介護の現場はこんなにもヤバイ?『崩壊する介護現場』を読んで

崩壊する介護現場 (ベスト新書)

介護業界の現実を暴き出す話題作、中村淳彦著『崩壊する介護現場』の読書感想です。

本書によると、介護業界は「人助けをしたいという崇高な意思を持つ人、倫理観の高い人が働く場所」というイメージがありますが、実際は現実とは違い、とても問題の多い業界だそうです。

この本では、介護事業に参入した著者が経験した、介護の修羅場と、業界の問題点を暴露。人材面、組織面など、介護業界の問題を「ズバッ」と斬り込んだ一冊になっています。

個人的に読んでいて面白かった点が2つあります。

1つは「どんな人が介護現場で働いているか?」というところ、もう1つは、介護に参入している会社の問題点です。

介護で働く人も色々な人がいるらしく、

・他の業界では雇われないような犯罪者予備軍的な職員

・介護で働く女性の水商売兼業

・副業で下着を売る介護士

など、「え、介護業界ってそんな人がいるの?」と思ってしまう内容ばかりでした。

介護は重要は多いのに離職率が高く、常に人手不足なところがほとんど。そのため、一般の会社では遠慮されるような人が集まりやすく、職員同士のトラブルが起こり、サービスも低下してしまうそうです。

この本では、著者の中村さんが自分の会社で採用したサイコパス職員によって追い詰められていく様子が書かれていますが、ホラーよりも怖く、読んでいて寒気がしました。

次に介護事業に参入している会社の話です。

この本では、「ありがとう、感謝される仕事をしよう!」というような美辞麗句で職員を「洗脳」する宗教に近い某介護会社の話が登場しますが、この話は正鵠を射ているように思います。

世の中、社会的地位は高く、富も権力もある。言っていることも美しい。しかし、どこか違和感を感じる。そんな人がいます。

そこで、「その人が話していること」ではなく、「実際にしていること」を見ると、なるほど、納得がいきます。仕事のつもり就職して、「洗脳」されてしまっては元も子もありません。

働く側としては仕事は得やすい業界。しかし、そこでの仕事はきつく、給料も安い。人間関係もいろんな人がいて大変。会社もしっかり選ばなければいけない。

介護には夢も希望もない。あるのは需要だけ。」という現場の現実がよく伝わってくる一冊でした。

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