「自由になる」とは具体的にこういうこと。『自由をつくる自在に生きる』の読書感想

自由をつくる自在に生きる (集英社新書 520C)

まず始めに思いあり。

森博嗣著『自由をつくる自在に生きる』(集英社新書)の読書感想です。

この本について

売れっ子推理作家の森博嗣さんが語る自由についてのエッセイ。

自由とは何なのか、では人が自由になるためにはどうすればいいのか、示唆に富んだエッセイが満載です。

以下、本書の読書メモです。

はじめに、自由とは(P6)

自由とは自在、思うがまま、自分の思い通りになる状態のこと。

人生の目的(P18)

人生の目的は、自由を獲得すること。

自由とは自分の思い通りになることであり、自由であるためにはまず「思う(考える)」ことが必要。そして、その思いをもとに行動する。

結果、思ったとおりにできたと感じる、この感覚が自由。

自由を手に入れるということは、思ったとおりにできる自由を作り上げることで、自分を積極的に変化させていくこと。

自由は楽じゃない(P61)

自由になるには、自分で考え、自分の力で進まなければならない。それはかんたんなものではない。自由になる、その覚悟、決意が必要。

目指すものを自分で決める。そこを歩まんと考える。自由はそこから始まる

目標へ向け前へ進んでいく。できるかできないか分からない、でもともかく近づいていく。自分を変化させ、試行錯誤していく。それこそが、自由の本当の価値。

人間関係と自由(P69)

人間関係が複雑になれば、個人の自由は失われる。

人間関係があれば互いに助け合うことができるが、そこには約束や責任が発生する。誰かといれば楽しいかもしれないが、いろいろ気を遣う。

一般社会では人との関わりを「絆」だとかなんとかで美化したがるが、今の時代、孤独な人間でも自由に生きていける環境が都会にはある。

友達は無理に作らなくていいし、一人で生きるのが心地良いなら、一人で自由に生きることができる。

孤独がダメだとか、そんな常識に惑わされず、自分が思うまま、好む道を選ぶ。

成功法則はあるか(P105)

誰もがみんな、○○をすれば成功して思い通りの人生を歩める。そんな希望のような成功法はない。

人にはそれぞれ問題があって、それを解決する方法もいろいろある。答えは決して一つではない。

ケース・バイ・ケースの問題に対して、臨機応変に対応して、自分がどんな状況に置かれているのか、正確に状況を把握する。

そして問題に対して考えて考え抜いたら、あとは自分を信じて進む。結局は王道、正攻法が一番で、手軽に上手くいく、そんな法則などない。

人生に想定外はない(P140)

人は、決して自分が思ってもみない方向へは進まない。人は良い結果を夢見るが、その人が夢見た結果より素晴らしい現実は決して訪れない。

この意味で、人生は全て想定内。何か実現したいことがあれば、そうなることを夢見る、成功する状態を予測する必要がある。

自由になりたかったら自由を夢見ることから始めなければいけない。「何となく自由になった」なんてことはありえない。

感想など

自由に生きるとは具体的にどういうことなのか、なんとなく理解できた本。

自由という言葉には無条件に甘い魅力がありますが、この本を読むと、人によっては、自由よりも不自由な方がある意味幸せなのではないか、そんなことを思います。

私もフリー、一人でマイペースに仕事をして、比較的自由に暮らしている人間なので、そのことは強く実感します。

面倒な人間関係とか、諸々のやっかいごとがないかわり、どの方向へ進むか、何をするか、自分で全て決めなくてはいけない。そして、全て自分でその結果の責任を持たなくてはならない。

自由は快適な面もありますが、自由はある意味孤独で、ただ楽で美味しい、良いことばかりのものではないことは確か。

プラスあればマイナスあり、自由ですら、それ相応のマイナスも付随します。

ただ、本書に書かれているとおり、自由になるからこそ、人生で初めて見えてくるものがあるのも確か。

それに気がつくことによって、いかに自分が不自由で縛られていたか、初めて気がつきます。本書の価値は、そのことに気がつく、きっかけになることだと思います。

「自由とは何か、具体的にはどういうことなんだろう」

と思ったら、この本のなか、そのヒントが見つかるかも。

本の購入はこちら