子どもを負け組にしないために父親ができること。『ビジネスマンが読む 子どもが勝ち組になる本』の読書感想

ビジネスマンが読む 子どもが勝ち組になる本: 10代のうちに絶対に教える「7つのこと」

勉強しない人間は負け組になる。

和田秀樹著『ビジネスマンが読む 子どもが勝ち組になる本:10代のうちに絶対に教える「7つのこと」 』(三笠書房)の読書感想です。

この本について

「子どもを負け組にしない」というテーマのビジネス書。

子どもの教育、学歴とお金など、勉強の大切さが説かれた内容の本で、なぜ学歴が大切なのか、キレイ事抜きにフリーターがなぜ厳しいのか。勉強しないとどうなるか。

辛口、しかしストレートな正論が中心になっています。

以下、本書の読書メモです。

世界は二極化していく(P2)

現代は世界規模で勝ち組(金持ち)と負け組(貧乏人)、二極化が進んでいる。

世界は勝ち組富裕層を優遇する流れになっており、日本も例外ではない。安穏としていると、あっという間に負け組に転落してしまう。

親がこの流れを否定し、現実から目をそむけていれば、子どもが負け組になってしまう。

だからこそ、世の中を知る父親が、子どもに社会の厳しい現実をきちんと教えるべき。この仕事は、父親しかできない。

子どものフリーター化は絶対許すな(P28)

フリーターは貧乏で将来性のない生き方。

フリーターはお金が稼げず、結婚もできず、子どもも作れない。若いときにはそれでいいかもしれないが、悲惨なのは30代40代になってから。

正社員とフリーター、待遇には大きな格差がある。子どもには、フリーターの現実を教えるべき。子どもにはあえて厳しいことを教え、世の中に出て行くための武器を持たせること。

子どもが現実を知っているか知らないか。それだけで、ずいぶん違う。

勉強の押し付けは問題ない(P36)

一般的に子どもに勉強を押し付けること、ガミガミ「勉強しろ」と発破をかけるのは子どもの教育によくないと思われがち。

しかし受験や勉強で、子どもの人間性が歪む心理学的な根拠は全くない。

子どもには、やるべきことをやらせるよう、ガンガン勉強させるべし。努力しなければ不幸になることをきちんと教える。

確実なのは勉強していい大学、いい会社に入ること(P65)

子どもには、適当にプラプラしてフリーターになるより、勉強して良い大学に入り、良い会社に入ることの大切さを伝える。

フリーターよりも正社員の方がはるかに得であることをきちんと教える。

特別な才能なんて期待するな(P75)

世の中には、確かに、音楽や芸術、特別な才能を持って大成功をおさめる人がいる。

ただ、それらの人々は例外中の例外。才能で成功し食べていける人はほんの一握りという現実がある。

夢を持つこと、才能を信じることは大切だが、夢破れ運に見捨てられる可能性もある。

子どもが夢を追い求めようとするなら、失敗したらどうするのか、きちんと考えさせるのが、親の役目。

高学歴が確実に稼げる(P144)

世界的に、学歴を持つことこそがお金を稼ぐためのパスポート。人よりよい学歴を持てば、社会に出るときに有利になる。

学歴のメリットは人的ネットワークに参加できること(P160)

学歴のメリットの1つは、就職で有利になるなどのほか、同窓生、卒業生など大学の人脈、学閥の一員になれること。

良い大学なら、単純に優秀な人間が集まりやすいので、将来成功の可能性のある、優れた人間とネットワークを持つことができる。

生き残りの秘訣は社会のニーズを読むこと(P170)

新聞やニュースなどのメディアや読書など、普段から情報収集し、世の中の流れを読み、人々のニーズ、何が必要とされているのかを読むこと。

世の中の変化に敏感なものが、これからの世の中を生き残ることができる。普段から、相手はどんなことを期待しているのか、ニーズを的確に把握すべし。

儲けは需要と供給で決まる(P174)

世の中は需要と供給。なり手がいない職業ほど、儲けるチャンスがある。人が何を求めているか、ニーズを読むこと。

需要があっても儲からない仕事もあります(例えば介護)。儲けるために、需要だけでなく、儲かる構造があるかどうかを確認することが必要かも。

マスコミを信じるとバカになる(P193)

マスコミは日本の学力低下を招いた元凶。ウソの報道を垂れ流し、自分たちの都合の良いよう、世論を誘導しているのがマスコミ。

彼らの垂れ流す情報を無自覚、無批判に信じていれば、思考能力が奪われたバカになる。

子どもには、メディアがウソをつくことを教え、テレビのバカな番組は見せず、自分で判断すること、考えることを教える。

感想など

あまりに直球すぎる釣りタイトルにあえて釣られて購入。

しかし、読んでみると、辛口で過激なタイトルとは裏腹に、内容は極めて常識的な内容です。

・学歴がある人の方が成功する確率が高い。子どもにはしっかり勉強させ、良い大学に入れさせる。

・フリーターは貧乏一直線。子どもには、世の中の厳しい現実を教える。

など、学歴のことが書かれていますが、本質的には、勉強することの意義、努力することの大切さが書かれている本です。

学歴が賛美されすぎているのが多少アレですが、著者が東大出身で、受験関連のビジネスを運営していることを頭に入れておくと、客観的にこの本を読むことができるかも。

とはいえ、現実的に考えれば、この本に書かれていることは間違っていないのも事実。

お金が大切なのは当たり前ですし、学歴がある方が、ないよりも世の中で成功しお金持ちになる可能性が高くなるのは当たり前の話。

子どもに勉強させ、良い大学に入学し学歴を手に入れさせる。世の中のこと、お金や仕事のこと、大切なことをしっかり伝える。親としては当然のこと。

学歴は分かりやすい批判の的になりますが、現実的に就職では学歴フィルターなる足切りがありますし、教師などの公務員の世界でも、学閥による有利不利が現実にあります。

条件の良い仕事、人気の会社に就職しようとするならば、学歴は否定できない現実

自由の名の下、子どもを甘やかして勉強させないよりは、勉強の大切さ、努力の大切さ、世の中の現実を子どもに教えるのは、大切なことだと思います。

人として子どもに最低限、きちんと生きていく力をつけさせたい方、子どもの教育に関心がある方は、この本が、良いカンフル剤になるかも。

追記

頑張ること、学歴を手にすることは成功のために大切かもしれませんが、人生面白いのは、良い学歴を手に入れ、良い会社に就職して高給取りになっても、それが幸せになのかは、分からないところ。

上にいけばそれ相応の責任、不自由さが付帯します。お金を持てば、経済的自由と同時に、様々な代償がつきまといます。何かを手に入れれば何かを失う。「成功してお金持ち、人生すべてハッピー!」とはいかないのが、人生の面白いところ。

結局は、自分なりの価値を持ち、人生に後悔しないで生きていけるようになってもらうことが大切かな、と個人的には思いました。

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