせず、会社を大きくしていくと、無理が出て、失敗してしまう。

会社がある程度上手くいったら、一度会社の未来を考え、大きな企業に脱皮するか今のままでいるか、じっくり考える。

問題はこのパターンから(P76)

人生、ビジネスで起こってくる問題というのは理由があり、次のようなパターンがある。

1・旅立ちと別れ

→問題が起こり変化が起こる。メンターとの出会いなども。

2・試練と通過儀礼

→課題が目の前に現れ、それに試行錯誤していく。苦しみ悩むも、苦労を通じて、一皮向けていく。

3・帰還

→問題が解決し、新しい経験を積み、成長する。このとき、宝を獲得している。

組織が分裂するパターン(P86)

組織に問題が起こるのは、社長が安堵して1年以内。問題は一番信頼していた右腕の部下の裏切りがトリガーになることが多い。

社長が朝令暮改になり、部下を振り回すことで、だんだんと部下に不満が溜まってくる。その結果、部下は「もうついていけない」と反乱を興し、社内の不平不満分子を引き連れ、独立。

反乱が起こったあと、社長が上手く会社をまとめられることができれば、部下の反乱が結果オーライになるが、上手く対処できないと、会社は沈んでしまう。

ビジネスの成功が家庭崩壊に(P107)

仕事が上手く行きだすと、突然新しい問題が起こる。それは、家庭問題。夫婦関係が上手くいかなくなったり、子どもが問題を起こすようになる。ビジネスの成功が家庭の危機を生む

仕事で頑張り成功してお金が稼げるようになって家族がハッピーというのが自然な考えだが、実際は全てが良くなることはない。

仕事が上手くいくと家庭が上手くいかなくなる、という具合、どこかに成功の歪みが出てくる。

一般的に「成功者」とみなされている人の家庭が、実はめちゃくちゃで、個人的には不幸せな人が意外と多い。

二代目経営者の悩み(P117)

一代で会社を興した人は、才能とガッツがあり、成功した仕事人。そのため、他人への要求が高く、仕事での関係を、家庭にも持ち込みがち。

息子には完璧主義で厳しくあたり、「お前はダメだ」的に息子に劣等感を植え付けてしまう。そのため、二代目経営者は、父親の心理的束縛に葛藤して苦しむことになる。

というのは、劣等感が強く一代で成功した人は、妻や子どもを自分に依存させることで、満足感を得ているから。

無意識のうちに家族を自分に依存させるように仕向けている。そのため、家族は劣等感に苦しむ。

成功する人の妻が違う(P124)

起業で成功する人は奥さんが有能で、ヘタをしたら夫よりも優秀な場合がほとんど。

妻の支えがあるからこそ、男は仕事に力を注ぎ、成功できる。家庭のことまで必要以上に配慮させる妻は、男を仕事で成功させるのは難しいかもしれない。

社長と社員(P131)

社員は、社長の器に合った人しか集まらない。社長は社員によって必要な課題を克服して、勉強する必要がある。

人間はスーパーマンになれない(P164)

お金も家庭も、人間関係も、何もかもすべて上手くいく人はいない。人は、何かにしろ「欠落や問題」を抱えており、かりに何かが上手くいっても、何かが上手くいかなくなる。

成長を目指して成功していくスーパーヒーローを目指すなら、その人の周りの誰かと、その人の何かが犠牲になる。

幸せを目指すなら、成長を目指さず、あるがままを目指す。寅さんや釣りバカの浜ちゃんのように。

金持ちになりたいなら成長業界に入る(P198)

金持ちになるためには、頭の良し悪しや能力以前に、成長産業にいることが一番重要

時代は変化しており、努力しても儲からない業界がある一方、特に頑張らなくてもガンガン儲かる業界がある。そこを冷静に見極める。

経営者の仕事は世の中の流れを見極めること(P206)

今までの時代は、右肩上がりの時代で、頑張れば頑張っただけ、努力が報われた。

しかし、今はそんな時代は終わり、ダメなところと良いところ、ハッキリ結果が分かれるようになってきた。

これからの時代は、どこで頑張るかをしっかり見極めないと、努力が絡まりし、頑張っても報われることはない。

だから、社長がすべきことは、時代の流れを読み、お金の流れていくところをしっかり見極めることが一番の仕事になる。

独立するならフランチャイズは絶対NG(P220)

独立することの1番のメリットは、自分ですべてを決められること。しかし、独立するにしても、フランチャイズのような形態で独立してはいけない。

フランチャイズは結局本部に大切なところを握られていて、自分の裁量で経営ができない。

自分の思う通りに経営ができないということは、結局のところ、会社に雇われているサラリーマンと大差ない。

フランチャイズで頑張っても、儲かるのはあなたではなく、本部。本気で独立を目指すなら、フランチャイズはNG。

感想など

とても刺激的で、メモだらけになった一冊。

この本のオリジナル原稿は、2000年あたりに書かれたものが中心だそうですが、この本を読むと、見事に今の現実(2007年から現在まで)を予想されており、すごいなと思いました。

コンテンツが重要視されること、社会の枠組みや価値観が変わっていくこと、そして、今の時代は取捨選択の変革の時代であること。

社会が変化していくなか、私達一人一人にも、それぞれの流れがあって、その流れのなか、上手くやっていくことで、人生が上手くいく。しかし、注意しないと何かを失う。

仕事と家族の関係、人生の流れなど、いろいろ考えてしまう、非常に濃い一冊でした。

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