キーワードは上昇志向と劣等感。『過剰な二人』の読書感想

過剰な二人

自己顕示欲と劣等感を人生の力に変える方法。

見城徹、林真理子著『過剰な二人』(講談社)の読書感想です。

この本について

幻冬舎の社長である見城徹さんと作家の林真理子さんの対談本。

出版会で成功したお二人がどんな価値観を持って、どんな姿勢で仕事に取り組み成功をつかんだのか、勉強になる内容が満載の内容になっています。

以下、本書の読書メモです。

屈辱体験を糧にする(P30)

若い頃、誰しもが、恥ずかしい思い、屈辱的な思いを経験する。

大切なのは、その経験を糧にすること。自分の成長のための燃料にすること。そうすることで、ネガティブな経験が、自分を飛躍させるためのパワーにすることができる。

人間関係は工夫次第(P34)

人の性格は変わらない。人付き合いが苦手だったり、傷つきやすかったりするなら、人付き合いのコツを覚えること。

攻撃的な人には上手く距離を取ったり、人の自分への好悪をかぎとって立ち位置を変えたり、そんなコツを習得することで、人間関係はずっと楽になる。

ポイントは、自分を周囲に合わせて変えようとするのではなく、人間関係の立ち回り方を覚えること。

コンプレックスに宝の山あり(P39)

成功する作家の心の奥には、必ずコンプレックスがある。

コンプレックスを掘っていくと、それが作家の魂を輝かせる大きな材料になる。コンプレックスのなかにこそ、その人の金脈が眠っている

自分を上へ上げてくれる人(P40)

人生、ときに自分の人生を次のステージ、より高いステージへ上げてくれる人がいる。こういう人との出会いは絶対に軽んじてはいけない。

自分一人の力はたかがしれている。一皮向けて変化を起こすためには、他の人の力が必要。自分を押し上て、成長させてくれる人には、とことんついて行く。

自分の資質を見極める(P49)

自分の人生、早いうちから、自分の資質を見極めること。自分の資質を見極めることで、自分がやるべきこと、向いていること向いていないことが、早く分かる。

自分の資質を見極めるためには、刺激を与えてくれる人や、強く惹きつけられる人と濃い関係を持つこと。その関係のなかで、自分が見えてくる。

負のエネルギーを無駄にしない(P76)

人には必ず、マイナスの感情、マイナスのエネルギーがある。それを安易な方法で発散させることもできるが、自分の成長に全く役に立たない。

劣等感、嫉妬、屈辱感や敗北感、マイナスのエネルギーは、バネにして頑張るためにこそ使う

マイナスのエネルギーをためて、熟成させれば、そこから価値の高い、素晴らしいものが生まれる。むやみに発散させず、生産的に使うこと。

人間関係なくしてビジネスの成功なし(P78)

ビジネスの世界はドライな世界のように思えるが、実際は、感情や好悪が渦巻く、人間臭い世界。人の感情が仕事に影響してくる。そこを理解しないと、仕事で成功するのは難しい。

何をどう言えば人の心に届くのか、相手が刺激を受けるのか。他者への想像を働かせ、常に相手ありきで考えること。ビジネスで成功するためには、人を知り、刺激していくことが大切。

自己顕示欲を大切にせよ(P87)

自己顕示欲=自分を他人に向けてアピールし、認めさせようとする気持ち。この気持ちを持つことで、表現や仕事に対するエネルギーが生まれる。だから仕事で結果を出せる。

ベストセラー黄金の4法則(P151)

ベストセラー=オリジナリティ、明快、極端、癒着。

お金について(P176)

どんな仕事も、極めればお金はついてくる。極めなくても、ある段階までいけば、お金になる。

逆に、「お金お金」と鼻息を荒くして追っていけば、逆にお金は逃げていく。お金のことはくよくよ考えず、せこいこともしない。入ってくるものに気をつけて、出て行くものは大らかにすること。

