カリスマコンサルタントのマーケティング理論をこの本で。
神田昌典著『不変のマーケティング』(フォレスト出版)の読書感想です。
- 内容について
- 商品は欲しがる人あってこそ(P35)
- 事業は考えることから(P41)
- 商品をPRするなら買うメリットより買わないデメリット(P51)
- 顧客満足度の基本(P59)
- 商品を扱うならバカでも売れる商品を(P76)
- マーケティング 7つの重要原則(P79)
- 小規模経営者は値下げをしてはいけない(P148)
- ビジネスやるなら大義名分を用意する(P155)
- ビジネスは定期的に軌道修正を(P171)
- ファンを作るための5つのポイント(P200)
- 信者客を作る(P204)
- 期待値をマネジメントする(P228)
- エモーショナルマーケティングの注意点(P255)
- 傲慢になる時期と謙虚さが必要な時期(P270)
- お客の奴隷になってはいけない(P272)
- 感想など
内容について
『あなたの会社が90日で儲かる!感情マーケティング』や『売り込まなくても売れる! ― 説得いらずの高確率セールス』などで有名なコンサルタント、神田昌典さんのマーケティング理論が勉強できる本。
神田昌典さんが主催していた経営者向けの勉強会、「顧客獲得実践会」の配布資料、ニュースレター(?)等を編集した内容だそうですが、顧客獲得実践会を知らない私にとって、勉強になる内容がたくさんありました。
以下、本書の気になった内容の要約です。
商品は欲しがる人あってこそ(P35)
売れないものは人が欲しがらないもの。人が欲しがるものを作り、きちんとマーケティングすれば、ものは売れる。
最初にやるべきことは、お客を見つけること。その後で、お客が欲しがる商品を販売すること。
事業は考えることから(P41)
新しいビジネスを始めるために必要なのは事業計画。一人になれる場所を確保し、そこで事業を考える。目先のことではなく、仕組みを考える。
商品をPRするなら買うメリットより買わないデメリット(P51)
人はポジティブな面よりも、ネガティブな面に強く反応する。
その商品を買うことでどんなメリットがあるかより、買わないことによって、どんなデメリットがあるのかをPRした方が、反応が良い。
顧客満足度の基本(P59)
自分がお客だったら、どんなことをされた嬉しいのか。ここを考えることが、顧客満足度を高めるための第一歩。
お客目線、されて嬉しいことをリストアップする。
商品を扱うならバカでも売れる商品を(P76)
カリスマ営業マンが営業してガンガン売れる商品より、普通の人、営業ベタの人が営業しても売れるような商品を扱う。
売れることが第一。誰が売っても売れる商品がなおよし。
マーケティング 7つの重要原則(P79)
マーケティングをする上で忘れてはいけない7つの原則。
1・緊急性のPR。
2・限定。
3・ファックスの活用。
4・指を動かせる。
5・思い切った保証。
6・明確な指示。
7・お客の声を載せる。
小規模経営者は値下げをしてはいけない(P148)
こちらに資本力がない場合、安易に商品の値下げをしてはいけない。大手のように価格競争や値下げ競争に参加しても負けるのは目に見えている。
値下げをすればするほど利益は減るのだから、値下げをするくらいなら、商品の付加価値をつけ、値上げをする。
ビジネスやるなら大義名分を用意する(P155)
人は明確な理念、大義名分のある人を応援する。
「自分のため(オレだけ儲けたい)」では人はついてこないが、「これをすることで、みんなにメリットがあるんだよ」というような大義名分があれば、人に応援してもらいやすい。
ビジネスをやるなら、それが誰のために、誰に意味があるのか、ビジネスの大義名分を掲げておく。
ビジネスは定期的に軌道修正を(P171)
事業が回り出していくと、組織がかたまり、そのうち空気がよどんでくる。
定期的に人員や取引先を変更or入れ替えをし、空気を変えていく。ボトム10%の社員と取引先は、定期的に変更していく。
ファンを作るための5つのポイント(P200)
1・スピード
2・手書きの連絡
3・期待させない(こちらへの期待値を下げる)
4・意外な一面を見せる
5・謙虚さと傲慢さを両立させる
信者客を作る(P204)
ビジネスすると、自分のレベルに応じたお客が集まってくる。
お客を満足させて、お客を得させることで、こちらの言動や商品を信頼し、紹介した商品は何でも買ってくれるような「信者客」になる。
信者客が増えれば、ビジネスは安定する。ただし、信者客の信頼を裏切り、不誠実なビジネスをすると、やがてそのツケがかえってくる。
期待値をマネジメントする(P228)
お客との関係はインフォームドコンセント。こちらの商品やビジネスを正確に理解してもらうための説明が必要。
これは、お客がこちらに過剰な期待を抱かないためのもの。
期待感はえてして失望に変わり、期待が失望に変わったとき、お客は「裏切られた」という感情を抱く。だからこそ、期待値のマネジメントが必要。
エモーショナルマーケティングの注意点(P255)
お客の感情を刺激し、行動を起こしてもらうエモーショナルマーケティング。
この手法の本質を理解しない小手先のマーケティングによって、一時的にお客を集めることはできるかもしれないが、やがて化けの皮が剥がれるときがくる。
エモーショナルマーケティングを用いる際は、このテクニックの本質的な部分を理解することが何よりも重要。
傲慢になる時期と謙虚さが必要な時期(P270)
商売をやる上で、傲慢になることは必要。人の評判や意見は横において、自分の信じる道を、ひたすら突っ走るのが基本。
しかし、例外的に自分の意見や信念を横において、謙虚に過ごす必要になる時期もある。傲慢さが必要な時期と謙虚さ必要な時期があることを知っておく。
※管理人注
傲慢が必要な時期は、神田昌典さんの春夏秋冬占いにおける春~夏の時期、謙虚になる必要がある時期は秋の時期です。
お客の奴隷になってはいけない(P272)
上下関係のある商売は長い目で見ると、お互いのためにならない。下請けいじめがあるように、我慢する側は損をし、不満が残る。
ビジネスをやる上で大切なのは、こちらのビジネスの価値を認め、適性な価格で取引をしてくれる相手とのみ仕事をする。
こちらの価値を理解しない相手と取引をする必要はなく、取引先を増やすために、奴隷のようにヘコヘコする必要はない。
むしろ、相手から「お願いします!!!」とお願いされるビジネスをやる。
感想など
フリーランスとして生きていこうと決めた20代の頃、神田さんの本はよく読んでいました。
『成功者の告白』や『非常識な成功法則』、『なぜ春はこない?』は脳みそをかち割られたような衝撃を受けましたが、久々神田さんの本を読了。
まだまだ勉強させてもらうことがたくさんあるなと実感しています。
商売をするにも、商品を売るにも、いろんな考え方や技術で、そのときそのとき、最善の選択をしなければいけない。
やり方はいろいろあるのだと実感。この本を参考に、また試行錯誤、勉強させてもらおうと思います。