こんな時代だからこそ、図太くタフに生きる。『人に強くなる極意』の読書感想

ロシア外交や鈴木宗男事件など、タフな交渉を経験した元外交官で作家の佐藤優さんの本、『人に強くなる極意』(青春出版社)の読書感想です。

ロシアの要人や日本の首相、検察との交渉など、修羅場を通り抜けた著者の経験に基づき、現代を図太くタフに生きていくための処世術が本書の内容。

その極意が、8つの項目で紹介されています。

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人に強くなる8つの極意

1・怒らない

2・びびらない

3・飾らない

4・侮らない

5・断らない

6・お金に振り回されない

7・あきらめない

8・先送りしない

社会人へのアドバイス集のようなもので、「社会はこうだよ、だからこういう心構えが必要だよ」的な内容になっています。

以下、気になった内容の要約です。

世の中はおどす者が動かしている(P60)

相手を不安にさせ、ビビらせるものが世界を動かしている。国家単位では軍事力や経済力。人間関係では、権力や地位、愛情。

相手を不安にさせ、その不安を解消するために人は動く。だからこそ、相手をおどし、不安にさせる者が強い。

不安になり、おどされ、ビビって相手の思惑どおりに動かないためには、状況を冷静に理解することが大事。そのために、客観的な事実と数字をもとに、現状を分析する。

人間関係でも、誰かの言動で不安にさせられたときは、自分は何にビビっているのか、その不安は誰の仕掛けなのかを、検証することが肝心。

ただし、時にはビビることも大切。会話が通じない暴力的な人、頭のおかしい人、明らかにヤバイ状況(理不尽なイジメやカツアゲされそうなときなど)は、ビビって迅速に逃亡することが大切。

お金は麻薬のようなもの(P145)

基本、人には「限界効用逓減の法則」が働く。「欲しい!」と思ったものでも、手に入れれば、欲は満たされていく。

しかし、お金は違う。「100万手に入れて満足できず、次は1000万欲しい!」というように、どんどん欲が拡大していく。しかも、その欲には終わりがない。

自分の商品価値を意識する(P157)

現在の社会は資本主義。資本主義は、付加価値の高い人材、特殊技術を持つ人材が重宝され、高い報酬を得る。

逆に、誰でも出来ず、特殊な技術を持たない人は、コモディティな代替可能な人材として、どんどん価値を下げられてしまう。

人が商品化される現代、自分の商品価値を下げないためには、代わりのきかない人材になることが大切。

あきらめること、あきらめないことを見分ける(P171)

目標や夢を持つことは大事。

しかし、それが本当に実現可能なのかは、冷静に考えるべき。人には適性があり得手不得手がある。できないことを頑張っても、実現の可能性は低い。

何かに挑戦し、あきらめきれないときは、それが実現可能なことなのか、それともただ執着しているだけなのかを考える。

感想など

平易な文章、しかしちょっと立ち止まって考えるとアレコレ深く考えてしまう、そんな本でした。

人との関わり、交渉は、この世知辛い世の中を生きていく上で、欠かせない技術。

関わる人全てが善人で、約束を守り、良い関係を築いていける人だけならいいのですが、まぁ実際は人間関係が原因で胃をやられることも多々あります。

人間関係のことは、感情的になって、事態を複雑にしてしまうこともあり、感情のコントロールはもちろん、立ち振舞も、それこそ技術が必要。

「人間関係で上手く立ちまわる。冷静沈着、感情を表に出さず何事にも動ぜず。そんなスキルを持ちたい!」

というとき、この本が良きアドバイザーになるかも。

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