本当に意味のある人生を送るために(P181)

お金儲けを動機に仕事を選んではいけない。結果が出ればお金はついてくる。だから、自分の好きな仕事を選んで、それに邁進するのがいい。

仕事は人生にとって大きな意味を持つ。だからこそ、好きで頑張れるものを仕事にし、それに夢中になる。好きを極め、ハードルを上げ、圧倒的に努力する。その先には、大きな満足感がある。

野心を持つ、身の程を知り過ぎない(P185)

「自分はこんなもんだ」という身の程をわきまえることは大切だが、身の程をわきまえすぎるのもダメ。

「私はこれが欲しい!」という野心、野望がなければ、何も始まらない。身の程を気にしぎていると、野心までしおれてしまう。

身の程をわきまえ、欲しいものを手に入れられない人生、そんな人生に意味があるのか、考えてみる。

適度な野心は、自分、人生を成長させるパワーになる。欲しいものがあれば求めればいい。そのために頑張ればいい。

少しでもOKなので、身の程の上を目指してみる。それによって、人生が豊かになっていく。

運の正体(P194)

運とは意志のこと。

成功する人は、自らの意志で成功へ近づいている。運はつかもうとすれば、つかむことができる。「つかむ!」という意志があれば、必ずつかめる。

運は待っているだけでは手に入らない。

おとぎ話では、ある日突然良いことが起こって、人生がハッピーになるが、現実ではそんなことは起こらない。

現実世界では、自ら行動する人がチャンスをつかんでいく。幸運を待つのではなく、自ら動き、つかまえようとするとき、運をつかむことができる。

良い結果とは努力である(P199)

良い結果を出すのはどこまでも努力。

努力とは意志の持続のこと。世の中、多くの人が上手くいかないのは、努力することを諦めてしまうから。失敗は自分が認めたときに失敗になる。

人生は長い。安易に結果を決めつけず、努力を続け、食らいつくこと。

明らかな大失敗など、どうしようもなく決定的なことが訪れない限り努力を継続していけばいい。辛くても、最後までやりぬく。

努力が運を引き寄せる(P202)

世の中、運だけで成功する人はいない。成功した人は努力をしている。ただの努力ではなく、圧倒的な努力をしている。それによって、運を引き寄せ、成功している。

決断すべきときは腹をくくる(P212)

男には、人生で大きな決断を下すときがある。

そういうときは、腹をくくり、断固として決める。気持ちがブレていたらダメ。甘えを捨て、覚悟を決める。

感想など

読後、「俺も頑張ってみるか!」と気分が高揚する本。

野心のすすめ』を読んで林真理子さんに興味を持ちましたが、この本も同じく、コンプレックスを上昇志向へのエネルギーに、「もっといい人生を送りたい!」という気持ちにさせてくれる本です。

この本を読んでいて印象的だったのは、幻冬舎社長の見城さんが幻冬舎を立ち上げたときの話(P179)。

角川で活躍していたものの、尊敬し世話になっていた角川春樹さんの逮捕にともない会社を退職して独立。

駅から遠い賃料の安い場所でオフィスを借り、作品を書いてもらいたい書き手に毎日手紙を書く日々。朝9時から夜中2時まで、手紙を書き続け、企業当初は相当の努力を重ねたそうです。

この本でも、「成功は運だけではダメ、絶対的・圧倒的な努力が必要」と述べられていますが、やっぱり、「世の中で活躍している人はそれなりの理由があるのだなぁ」と、改めて勉強になります。

頑張ったからといって、上手くいくとは限らない。でも頑張らなければ何も始まらない。

身の丈の上を目指し、欲しいもの、実現したいことを明らかにし、それに向かって突撃していく。必要なことは全てやる。努力と思わずすべきことをやっていく。

それだけ頑張れたら、結果がどうであれ、そのこと自体が、誇らしいことなのかもしれませんね。

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