男女の結婚生活は異文化交流。
石蔵文信著『なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略』((幻冬舎新書)の読書感想です。
この本について
男性視点、妻との結婚生活で失敗しないために意識しておきたいことが学べる本。
男と女は生物学的に違いがあり、当然、考え方や行動にも違いが。結婚生活を上手くやっていくために、男女の違いを理解することの大切さを理解できる内容になっています。
以下、本書の読書メモです。
幻想を捨て真実を見る(P15)
女がおしとやかで乙女というイメージは男が勝手に抱く幻想。
女は本来図太くてわがまま、計算高い生き物。結婚後、女の姿が変わってしまうように見えるのは、ただ女が本当の姿をさらけ出しただけ。
男が女の正体を見抜けなかっただけ。
「結婚は勢い」の真実(P18)
結婚前の情熱の高まりは、ただたんに、遺伝子を残そうとするホルモンの働きによるもの。
このホルモンの働きによって男は冷静さを失い、結婚へ前進することができる。ホルモンの働きがなければ、男は冷静になり、結婚を躊躇する。
結婚はエイリアンとの共生(P26)
男と女が暮らすことは、異生物同士の共生生活。何もかもが違う相手と暮らすことであり、当然、衝突やトラブルも起こる。
結婚生活は、遺伝子を残そうとする人間の取り組みであって、「愛」はただの理由付けに過ぎない。
男がすべきことは、結婚前に、女に何1つ約束をしないこと。もし、女に、「僕は君を幸せにするよ!」と約束してしまった瞬間、男の不幸が始まる。
悩み事の解決法の違い(P42)
男は、悩んでいることを人に知られたくない。そのため、一人で抱え込み、自分で解決策を見出そうとする。
一方、女は、悩みがあると、親しい人に聞いてもらい、共感してもらおうとする。女の話を聞くときは、あれこれアドバイスせず、話を聞くことに集中する。あとは、女が勝手に自己解決する。
基本的に、男は、女の話を聞くとき、あれこれ口をはさまない方がいい。話を聞く、その姿勢を示すことが第一。
人からほめられたい男、共感されたい女(P57)
男は人から認められ、ほめられたい生き物。ほめられ、尊敬されることで、男の自尊心は満たされる。それを理解しているプロの女性は、たくみに男をほめ、操る。
一方、女の場合は、「自分の気持ちを分かってもらいたい」という意識が強い。そのため、話を親身に聞いてくれる人、共感してくれる人に弱い。
過ごす時間の長さが距離を縮めるとは限らない(P63)
男の場合、「行くつけの店」のように、長く通った場所、長く付き合った人に愛着を感じる。
しかし女は違う。どれだけ一緒にいるかどうかはあまり関係ない。どれだけ一緒にいても、何かきっかけがあれば、女の心は簡単に離れていく。
女の欲求水準は高く、その欲には限りがない。結婚したら、嫁はどんどんわがままに、かつ欲求されるものが高くなっていくものと理解しておく。
夫婦関係を改善する3つの言葉(P92)
男が妻に意識して使うべき言葉は、「ありがとう」「ごめんなさい」「愛してる」の3つ。
これらの言葉は、職場における「いつもお世話になっております」「お疲れさまです」「よろしくお願いいたします」という言葉と同じようなもの。
普段の言葉かけが、夫婦関係を安定させる上で、大きな意味を持ってくる。妻には、意識して「ありがとう」「ごめんなさい」「愛してる」の言葉を使うべし。
夫婦別室もあり、プラベートな空間は必ず確保する(P152)
夫婦関係を維持していく上で、一人きりになれる場所を確保することはとても重要。場合によっては、夫婦ごと寝室を分けて、別々に寝るのもあり。
男は孤独に取り組める趣味を持つ(P200)
男が女にかまってちゃんになると、離婚されるリスクが急増する(退職後、家にずっといてすることがない男はその典型)。
男は、現役時代から、自分なりに楽しめる趣味を持ち、仕事だけの生活にならないようにすることが大切。したいと思うことはどんどん挑戦して、仕事のほか、活動や興味の幅を広げる。
感想など
男性と女性、ともに暮らしていく結婚の注意点や問題の予防法が分かりやすく楽しめた本。
男にとって女はエイリアンで、理解ができないもの。だからこそ、男性の視点で物事を考えるのではなく、女性視点で相手のことを理解する姿勢が大切なのかな、と感じました。
「価値観や考え方が違うのであれば、それを理解していかなければいけない。俺がこう思うのだから、お前もこうすべきだ!」
というような、昭和チックな考え方をしていては怖い目に遭うかも。まぁ、いろいろ難しいですね。