『英雄の書』の読書感想 – 自分の中の「英雄」に出会う方法

英雄の書

人生は自分という名の物語。

黒川伊保子著『英雄の書』(ポプラ社)の読書感想です。

この本について

脳科学をもとにした(?)自己啓発本。

自力で人生を切り開くにはどうすればいいのか、脳科学視点で自己実現するための考え方を学べる内容になっています。

以下、本書の読書メモです。

失敗は必要不可欠なイベントと考える(P14)

自己実現の過程では問題や失敗が必ず起こる

失敗を避けようとするのは時間のムダ。失敗することによって我々は成長していく。だから、失敗を恐れてはいけない。

行動して失敗を経験すべし。そのことに意味がある。

疲れたら無理をしない(P21)

疲れを感じたときの鉄則。

疲れたときはあらゆるパフォーマンスが落ちている。だからこそ、無理を続けずに休むこと。それが自分のためだけでなく、顧客、取引先のためになる。

プロは無茶をしない。

子どもへの世話焼きについて(P42)

子どもに世話を焼きすぎる母親は子どもの成長に必要な失敗体験を奪っている。

子どもを助けようとするあまり、それがかえって、子どもの可能性や自主性、可能性を奪っている。

子どもは聞き分けのいい子になるかもしれないが、自分で人生を切り開けない、受け身な人間になってしまう。

15歳~28歳の時期(P48)

15歳~28歳の時期は、世間を知り、生きるためのコツ、自分らしさを確立していく「社会的自我の確立期」。この時期の経験が、どんな人生を送るかの土台となる。

この大切な時期、人の顔色を伺い、周りの目を伺っていたら、いつまでも自分らしい生き方はできない。

特に思春期は要注意。

失敗を避けて周りにあわせ、そつなく生きようとすることが、自分の可能性を殺す原因になってしまう。

大切なのは自分の在り方に素直になること。

周りと上手くいかなくても、気にせず、言いたい奴には言わしておき、自分のしたいこと、大切なことを、とことん突き詰めるべし。

30代は失敗適齢期(P55)

失敗という経験は、後日必ず生きていく。失敗することによって、脳が目覚め、成長していく。

30代は伸び盛り。だからこそ、失敗を恐れず、失敗を経験してもそれを肥やしにし、前進を続ける。

30代はまだまだ失敗していい。大きい失敗こそ、将来の大きな財産になる。果敢に挑戦、失敗体験を積む。

優等生とは(P68)

優等生=予定調和的な正しい答えが瞬時に出せる人。

優等生の人生は安定するが、冒険や発見のない、周囲に順応した生き方。何にしても枠にはまってしまうため、自己実現のできない人生になる。

趣味を持つこと(P82)

趣味は人生を豊かにする。特に、楽器演奏のような感性を刺激する趣味は、直感力を鍛え人生を豊かにする。

みにくいアヒルの子の話(P109)

図体がでかくてみにくく、周囲から浮いていじめられてしまうアヒルの子。

みにくいアヒルの子の話は群れから飛び出し放浪、最終的には人一倍美しい白鳥に成長するこの話は、「周囲の無理解→存在意義の喪失→孤立→自己実現」のプロセスを示した話

結局、自分らしい人生を送ろうとするのであれば、周囲から抜け出し孤立を経験することになる。

もし、今いる場所で一生懸命やっていても、周りから浮いてしまうときは、みにくいアヒルの子の話を思い出す。

そこから自分という名の本当の物語が始まるのかもしれない。

感想など

語り口が独特な自己啓発書。

一応、脳科学を視点にしたらしい話ですが、自分を「英雄」に例える本書は、独特な「厨」な感覚があります。

英雄になるためには、様々な失敗を経験し、孤独を経験し、そしてドラゴンを倒して宝を持ち帰る。

ジョーゼフ・キャンベルの『神話の力』にもこのような話がありましたが、結局、人生において自己実現を果たすためには、ある種のパターンがあって、乗り越えるべき課題があるのかもしれません。

いずれにせよ、何事も勇気なくして栄光なし。

人生は一度きりだからこそ、後悔ないよう、したいことを追求していきたいものです。そうすれば、結果がどうであれ、きっと人生に悔いはないことでしょう。

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