日本をもっと深く見つめてみる。『果てしなく美しい日本』の読書感想

果てしなく美しい日本 (講談社学術文庫)

日本文学研究者でありアメリカから日本に帰化されたドナルド・キーンさん著書、『果てしなく美しい日本』の読書感想です。

こちらの本は、外国の人向けに日本や日本人を解説した本ですが、日本人が日本とは何かを見つめなおすことができる、素晴らしい本でした。

内容について

この本は第一部から第三部に渡り、日本とは何か、日本人とは何かを考察していきます。

第一部では、日本の歴史や日本人の暮らし、宗教、産業、政治、教育や文化の考察、第二部では世界における日本文化の立ち位置、そして第三部では西欧文化と東洋(日本)文化の比較という構成になっています。

日本文化の考察については、著者のドナルド・キーンさんが来日した1950年代初頭の体験をもとに書かれているので、多少現在の日本とは異なるところがあります。

それでも、かつての日本人がどのように生き、暮らしていたかを知ることができる、貴重な内容になっています。

感想など

全体を通して思うのは、日本人の柔軟性と、多文化への関心の強さと自国文化へのこだわりです。

常に西欧文化、他の国の文化を取り入れ、それを日本流に消化していき、同時に自らの文化や習慣、価値観を大切にしていく。島国ならではの、頑固性を持ちつつ、他の文化への関心を強く持つ。ここに日本の独自性があるのが分かります。

この本は、戦後まもなくの時期に書かれたもの。家族の形や教育のこと、失われていくもの、すでにないものもあるものの、21世紀の今でも、「日本らしさ」を感じることができる内容が多々あります。

「日本らしさ」とは何か、海外で評価されている日本文化の根源は何か、味わって考えることができました。自国文化の素晴らしさを見直せる、素晴らしい本でした。

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