頂点とどん底を経験したベンチャー企業社長の告白。『30歳で400億円の負債を抱えた僕が、もう一度、起業を決意した理由』を読む

30歳で400億円の負債を抱えた僕が、もう一度、起業を決意した理由

ゼロから会社を立ち上げ、どんどん上を目指す。しかしその行き着く先は・・・。

杉本宏之著『30歳で400億円の負債を抱えた僕が、もう一度、起業を決意した理由』(ダイヤモンド社)の読書感想です。

この本について

エスグラントコーポレーションというベンチャー企業を経営していた杉本宏之さんの本。本屋に行ってぶらぶらしていたらタイトルで強烈に主張する何かがあり、読んでみました。

 エスグラントコーポレーションとは

高級ワンルームマンション(デザイナーズマンション)を開発販売、賃貸管理していた会社。設立わずか4年で年商200億円を超えるほど急成長するが、アメリカの金融危機の影響を受け、破綻する。

高校を卒業して不動産業界へ、猛烈に働きトップ営業マンへ、そこから独立起業。エスグラントコーポレーションを立ちあげて成長させていくものの、2007年のサブプライムローン危機や2008年のリーマン・ショックで行き詰まり会社は破綻。

起業から倒産、その体験を告白したのが本書です。

「倒産」を経験したベンチャー企業経営者のなんとも生々しい告白というより、なぜ会社を破綻させることになってしまったのか、それを冷静に振り返っている内容で、私達読者が、杉本さんの体験を、客観的な視点で理解できる内容になっています

とはいえ、本書を読み進めていくと、読んでいて生々しいというか、こちらまで胸が苦しくなるような場面が何度もありました。

会社を立ち上げ、右肩上がりに成長していくものの、その過程で、おごりや慢心が生まれ、欲に正常な判断力を麻痺させられ、家族関係もギクシャク、最後には外的環境の激変で倒産。

会社をたたむ決意をし、債権者説明会で誠意を尽くす。そんなときにチンピラに絡まれ会社のことをバカにされ喧嘩、警察沙汰になったり、詐欺師扱いされたり、不運も続く・・・。

生活も苦しく、お金の怖さを身にしみて実感。上手くいっているときに周りに寄ってきた人たちもどこかへ消えていく・・・。なんだか、この本を読むと、つくづく「人生は難しいものなのかもしれない」と感じてしまいます。

底だから見えること

とはいえ、苦しい経験にはそれなりの意味と学びがあるというのは確かなのかもしれません。

どん底で社会的ステータスを失ったからこそ、本当に大切なことが見えてきます。

調子がいいときはチヤホヤ、調子が悪くなったら一目散にどこかへ消えていく人たちがいる一方、ピンチの友人を助けようと最後まで支えてくれる真の友人も。

全てを失ったにも関わらず、杉本さんを支えた友人の経営者。最後の最後まで、エスグラントコーポレーションの株を待ち続けた某経営者(ITの有名社長)の話は、読んでいて胸が熱くなりました。

どん底だからこそ、本当の仲間とは誰なのか、本当に信頼できる人はどんな人なのか、苦しいときにこそ、真実が見えてくるのかもしれません。

独立を目指すなら読んでおいて損はない一冊だと思います。

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30歳で400億円の負債を抱えた僕が、もう一度、起業を決意した理由