成功した漫画家の人生観とは。『江川達也の超・常識的生き方』を読む

江川達也の超・常識的生き方

成功した漫画家はこんな風に人生について考えている。

江川達也著『江川達也の超・常識的生き方』(海竜社)の読書感想です。

内容について

『モーニング』掲載の「BE FREE!」、『まじかる☆タルるートくん』、『東京大学物語』などの作者として知られる漫画家の江川達也さんの人生論が公開されている本がこちら。

成功した漫画家はどんな人生観を持っているのか、どんな考え方で仕事に取り組んでいくるか、悩みや失敗に対してどのような受け止め方をしているのかが語られています。

文章は口語体で読みやすく、内容も分かりやすいので、スラスラ読むことができます。

以下本書の気になった内容の要約です。

恥をかいて挑戦する(P13)

日本人は失敗に対して過剰反応しがち。失敗を避け、成功だけ求めていると、道がかえって狭まってしまい、自分の可能性を殺してしまう。安全圏ばかりの選択をせず、人生を冒険と思って、思い切り挑戦してみる。

どんな生き方をしようが世の中には危険がありリスクもある。逃げても避けても厄介事はやってくるのだから、無難な選択をするより、したいことをする。

失敗を学びにする(P21)

挑戦して失敗することは問題なし。大切なのは、失敗した原因をきちんと分析すること。失敗したとき、「どうやれば成功できたのか?」を考えること。

借り物の知識よりも自分の体験(P24)

いつの時代でも必要とされる人材は、自分の足で歩き、自分の頭で考え、失敗さえも踏み台にできる人。周りが正しいか間違っているのかではなく、自分の頭できちんと考えて結論を出せることが大切。

ピンチはチャンス(P32)

「ヤバいな」というときは、新しいことを身につけられるチャンス。ピンチのときこそ、今までしてこなかった新しいことに挑戦して、何かを学ぶ。

逆に、「人からちやほやされて、やることなすこと上手くいく」というときは注意する。そういうときはダメになる兆候だから油断してはいけない。

人間の幸せについて(P37)

人から認められること、お金持ちになること、様々な欲のなかで、一番幸せを感じられるのは、自分のしたいことをできること。本当に好きなことを、無心でできる人は、間違いなく幸せな人間。

目標は明確に、行動は柔軟に(P55)

目標は明確な方がいいが、目標を達成するための方法は、臨機応変、柔軟に考えて取り組む。行動計画をしっかり決めすぎると、行動が固くなるので、要は目標を達成するため、その時々、ベストの行動を選べばいい。

自由が奪われること(P65)

したいこと、好きなことがわからない人は、一度不自由な職場で朝から晩まで働くのがオススメ。1日のうちほとんど自分の時間がない。そのような「拘束」された状態にいるからこそ、自分の本当の姿が見えてくる。

不自由だから、自由が分かる。イヤなことをやらされているからこそ、好きなことが見えてくる。

良い学歴良い会社=良い人生論について(P91)

今や、一流大を出ても、良い会社に就職しても、安泰に人生を過ごせる可能性はなくなった。世間体にとらわれて、「良い大学良い会社」という固定観念にとらわれていると、気付かないうちに自分の人生の可能性を潰してしまう。

この傾向は良い大学の学生にありがちで、「良い大学に入ったからこそ、良い会社に就職しないといけない、損をする」と思い込んでいる。結局は、学歴という世間体にこだわっていて、不自由極まりない。

付き合ってはいけない人(P105)

こちらの話すことを、自分の都合の良いように解釈する自己中な人、空気の読めない人とは付き合わない。軽い会話から、面倒なトラブルになることもあるから。

ひらめきをモノにするには(P115)

インスピレーションを得るには、1つのことを考え続けること。仕事のインスピレーションを得たいなら、そのことについて粘り強く考え続けること。すると、いろんなことが意識に引っかかってくる。

叱られない人は不幸(P147)

子どもの教育について。近頃の教育は子どもを叱らず褒めることを重要視するそうだが、それは違う。ダメなことはダメときちんと叱らないと、子どもは偏った万能感を持ってしまう。

「自分は何をしても許される人間だ」と思い混んでいるような小皇帝の将来は暗い。

子どもへの優しさについて(P153)

優しさは、子どもを甘やかすことではなく、子どもがどんなときもしっかりやっていけるよう、適切な負荷をかけてあげること。制限させること。

苦手なこと、イヤなこともきちんと経験させてあげて、負荷に対する耐性と状況適応力を身につけさせてあげること。好きなことができない、欲しいものが手に入らないという制限された経験をさせてあげること。

親が、子どもに無難な人生を望んではいけない。

感想など

古本屋巡りをしていたときに偶然見つけた本。

個人的には、小学生の頃から江川さんのファンで、小学生の頃は『まじかる☆タルるートくん』、高校生の頃は『東京大学物語』に熱中したもの。

独特の世界観とギャグセンスがなんとも言えない味を出している漫画でしたが、漫画という作品を生み出して、実力で成功された方の考え方はスジが通っています。

自分なりの確信と意志があってこそ、世の中に挑戦していけるものなのかもしれません。勉強になった本でした。

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