お金の話を分かりやすく理解する本。
本田健著『お金の話をやさしく伝える本』(PHP)の読書感想です。
この本について
お金とは何なのか?どんな働きがあるのか?どんな付き合い方をすればいいのか?
そんなお金の話を分かりやすく解説している本。
人生お金が全てではないけれど、お金は現実。なければ生きていくことは難しいもの。お金ともっと仲良く付き合っていくために、知っておいて損がない話が満載です。
以下、本書の読書メモです。
お金の機能(P14)
お金が持っている3つの機能について。
1・交換機能
→何かと交換する機能。
2・蓄積機能
→価値が腐らず、貯蓄できるという機能。
3・増殖機能
→お金それ自体が増えていこうとする機能。
お金が儲かるということ(P18)
収入=与えたサービスの質と量。
つまり、たくさんお金を稼ぎたいと思うなら、多くの人に質の高いサービスを提供する必要あり。
この意味で、お金持ちとは、たくさんの人を満足させ、喜ばせている人と言うことができる。
人を喜ばせる方法(P19)
人を喜ばせ、満足させることができれば、その分しっかりお金を稼ぐことができる。
ではどうやって人を喜ばせればいいか?おすすめなのが次の8つの方法。
1・何かを作る
2・人が欲しがるものを売る
3・人が知りたがっていることを教える
4・人の問題を解決してあげる
5・人の移動や動きの手助けをする
6・人の世話をする
7・人を楽しませる
8・人を癒やす
人にはそれぞれ才能があり、これらのうちどれかの方法で、人を喜ばすことができる。
自分ならどの方法で人を喜ばすことができるのか、そこをしっかり考えることが大切。
お金を引き寄せる3つの方法(P24)
お金で困らない仕事をするための3つのポイント。
1・専門性があるかどうか。
→専門性、資格が必要な仕事はお金をたくさん稼ぎやすい。
2・希少性があるかどうか。
→限られた人しかできない仕事は価値が上がる。
3・他にはない独自性があるか。
→他にないもの=価値が高いもの。
仕事選び=人生の質(P29)
「職業に貴賎なし」はあくまで建前。
現実的には、どんな職業につくかで、どんな人生を送るかが決まるほど、職業選択は重要な問題。
だからこそ、自分がどんな仕事をすれば幸せになれるのかを、最優先で考えることが大切。
人がお金を欲しがる5つの理由(P38)
みんなお金は欲しい。ではなぜお金が欲しいのか。代表的な5つの理由がこちら。
1・生活していくため。
2・安心感を得るため。
3・尊敬や友情、愛を得るため。
4・自由を得るため。
5・愛や感謝を表現するため。
お金の稼ぎ方(P69)
お金の稼ぎ方には次の4つのタイプがある。
1・嫌いなことをして儲からず貧乏になる。
2・嫌いなことをして儲けてお金持ちになる。
3・好きなことをしているけど儲からずに貧乏になる。
4・好きなことをしていて、かつお金が儲かって幸せになる。
一番最高なのは4。仕事は楽しい。次に何をしようか、いつもワクワクしている。それでお金もガンガン儲かる。
だから仕事は好きなこと、幸せになれる仕事を選んだ方が良い。
お金と器について(P109)
お金には受け取る器がある。
今自分が稼いでいる収入はある意味それが自分の器で、それ以上お金を手に入れたければ、自分自身の器を広げていく必要がある。
逆に、自分の器以上のお金を無理して手に入れようとすると、それがトラブルのもと。何にせよ、器以上のお金は、すぐにどこかへ消えてしまう。
感想など
お金の存在、働きについてスッキリ分かった本。
ときに、「それは少しキレイ過ぎませんか?」という内容もなきにしろあらずですが、基本的には納得。
収入=たくさんの人に何かを提供したことのリターンである、とか、仕事は自分が幸せになれる仕事をする、というのもそうだな、と。
お金は人生、一生ついて回ります。
個人的には20代の頃、何もかも上手くいかず、ときに半ニートのような状態になりながら、お金にはとても苦しい思いをした経験があります。
なので、お金という現実なくして、理想は語れないことを実感しています。
ただ、イヤな仕事、苦しい仕事をしてお金を稼いで生活していても、それはそれで苦しいもの。
ストレスでムダな出費が増えるし、身体を壊すし、ろくなことがありません。
だから大切なのは、自分が幸せな仕事をして、かつお金を稼いで生きていけること。
仕事は誰かのためにすることであることは確かですが、仕事をする側が不幸になるのも、ヘンな話だと思います。
ということで、どうやってお金を稼いで、かつ幸せに生きていくか。
お金のことを考えた先、そのことを考えるきっかけになる、そんな本です。お金と仲良く付き合っていきたい方は、一読の価値がある内容だと思います。