お金について考えることは人生を考えること。
チャールズ・エリス著『敗者のゲーム 金融危機を超えて』(日本経済新聞出版社)の読書感想です。
この本について
投資家のバイブルとして知られる有名な本。
どのように資産を築けば良いのか、投資についての考え方、資産運用の方法と注意点など、人生でお金に困らないために知っておきたい資産運用について、失敗しないための原則的な知識を勉強できる内容になっています。
以下、本書の読書メモです。
投資は自己責任で(P1)
賢い投資家は自分で判断する。専門家に任せようとしてもダメ。まずは自分で情報を集めて、自分で判断できるようになること。
最適解を見つける(P24)
効率的な方法を見つける=適切な方法を見つけること。
投資で収益を出すために(P31)
投資で収益率を伸ばす直接的な方法は市場のタイミングをつかむこと。いつ参加していつ撤退するか、そのタイミングをつかむこと。
優れた投資家の基本原則(P43)
優秀な投資家の4つの原則。
1・株式や不動産など、長期的な資産分配の決定。
2・投資する際、成長性や安全性、収入などを考慮し、資金について把握する。
3・資産ごとの分散投資。ピンチへの備え。
4・一度決めたことを忍耐強く実行する。相場の動きに一喜一憂せず、決めた方針を貫く。
投資で成功するための課題(P47)
感情のコントロールなくして投資の成功なし。目的を忘れず、落ち着いて、忍耐強く首尾一貫、行動する。
個人投資家になるための十戒(P145)
投資家として意思決定を行う上での10つのポイント。
1・貯蓄する。貯めたお金を将来のために投資する。
2・衝動で行動しない。
3・税務上の優遇措置で金融商品を選んではいけない。
4・自宅を資産とは考えない。
5・商品取引はやめておく。
6・証券会社の人間は信用しない。
7・新しい金融商品に警戒、手を出さない。
8・元本や利息、安定性で投資対象を選ばない。
9・長期的な投資計画と視野を持つこと。決めたこと、方針は文章化しておくこと。
10・直感で投資しない。上手くいっているときほど用心する。
資産を築いたら(P185)
お金を持つことは責任を持つこと。資産の運用や家族への譲渡など、資産の適切な活用を考えておく。
お金には力があることを認識し、お金を継がせる家族、子孫に与えるお金の影響について、考慮しておく。
感想など
投資、資産運用で負けないためにはどうすればいいのか、どんな視点を持って投資をすればいいのか、原則的な勉強ができた充実の本でした。
たかがお金、されどお金。
今あるお金を失わずに増やしていくためにはどうすればいいのか、直感や運を信じてお金を失わないための自己コントロール等、気になるところがラインだらけ。
資産運用を考える座右の書となりそうです。