日本史にはこんな効能も?『人生に悩んだら「日本史」に聞こう』を読む

人生に悩んだら「日本史」に聞こう 幸せの種は歴史の中にある

先人たちの生き様は、きっと僕らに勇気を与えてくれる。

ひすいこたろう&白駒妃登美著『人生に悩んだら「日本史」に聞こう』(祥伝社)の読書感想です。

内容について

「我々日本人の先達の生き方から生きるヒントを学ぼう!」という、歴史に自己啓発的な内容をからめた独特の本。

Q・夢を叶えるためにどうすればいいか?

A・秀吉のように最下層から這い上がる人もいるし、伊能忠親のように50から自分の夢に挑戦した人もいる。いろんな例がある。

このような具合、日本の偉人達を例にして、夢実現や生き方、人生論など、様々な内容がまとめられています。

以下、本書の気になった内容の要約です。

秀吉が成り上がれた理由(P18)

秀吉はもともと低い身分の出身。いわゆるフリーター生活を経て、信長に小間使いとして雇われ、信長の信頼を得ていく。

しかし、もし秀吉が、信長に雇われたときに、「小間使いかよ、サムライとして雇ってくれよ」と文句ダラダラだったら、きっと秀吉の成功はなかったに違いない。

与えられた仕事を確実にこなし、今自分にできることを、できる範囲でやったからこそ、秀吉は信長の信頼を得て、成功への道を拓いた。あれこれ不満を言わず、まずは今できることをすべし。

管理人注

秀吉は、信長の家臣になる前、別の人の家臣になっていますが、働きを認められず、結局その人の前から去っています。文句を言わず、やるべきことをやることは大切ですが、自分の働きを認めてくれる人のところで頑張ることが前提なのかもしれません。

与えられた環境に意味がある(P53)

1万円札でお馴染み、福沢諭吉の話。福沢は中津という、政争の中心とは程遠い田舎町で生まれた。仮に福沢が薩摩や長州といった時代の先端の場所に生まれたのであれば、緒方洪庵の適塾で学ぶこともなかったろうし、アメリカに渡る機会もなかったに違いない。

田舎町だが学問の盛んな土地で育ったからこそ、のちの教育者としての福沢がある。生まれた場所、今いる場所、それにはそれなりの意味がある。

能力があっても可愛げがない人は生き残れない(P132)

関ヶ原の戦いで有名な石田三成の話。頭がキレて、能力がある石田三成だが、正論を振りかざし、相手を追い詰めるため、人から恨みを買う。だからこそ、関ヶ原の戦いが起こったときも、本来は味方になるべきはずの大名が敵となってしまい、戦に負けてしまう。

いくら才能があったとしても、人から嫌われ、敵を作る人は、上手くやっていけない。人から好かれる必要はないかもしれないが、少なくとも、無意味に嫌われることは避けるべし。

感想など

個人的には歴史は好きで、司馬遼太郎を始め、歴史関連の本は定期的に読んでいます。特に興味を感じているのは、安土桃山時代の人々。

競争社会である現代は、かつての戦国の世のように、殺し合いなどはないものの、競争は過熱さを増し、平和にのんびり生きるのが難しい時代です。

そこで、そのような殺伐とした時代を生き抜いてきた先人たちの生き様、価値観を調べてみると、我々現代人と変わらない、普遍的な人間性を感じることができます。

ある人は自分の利益を守るために忘恩の輩となり、ひたすら権力者にこびる生き方を。ある人は損得考えず自分の筋を通す生き方を。そんな人間の多様性が発見できるところが、何より歴史の興味深いところです。

結局、歴史を作るのは我々人間。だからこそ、時代を作った人々の姿は、時代こそ違えど、いろんな学びを与えてくれに違いありません。

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