仕事における大切な考え方。仕事で成果を出すことはもちろん大切だが、重要なのは仕事を通じた自己実現。
P.F.ドラッガー著『ドラッガー名言集 仕事の哲学』(ダイヤモンド社)の読書感想です。
内容について
経営学で有名なドラッガー博士の名言集。仕事や自己実現など、仕事に関するテーマをもとに、ドラッガー博士の名言が分かりやすくまとめられています。
このような具合です。
成長
・人は精神的、心理的に働くことが必要だから働くだけではない。人は何かを、しかもかなり多くの何かを成し遂げたがる。
自らの得意なことにおいて、何かを成し遂げたがる。能力が働く意欲の基礎となる。(P14)
・自らの成長のために最も優先すべきは、卓越性の追求である。そこから充実と自信が生まれる。
能力は仕事の質を変えるだけでなく、人間そのものを変えるがゆえに、重大な意味を持つ。(P15)
貢献
・ほとんどの人が、下に向かって焦点を合わせる。成果ではなく、権限に焦点を合わせる。
組織や上司が自分にしてくれるべきことや、自らが持つべき権限を気にする。その結果、本当の成果を上げられない。(P44)
強み
・何かをすることを決めたら、何を期待するかを書き留める。九ヶ月後、一年後に結果と照合する。
私自身が五十年続けている。そのたびに驚かされる。
こうして自らの強みが明らかになる。自らについて知りうることのうち、この強みこそ最も重要である。(P57)
・今さら自分を変えようとしてはならない。うまくいくわけがない。自分の得意とする仕事のやり方を向上させることに、力を入れるべきである。(P61)
名言集ということで、どれも短文でスッキリして読みやすい。しかも、心に響く言葉、暗記して座右の銘にしておきたい言葉が、ぎっしり詰まっています。
ドラッガーの原書は、専門的な内容が多く、きちんと理解するためには、精読と熟読が必要ですが、この本は、ドラッガーの名言を厳選されているので、短い時間でも、気軽に読むことができます。
感想など
一時期ドラッガーがブームになったので、ドラッガーの専門書を読んでみたのですが、私には難しく感じ、一度挫折。
今回、名言集を読んでみたら、いろいろ心に響く言葉がたくさん見つかり、とても勉強になっています。
書評サイトを見ると、いろんなレビュワーの方がドラッガーの本を推薦していましたが、確かに読んでみるべき本がたくさんあるように思いました。
仕事だけでなく、一般的な人生訓として含蓄の多い言葉がたくさんあるので、新しい発見ができるかもと期待しつつ、ドラッガーに挑戦したいと思います。