生き方に「正しさ」を求めるということ。『成功への情熱―PASSION』の読書感想

成功への情熱―PASSION (PHP文庫)

人として正しい生き方を追求する。

稲盛和夫著『成功への情熱―PASSION』(PHP文庫)の読書感想です。

この本について

京セラの稲盛会長の人生哲学、成功哲学が語られている本。

人生で成功するためには何が大切なのか。そもそも人として何が大切なのか。生き方を考え直すきっかけになるメッセージが満載の内容です。

以下、本書の読書メモです。

はじめに(P24)

人生とは自分自身が主役を演じるドラマ。そして脚本を書くのは自分自身。自分が「演じたい」と思う主役のために、脚本を書くことができる。

人生に目的を持つこと(P28)

ただ目の前の快楽、刹那のためにお金を稼ぐ暮らしは虚しい。安易で気楽な生き方は楽だが、そこに人間的喜びはない。

人はみな、誰もが人生で最善を求める権利を持っている。

「私は一生懸命頑張って、世の中にこれを残すことができました」と思える生き方こそが幸せ。

何かに真剣に打ち込み、価値があるものを残そうとする意志を持つことが大切。

成功の方程式(P34)

ごく普通の能力しか持たない人間のための成功の方程式。

人生の結果=考え方×熱意×能力

飛び抜けた才能などなくても良い。自分の欠点を知り、それを補うために誰よりも情熱を燃やし、一心に努力する。

そういう人こそ、世の中で大きなことを成し遂げることができる。

正直は最善の策(P41)

できないことを「できる」と言ってはいけない。自分にはできない。それを認めることからすべては始まる。

自分の弱点や無能は正直に認めること。背伸びをせずに、等身大の自分から、すべてを始めていけばいい。

人間の素晴らしいところ(P43)

人間に与えられた最も偉大な能力とは、自分自身に打ち克つ能力のこと。

どんな障害があろうが自らを高く導いていく。それによって今までの自分に打ち克ち、より成長した自分に出会う。

これこそが成長であり、人間に与えられた特権。

壁を乗り越える(P62)

成功する人と成功できない人の差は紙一重。成功しない人が必ずしも努力をしていないわけではない。

結局成功するかしないかは、粘り強さと忍耐力で決まる。「ここまでしかできない」という固定観念を打ち破り、粘り強く取り組んでいく。

それによって一線を越えて、成功をつかむことができる。

大切なのは「もうダメだ」「無理だ」と思ったときにその壁を乗り越えられるかどうか。そこが、成功できるかできないかを決定するポイント。

今日という大切な日(P81)

未来は1日1日の積み重ねによって創られていく。だから1日1日を一生懸命に生きれば、未来も自ずと開かれていく。

この意味で、未来を見据えるということは、今日の努力の先の延長線上を予想すること。今日という1日を大切にできる人は、自らの未来も予想することができる。

人として最善を尽くす(P89)

長い人生ではいろんなことがある。誠実に生きていても、不遇によって辛酸を舐めることもある。

しかし長い目で見ると、天は誠実な者を裏切らない。誠実にひたむきに努力できる人には、その努力に相応しい人生が与えられる。

だから何があろうと決して腐らず、自分がすべきことに最善を尽くすことが大切。

土俵の真ん中で相撲をとる(P150)

人生も仕事も、土俵際に追い詰められるまでになんとかすること、つまり余裕を持っているときに行動を起こすことが大切。

追い詰められてからでは挽回が難しい。そこで、余裕がある段階にこそ、危機感を持って先に先に行動を起こしていくこと。

これが余裕を持つための秘訣。

願望が運命を創る(P297)

目的に向かい真っ直ぐに進んでいく人、だらだら一生を終えてしまう人の差は、願望の強さの差。

人生に受け身で何ら願望を持たずに生きていれば、誰かの言うがままの人生を生きるほかない。

しかし、「こうしたい」という強い願望を持ち、何とか実現できるように心の底から強く信じれば、それが信念となり、驚くほどの創造力が生まれてくる。

それによって自らの運命を創造していくことができる。

引き際の判断(P302)

原則は成功するまであきらめないこと。

しかし全てが自分の思い通りになることはない。万策尽きて「もはやこれまで」となった場合、潔く撤退する。

引き際を判断するポイントは、情熱が完全に燃え尽きるまで戦ったかどうか。ここで引き際を判断する。

情熱を持ち、あらゆる手を打ったにも関わらず上手くいかなかった。そのときが引くタイミング。

感想など

読んでいると背筋が「ピン!」となる本。

「願望を強く持つ」とか、「ひたむきに熱意を持って努力する」とか、まるで道徳の本を読んでいるかのようですが、でもやっぱり、こういうことって、とても大切なことなのではないかと思います。

「頑張る」とか「努力する」とかは一歩間違えれば非合理な精神論に陥ってしまうので、多少警戒心はあるのですが、気持ちの持ちようで何かが変わるときがあるのも事実。

我が人生でも、できるかできないかを考えず、「ぜったいにこうしたい!」と思いひたむきに努力し、それを実現した経験があるので、強い願望を持つこと、必死に努力することの大切さは、身に沁みて理解できます。

だからこそ本書のメッセージは、厳しくも温かさに溢れています。

「一度きりの人生、後悔ないように生きたい!」

自分を律し、人生をムダにしないために、熱意を持って自分の人生の理想的脚本を書き上げていきたいものです。

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