『あなたの隣のモンスター社員』の読書感想 – 入社後に豹変する危険人物とは

あなたの隣のモンスター社員 (文春新書)

社労士が教える「こんな社員を雇うと大変なことになります!」

石川弘子著『あなたの隣のモンスター社員』(文春新書)の読書感想です。

この本について

嘘つきメールにさぼり、たかりに横領、裁判。

社員を雇ったけど信じられないくらい会社に問題ばかり起こす、そんなモンスター社員の実態に迫る本。

会社においては人こそが力。しかし人によって会社が致命傷を受けることも。人は大切、だけど用心して雇う理由がこちら。

以下、本書の読書メモです。

はじめに(P3)

世の中には、会社を振り回し、そこで働く人々に迷惑をかける厄介な人がいる。彼らのことを、モンスター社員と呼ぶ。

モンスター社員は、

・社会人としてのモラルが低く、ルールも無視する。注意すれば逆ギレする。

・対人関係や精神状態が不安定で、常に周囲とトラブルを起こす。

・平気で嘘をつく。論理観、倫理観が欠如している。

・自己愛が異常に強い。虚言や自慢話で周囲を振り回す。

このような特徴を持っており、モンスター社員を放置していると、会社でトラブルが起こり、士気の低下や人間関係の悪化など、様々な問題が発生する。

今や、モンスター社員への対応は、組織の急務になっている。

かんたんにクビにはできない?(P55)

「モンスター社員によって会社がめちゃくちゃになる?ならそんなやつはさっさとクビにすればいい」と思うが、現実はそうかんたんにクビにできない。

世の中には労働者(それが悪いやつであれ)を守る法律があって、モンスター社員をクビにするためには、クビに相応しい客観的な証拠を準備し、しかるべき手順を踏む必要がある

一度正社員として雇ってしまうと、かんたんにクビにできなくなる。)

一方的に解雇する場合、裁判沙汰になるなど、いろんな面倒があって、モンスター社員をクビにするのも苦労する。

モンペについて(P134)

近年、若い社員を雇うと、その親がモンペで、会社にあれこれ非常識なクレームをつけてくるケースが増えている。

モンペはモンペ自身が世の中や人生に不満や鬱屈を抱えていて、そのフラストレーションのはけ口を、言いやすい相手にぶつけてくる。

「私のことは大切にしなさい」「私は絶対損したくない」「私は絶対に正しい」とモンペは考えているので、少しでも軽んじられたと思うと、粘着され、面倒事がやってくる。

印象に騙されない(P153)

「人は見た目が9割」と言うものの、印象は案外嘘をつく。モンスター社員の大半は、第一印象がよく、感じが良い人のように見える。

基本的に、面接等の短い時間で人を判断できると考えてはいけない。モンスター社員は誠実そうなキャラ、魅力的なキャラを演じることに長けている。

印象だけで採用を決めると、後で痛い目をみる。

モンスター社員の心理(P158)

モンスター社員の言動は、一般的な常識から考えると、不可解で理解できないことが多い。彼らの問題行動の背景にあるのは、

・歪んだ自己愛

・高すぎるプライド

・嫉妬、不満、怒り

・傷つきやすさ

・依存性

などの心理があり、それがパワハラや自画自賛等、嘘をつくなどの問題行動となって顕れる。

モンスター社員を雇わないために(P193)

モンスター社員の最上の対策は、結局採用の段階で気づいて、雇わないこと。

誰かを雇うさいは、

・前職の退職理由

・仕事上のスキル

・仕事をする上での価値観

・協調性の有無

・残業、休日出勤ができるか

・前職での給与

などを確認し、応募者が本当に求めている人材か、問題がないか、いろんな視点でチェックする。

応募者に質問するときは、何を答えるかだけでなく、どのように答えるかにも着目。「応募者は演技している」ことを前提に、応募者の人間性を見極めていく。

感想など

虚言癖で男性社員を翻弄して迷惑をかける嘘つき社員。

モンペの母親が会社にクレームをつけてくる非常識社員。

お局となって仕事を独占、会社で権力を持ってやりたい放題の社員。

「こんな社員が本当にいるのか・・・」と驚愕してしまう本。

この本のモンスター社員事例集を読むだけでもモンスター社員の話が強烈過ぎて、お腹一杯になってしまいますが、人を雇うのもかんたんではないですね。

人は石垣人は城、組織は人の集まりなので、人の強さ=組織の強さとなると思うのですが、そこでモンスター社員のような問題社員が入ってきたらどうなるか。

想像するだけでもあれですが、この本の事例のようなモンスター社員が登場すると、本当に大変なことになってしまうと思います。

考えようによっては、モンスター社員の登場によって、組織が何かの学びを得る機会なのかもしれませんが、この本に登場するような人々が身近に登場するのは勘弁してほしい。

それが正直な感想です。

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