運のいい人になるためには運のため方を知ることから。
萩本欽一著『ダメなときほど運はたまる』(廣済堂新書)の読書感想です。
『ダメなときほど運はたまる』について
コメディアン、欽ちゃんの運論。
運は人生の隠しパラメータ。ハッキリとは姿を見せない漠然としたものですが、その影響は確実に存在するもの。
運をつかむためにはどうすればいいか、不運を幸運に変えるにはどうすればいいかなど、人生逆転するためのヒントが満載の内容になっています。
以下、本書の読書メモです。
はじめに、運の種類について(P3)
運を大きく分けると、
1・生まれながらの運
2・誰かが持ってきてくれる運
3・努力した人のもとへやってくる運
この3つの種類がある。
ツイてないときにツイてる運をためられる(P16)
人生、生まれて死ぬまで、ずっとツイてる人はいない。運は波があって、下がれば上がり、上がれば下がる。
人生はプラスマイナス、トータルで考えると、幸不運も五分五分でチャラになる。ツイてないときは、「次の運をためているとき」と考える。
イヤなやつを恩人と考える(P41)
いじわるしてくる人など、イヤなやつを恩人と考えれば運がたまる。
マイナスを経験すれば、そののちプラスがやってくる。恩人の嫌がらせによって、運をためていると考える。
ダメなやつほど運がいい(P46)
「お前はダメだ」など、周囲からダメ扱いされている人は実は運がいい。周囲から全く期待されず、野放しで行動できるので、実践的に物事が学べる。
それに、「こいつはダメだ」と思われていると、ちょっと頑張っただけで、「お、あいつ頑張っているな」と周囲の目が変わる。
ダメ扱いされるのは優等生扱いされるよりも得なこと(優等生は周囲の期待値が高いので、ちょっとの失敗で大きなマイナス評価がつく)。
ツイてないときは人を見る目が磨かれる(P72)
ツイてないときは、自分に自信がなくなって、おどおど萎縮して、不安になりやすい。
でもそういう「弱っている」時期は人を見る目を磨くチャンス。誰が自分の味方か、誰が敵になるのかを観察して、ひどい目にあわず、生き残る術を学べる。
ツイてなくて弱っているときは、人の顔色をうかがっていい。人の顔にはその人の人格や生き様が出る。人の顔からその人がどんな人なのかを見極め、人物判定術を習得する。
欲張りは運を逃す(P78)
あれもこれも、もっととがっつくと運を逃す。
あれもこれも幸運を望むのはダメ。仕事、家庭、友人、恋愛、運はいろんなもののなかから一つだけ。何かが上手くいっているときは他のことを欲張らない。
引き際こそ重要(P93)
人生、上手くいっているときに意識したいことは引き際。
物事には終わりがある。どんなに上手くいっていること、成功していることも、やがては終わりを迎える。
上手くいっているときは、「もっと」と考えがちだが、引き際を逃すと、運が悪運へと変わってしまう。物事には引き際があることを忘れないこと。
結婚について(P134)
結婚は基本的に夫と妻の運の足し算。運のいい夫と運のいい妻が一緒になっても、必ずしも夫婦が更にツイてる状態にはならない。
それまでツイてた二人が夫婦になったら、逆に不運ばかりやってくることもあるし、今までツイてなかった男女が夫婦になれば、マイナスがプラスに変わって、幸福になることも。
家族は家族で運を回し合う。
結婚すれば、一つの家族で運のバランスを取っていく。家族のなかで誰かの運が強すぎれば、他の家族に悪運がやってくるので注意が必要。
石の上には5年(P160)
たいていのことは3年努力すれば実現できる。だから、何事も3年は我慢すれば、その後楽しいことがやってくる。
でも、3年頑張るだけなら運はない。ついでに2年頑張って、合計5年頑張れば、運がやってくる。
感想など
運という非科学的、でも確実にその存在を感じさせるものについて、実用的な学びが満載の本。
私は自分で生計を立てるフリーランスという働き方をしているため、運についてはとても関心を持っています。
というのは、人生努力は大切ですが、努力だけではどうしようもないことも多々あるように感じているからです。
あれを実現したい、そこで努力する。でも、それが上手くいくかどうかは、やっぱりいろんな要素が影響していて、ただ努力するだけでなく運を良くすることも大切ではないかと感じています。
だから、もし自分の基礎スペックを上げられるなら、頭の良さや外見、家柄や年収より、「運」を上げたいと思います。
運が良ければ、何か失敗をしても致命傷を負わずに済みますし、努力してもそれが結果になりやすいと思います。
努力するにも何をするにも、運が良ければ運補正がかかって、人生のいろんなところでツキがやってくるように思います。
「才能や能力より運の良さが最強。では運を高めるにはどうすればいい?」
そんなときは、この本の一読をオススメします。