『「不安を楽しむ」生き方』の読書感想 – 不安がある、だからこそ

不安は上手に付き合えば成長のチャンスになる!

和田秀樹著『「不安を楽しむ」生き方』(新講社)の読書感想です。

この本について

不安に対する対処法、建設的に向き合う方法が学べる本。

生活や人間関係、仕事、私たちが生きている限り、いろんなことに不安を感じてしまいます。

この本では、折々に感じる不安にどう向きえばいいのか、不安を感じたときはどうするか、不安を建設的な力にするための考え方が学べる内容になっています。

以下、本書の読書メモです。

不安があるから成長できる(P16)

将来のこと、新しく始めること、人生では様々な不安を感じてしまうが、不安と正しく向きあえば、頑張ろうという動機付けの力にすることもできる。

「○○になったらどうしよう」という不安があるからこそ、行動を起こすことができる。不安を感じることはマイナスなことではない

自由と不安(P24)

今の場所(学校や会社)から逃げて自由になりたいのにそれができない。そこには、自由になることへの不安がある。

不安を感じるくらいなら、今の不安を我慢した方がいい、自由になるのが怖い、そんな心理が背景にあるが、それが不安に振り回されている状態。

一歩勇気を出して外へ出れば、そこには、自由で楽しい世界が待っている。

我慢の人は報われない(P36)

何かあったときにすぐ我慢してしまう人は、いじめやパワハラ、ストーカー被害、詐欺、悪い人間のターゲットにされやすい。

悪い人間は、我慢して泣き寝入りしそうな人間を狙う。「面倒そう」に見える人はターゲットにはしない

現実は簡単に変わる(P42)

私たちが見ている世界は一つだけではない。今暮らす街から別の街へ引っ越す、そんなことで、ガラリと世界は変わる。

世の中、生きていくための場所がいろいろある。「これしかない、ここしかない」というのは思い込みで、生きていく場所は他にもある。

今の場所で行き詰まったら別の場所へ行けばいい。不安で悩むくらいなら、いつまでもしがみつくことはない。

常に別の選択肢があることを意識する。

不安になるのは自然なこと(P54)

不安になるのは、人の自然な生理活動のようなもの。不安になるのがもともと自然。

大切なのは、不安に振り回されず、主体性を発揮すること。不安を持ちながらもやるべきことをやっていればいい

不安はそのまま、すべきことをやる。そうすれば、自然となるようになっていく。

不安に悩まされないための3つの質問(P57)

あれこれ考えて不安になってしまうときは、次の3つの質問を自分に投げかける。

1・本当にそれ以外の結果が予想できないか?

→結果には、最善、最悪、可能性の高い結果、3つの結果が予想できる。冷静になったら、これからどんな結果が起こるか、いろんな可能性を想像してみる。

2・起こりうる悪い結果を最小限に押さえる方法は?

→もし仮に都合の悪いこと、最悪のことが起こったと仮定したとき、その被害を押さえる方法を考える。

3・不安を見つめるよりもっと大切なことは?

→自分にとって大切なことは何なのか、不安の先にあることを見つめる。

「ここしかない」が苦しみの原因(P80)

不満や不安、悩みを感じながらも仕事を辞められない人は、「ここしかない」という不安にとらわれている。

今の会社をクビになったら他に行くところがない、やっていけない。そんな不安が、冷静な判断力を奪っている。

目の前の世界は唯一の世界ではない。一歩外に飛び出れば、「こんないいところがあったのか!」という世界が見つかる。

不満や不安、理不尽に我慢しているだけでは、その我慢で人生が浪費されてしまう。

今の場所にいることが辛くなったとき、我慢し過ぎていることに気がついたとき、「他にも可能性がある、生きていく場所が他にもある」ということを思い出す。

働ける場所は一つではない(P97)

会社勤めをしていると、「今の会社」の価値基準が全てのように思えてくるが、世の中にはその基準外、もっと幸せで充実した働き方をしている人がたくさんいる。

会社で一日働かなくても自由で高収入を稼いでいる人もいれば、ほとんど働かなくても権利収入でゆったり生きている人もいる。

独自技術とスキルで自由に楽しく働く自由業の人もいる。世の中には、いろんな働き方、生き方がある。

今いる場所だけにこだわらず、できるなら、いろんな場所に顔を出してみる。短時間のバイトをしてもいい。

他の職場を知ることで、今の会社で働くことが人生の全てではないことに気がつく。

それによって、「ここで生きるしかない」という拘束感が消え、自由な気持ちを思い出せる。辛くても、他に行く場所があることに気付くことができる。

情報は積極的に求める(P102)

人生、受け身の姿勢では良い情報は得られない。

自分のニーズを知り、それを満たす方法を探し求める。そうすることで、ニーズを満たす情報を手に入れることができる。

公的支援は自分から求める(P104)

役所はこちらから「対応してほしい」と申し出ないかぎり、何もしてくれない。制度やシステムはあるが、役所は自ら動かない。

良くも悪くも、役所はそういうところなので、必要な公的支援を求める場合、こちらから積極的に動く必要がある。

居場所ではなく行き場所を作る(P153)

自分の「居場所」を見つける必要はない。

大切なのは、顔を出す「行き場所」を見つけること。そこへ行く、人と会って時間を過ごす。会話をする。通える「行き場所」を持つ

居心地の良い「居場所」はそうそう見つからないが、「行き場所」なら見つけることができる。

世界が広がれば不安は和らぐ(P158)

人間関係や仕事、行き場所の数、選択肢が多ければ多いほど、自分の世界が広がれば広がるほど、「これしかない」がなくなるので、不安は少なくなる。

不安の背後には恐れがある。恐れを見極め、行動を起こし、「これしかない」から「これもできる、あれもできる」に変えていく。

感想など

不安はマイナスではない、上手く用いればプラスになるのが分かる本。

新しいことを始めるとき、引っ越しして新しい街で暮らすとき、将来のことを考えるとき、頑張っていることが上手くいかないとき。

「これでいいの?」

「上手くいかないのでは?」

「問題が起こるかも・・・」

など、いろんな不安が湧き出てくるのは自然な感情。

不安を感じるのはどうにもならなくて、だからこそ、「不安を感じるのは当たり前、でも私はこうしたい!」という不安の向こう側にあるものに意識を向けることが大切ではないでしょうか。

やるべきことさえやっていけば、物事はしかるべきところに落ち着いていきます。

「こうなるんじゃないか、あぁなるんじゃないか」とあれこれ杞憂、悩むよりは、行動してやってみることが一番なのかもしれません。

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