「稼ぎたい!」と思ったら小さな行動を起こすこと。
『会社にいながら年収3000万を実現する -「10万円起業」で金持ちになる方法 』の読書感想です。
この本について
医者であり様々なビジネスを経営している著者による、サラリーマンのための副業のススメ的な本。
「収入を増やすために、会社にしがみついて自分の副業を確保していくことが大切ですよ」というのが著者の主張。
副業を始める上での考え方、ビジネスアイディアの出し方など、収入を増やすためのアイディアが分かりやすくまとめられています。
以下、本書の読書メモです。
はじめに(P2)
今の暮らしや収入、立場に不満を感じたら、自分で稼ぐ方法を見つける。行動を起こせば、お金につながる。年収3000万は夢の目標ではない。
妻にパートはさせるな(P17)
家計を増やすため、妻をパートに出す家計は多い。
しかし、パートをいくら頑張っても、何年頑張っても、もらえるお金はたかだかしれている。それより、副業なりビジネスなり、挑戦させる。何かを始めれば、それが大化けすることもある。
お金を稼ぐために、挑戦する価値のあることがたくさんある。安定志向、縮こまって生きていきる他、方法はたくさんある。
サラリーマンは会社にしがみつくのが一番(P26)
社内ニートでもリストラ対象でも、会社の思うとおりに、会社を辞めてはいけない。どんなに苦しくても、恥ずかしくとも、限界ギリギリまで居座り、お金をもらうこと。
そして、会社からのお金で、アイディアを事業にしていく。しぶとく居座り生き抜くことが、会社を利用するベストな方法。
無謀なことは絶対やるな(P27)
自分でビジネスを起こす上で大切なことは、ハイリスク、ハイリターンの無謀な挑戦をしないこと。
やるべきは、小資本で始めることができ、かつ頭を使えば儲けられるビジネス。小さなお金で始められ、自分の努力次第で売上をガンガン伸ばせるビジネス。
不安定な時代だからこそリスクを背負うな(P30)
今は不景気で先が見えない不透明な時代。こんなときに、全財産を失うような危険な賭けをすべきではない。
何が当たるか分からない不透明な時代、大切なのは、たくさんの打ち手を打つこと。何が当たるか分からない、だからこそ、小さな資金でできることを、いろんなことやってみる。
成功するためには、いろんなことを試し、回数を増やすこと。挑戦すること、失敗を活かし、試行錯誤する。大切なのは、失敗しても致命傷にならず、何回も挑戦できるやり方で挑戦すること。
とりあえず始めてみること(P37)
世の中、何が上手くいくかは分からない。とりあえず始めてみて、そこから学び、体験し、挑戦すること。そのなかで、思いもよらぬものがヒットすることも。
1つの商品を他の商品を売るきっかけに(P81)
本を出版しても、本の儲けは期待できない。
それより、本を足がかりにして、読者に様々な商品売るためのつながりを作ること。大切なのは、1つの商品を足がかりにして、いろんな商品を売っていくこと。
サービス業にチャンスあり(P101)
個人が、始めるのにお金がかかるようなビジネスに挑戦すべきではない。
可能性をつかむのであれば、始めるのに元手が少ないサービス業に着目する。お金がなくても、成功すればお金持ちになれる可能性がある。
サービスは「誰が」という視点を忘れてはいけない(P118)
商品は購入者、サービスは利用者ありきで。誰にサービスを提供するのか、その視点でビジネスを考えること。
当たりを見つけるために(P130)
ビジネスは何が当たるかは分からない。
こだわりをもって、1つのことに愚直に挑戦する姿勢も大事だが、いろんなことに挑戦してみることも大切。当たりを増やすために、いろんなアイディアを試し、行動すること。
当たる確率を高めるための考え方(P136)
儲かるビジネスを当てるためには試行錯誤、いろんなアイディアを試してみることが大切。
それと同時に、状況を観察し、仮説を作り、何が上手くいったのか、何が上手くいかなかったのか、きちんと学びにしていくことが重要。
仮説をもとに行動を起こすことで、だんだんと予想の精度が高くなってくる。
借金はやめておけ(P150)
ビジネスを始める前に、不要なリスクを背負ってはいけない。
銀行が低金利で融資してくれるからといって、ビジネスを借金して始めてはいけない。重要なのことは、借金をしないで何回頑張れるか。
失敗してもいいが、再起不能になってはいけない。
どこで撤退するか(P157)
ビジネスを始める上で意識しておきたいのは、自分の損切りポイント。「ここまで来たら撤退しよう」というポイントを決めておく。
こうすることで、成功の見込みのないことをズルズル続け損を出し続けるリスクを予防できる。
ダメならダメでさっと引き、また違うアイディアで挑戦する。何度も挑戦し、いろんなアイディアを試すこと。
上手くいったときにすべきこと(P162)
上手くいっているときにこそ頭を使う。
何が上手くいったのか、仮説を立て、状況を観察し、成功の道筋を明らかにする。理由が分かれば、それは大きな財産になる。
感想など
「○○をすればお金を稼げます」というより、「こういう考え方をして行動を起こせば収入を増やせます」という本。
会社を辞めずに、いろんなビジネス(副業)に挑戦して、仮説と検証を第一に成功を目指していくというのが本書のメインテーマ。
個人的には、本書で書かれている具体的なビジネスアイディアよりも、著者の成功していくための仮説検証のアイディアの方が、価値が高いように感じました。
・今の時代何が当たるか誰にも分からない。
↓
・資本力のない個人は危険を犯すべきではない。
↓
・ビジネスに人生をかけるな。始めるなら、何度も挑戦できる、失敗してもダメージの少ないビジネスをやれ。
↓
・いろいろ試して、上手くいったビジネスがあれば、なぜ上手くいったのか、その要因を押さえておけ!
大雑把に著者の考えをまとめるとこのようになりますが、「○○経営で普通のサラリーマンが年収○○○○万!」的な本よりも、現実的で勉強になりました。
この本の特徴の1つは、ビジネスで失敗したときのリスクを考慮して、副業を始めることが提案されていること。
今のご時世、人生をかけた挑戦が失敗したら、文字通り再起不能になってしまう危険があります。だからこそ、失敗してもまた挑戦できる、小回りと柔軟性があることに挑戦することが大切。
人生は不思議なもので、今がダメでも、生きていれば、いつかは運も変わり、「生きてて良かった!」というときが来ます。
だからこそ、失敗しても不運のときも、完全にダウンしなければ、やがては再起のチャンスが訪れます。
再起不能にならず、失敗しても何度も挑戦していく。そのために、自己資金で、何回も挑戦できることに挑む。仮説を立て検証し、何が上手くいくのかを考え行動を起こす。
タイトルは派手ですが、とても現実的で、勉強になる内容でした。副業や起業を考えられているサラリーマンの方は一読をオススメします。
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