『超訳 ヘッセの言葉』の読書感想 – もし、人生の目的があるとすれば

超訳 ヘッセの言葉

キーワードは自己実現。

ヘルマン・ヘッセ著、白取春彦訳『超訳 ヘッセの言葉』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の読書感想です。

この本について

ディスカバー・トゥエンティワンの超訳シリーズ、ヘッセ版です。

ヘッセの著者や手紙から名言を抜粋、テーマごとにまとめた内容で、

「自分自身を愛することは自分を甘やかすことではない。自分を愛するということは、この自分をそっくり丸ごと愛することであり、当然のことながらそれは自分の運命をも愛することだ。運命がわたしたちのために持ってくるものをも愛さなければならない。たとえ、それが今は意味の分からないものであろうとも、どうしても理解できないものであろうとも、拒むことなく、遠ざけることなく、後回しにすることなく、みずから喜んで受け入れ、ほほ笑みを浮かべなから愛することだ。」(009)

「誰もがそれぞれの問題を抱えています。あなた自身も問題を抱え、悩み、どうしてもその問題をすっきり解決してしまいたいとお考えでしょう。~略~けれども、その苦悩はあなた自身が体験するために存在しているのです。そのことであなたが悩むことがあなたの人生であり、その苦悩の体験があなたの人生に尊い価値と輝きを与えているのです。」(035)

「美しいものはすべてはかないものばかりだ。そして一抹の悲しみがまとわりついているし、そこはかとなく不安を誘うものだ。」(195)

など、シンプルながら、心に染みるヘッセの言葉を味わうことができる内容になっています。

感想など

いつ読んでもヘッセの言葉は良いなぁ、そんなことを感じる本。

ヘッセの著作には自己実現や自分自身になることの大切さを説いたメッセージが多いですが、ヘッセの良いところは、自己実現=お金や名声などの世俗的なものではなく、一度しかない自分という人生体験の大切さを説いているところだと思います。

社会的に成功する、お金持ちになる、そんなことは関係なく、貧乏だろうが失敗しようが悩もうが、本当に大切なのは、「自分」という一度きりの人生体験を思いっきり生きることができたかということ。そのことを教えてくれるのがヘッセだと思います。

結局、人は自分にしかなることができなくて、そのことに意味がある。ヘッセの言葉を読むと、改めて、そのことを実感します。

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