コツはほんの少しだけ物事を「ゆるーく」考えてみること。『「悩みグセ」をやめる9つの習慣』の読書感想

「悩みグセ」をやめる9つの習慣 (だいわ文庫)

人は変わる必要はない、考え方を変えさえすれば。

和田秀樹著『「悩みグセ」をやめる9つの習慣』(大和書房)の読書感想です。

この本について

精神科医が書いた「悩みグセ」を改善するためのヒント集。

心の持ち方考え方を工夫して、大らかに鷹揚に暮らしていくための考え方が満載の内容になっています。

以下、本書の読書メモです。

諦められない、だから悩む(P18)

何かと悩んでしまう人によく見られる傾向がが、「諦められない」というクセ。

思い通りにいかないことが分かっているのに、それをあきらめられず、執着してしまう。そして上手くいかないことを延々と続けてますます悩み苦しむ。そんな傾向がある。

悩む人は、「こうしたいと思ったら納得いくまで完全にやり遂げたい」という完璧主義的な性格があって、それが自分を苦しめる刃となっている。

物事に優先順位をつける(P23)

今できないこと、無理なことはどれだけ頑張っても無理。

できないことにこだわり続けていると、他のできることもできなくなってしまう。だからこそ大切なのは、やってしまうことの優先順位を決め、今できないことをしないこと。

今できないことは後回しにして良い。自分が早急にすべきことは何なのか、今もっと重要なのは何なのか、物事に優先順位を決めて行動すべし。

短所を伸ばす努力をしない(P30)

短所はいつまでも短所。

短所を長所にしようと努力するくらいなら、長所をより伸ばす努力をした方が有意義。短所を改善する努力は非常に効率が悪い。そんな努力をするくらいなら、強みを極めた方がいい。

嫉妬の性質(P48)

嫉妬にはエンヴィー型嫉妬とジェラシー型嫉妬の二種類がある。

エンヴィー型嫉妬は、相手が自分より優れていることを認識していて、そのことが気に食わない妬み要素が強い嫉妬。

「あいつが俺よりも優れているのは気に食わない、あの野郎を引きずり落としてやる!」という建設性ゼロのもので、相手にも自分にも害しかない嫉妬心。

一方のジェラシー型嫉妬は、「あいつが俺より優れているのは事実だが、いつか見てろよ、俺はお前を追い越してやる!」というタイプの嫉妬。

相手を潰そうとせず、自分が頑張るためのバネとするような嫉妬であり、建設的な嫉妬心。自分を成長させるエネルギーになる。

人生何事も通過点と考える(P52)

人生、上手くいくこと上手くいかないこと、いろんな経験をする。そういうときに大切なことは、どんな経験も人生の通過点と考える事。

現時点で成功したとしても、明日はどうなるか分からない。失敗もしかり、今日が最低のどん底だったとしても、明日は分からない。

人生は長いスタンスで、目先のこと、今のことだけにとらわれない、長い視点を持つことが大切。

物事の二面性を意識する(P54)

どんなことにも、良いこと悪いこと、二つの側面がある。全て100%良い、全て100%悪いなど存在せず、何事も良い面があり悪い面がある。

もし自分の短所、マイナス面ばかり気になったときは、マイナス面のなかにある良いところを見出す。一方的にマイナス面を自分で断罪しないこと。

「人は分かり合えない」を前提にする(P72)

話せば分かる、人は人と分かり合える、そう信じたいのは人情だが、現実問題、人は人と完全に分かり合うことはできない。

人には人の考え方、受け取り方がある。

夫婦であれ友人であれ、認識のズレ、考え方のズレがあることを知っていないと、「みんなぼくのことを分かってくれているはずだ」という、間違った甘えを持ってしまう。

だからこそ、自分の考え、思っていることはきちんと相手に分かるように説明、コミュニケーションをしっかりとることが大切。大切にしたい人なら、なおさら。

そのときの感情で考え方が変わる(P88)

感情は認知構造に影響を与える

人はイライラしているとき、落ち込んでいるとき、嬉しいとき、そのときの感情によって考えること、物事の判断が変わる。

マイナスの気分のときは、やたら目の前の状況を悪く捉えがちになってしまうし、ポジティブの気分のときは、過大に物事を良く捉えがち。

これが感情に振り回されるということで、感情がもたらす影響を甘く見ていると、痛い目に遭う。

普段から感情がもたらす思考への影響を認識して、

「今日は落ち込んでいるから自分の考えがマイナス補正を受けているな、あまり悪く考えすぎないようにしよう」

「今日は調子がいいから気持ちがプラス補正されてるな、調子に乗り過ぎないようにしよう」

というように、感情の影響を認識しておくことが大切。

満点を目指さない(P112)

何事も上手くできる、挑戦するからには完全完璧、100点満点を。これはとても危険な考え。

努力すること、最善を目指すことは大切かもしれないが、完璧を目指すがゆえに途中で力尽きてしまったら、元も子もない。

何事もほどほどが大切。昨日より少しでも進めたら、それで十分。人生、100点を目指さなくても、60点70点で大丈夫なことがたくさんある。

完璧主義を目指して自滅しないこと。

欠点を矯正すると(P124)

人は欠点があってこそその人らしい個性が生まれる。

欠点を直そうとして長所まで失ってしまう人が案外多い。欠点は欠点でOK、長所を伸ばすことが大切。

謝れなくなったときは要注意(P136)

人は老化すればするほど、自分の失敗を認められず、謝ることをしなくなる

自分が間違っていることが分かったときにすぐ謝れない、こうなったときは要注意。それは頭が固まって老化している証拠。

年をとることのマイナス点は、いろいろ人生経験を積んでいるがゆえ、「自分の考えは正しい」と思いこんでしまうこと。

ところが、人は失敗もするし間違えるときもある。その姿勢を改めないとますます老化が進み、自分の劣化を実感させられる羽目になる。

何歳になっても、「自分が絶対正しい!」と錯覚せず、負け、失敗があったときは、相手が年下であれ、すぐに自分の間違いを認めて謝ること。

感想など

日々参考にしたいアドバイスが満載の本。

「人生で100点満点は目指すな、完璧主義は害の方が多いぞ!」

「環境は常に変わる、上手くいかないときはタイミングを考えろ!」

など気になった話はいろいろありますが、

特に、意識したいなと思ったのは、「感情は認知構造(物事の捉え方、考え方)を変える」という話。

これは本当に重要なことで、普段から考え方や物事の判断基準が感情によって影響されていることを認識することは、とても大切なことのように感じています。

体調が悪いときや、イヤなことがあったときは、やっぱり考え方感じ方も影響を受けていて、それに無自覚でいると、「感情に振り回される」ことになってしまいます。

考え方、思考の認識の歪みは、意識しないとなかなか気がつかなくて、本当にそのときの感情が、どれくらい大きな力を持っているかは、それを認識して初めて分かります。

そう考えると、感情というのは人生を良くすることもあれば、悪くもする、扱い重要な要素なのかも。

物事は考え方次第と言いますが、その考え方に影響する感情との付き合い方は、もっと大切なのかもしれませんね。

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