これぞ正統進化。Birdyの3rdアルバム『Beautiful Lies』の感想

Beautiful Lies

このアルバムはじっくり付き合える!

イギリスの女性シンガーソングライター、Birdyの3rdアルバム『Beautiful Lies』(2016年)の感想です。

『Beautiful Lies』について

デビュー作の『Birdy』、『Fire Within』。Birdyの作風というか、曲の変化、方向性の変化が感じられるのが『Beautiful Lies』。

悲しげで重く美しい、シンプルなアレンジの曲から、段々と曲のアレンジが変化。『Fire Within』ではやや大げさというか、「1stアルバムとは随分印象が変わったな」という印象。

3rdアルバムとなる『Beautiful Lies』では曲、アレンジ、バランスが整って、捨て曲なし、アルバムをそのまま通して楽しめる正統進化を実現している印象のアルバムになっています。

歌のメロディーのシンプルな美しさ、派手すぎず個性を主張し過ぎない、しかしと歌とメロディーをがっちり支えるバックサウンド、アルバム全編を通じて、何とも言えない心地よさが漂っています。

特に「いいな」と思った曲はこちら(このアルバムは捨て曲なし、全部いいです)。

1.Growing Pains

東洋の要素を感じるエキゾチック、しかし美しい旋律が印象的な曲。Birdy特有の悲しげで重いメロディーがアレンジでポップで壮大な雰囲気に。前作の『Fire Within』の方向性をより追求しているような印象を感じる曲になっています。

3.Keeping Your Head Up

キャッチーで爽快、そして力強い曲。曲の高揚感はこのアルバムのなかでもトップクラス。コーラス部分、ボーカルとバックでメロディを支えるストリングスの絡みが最高に美しい!

9.Take My Heart

初期Birdyを思わせる悲しげでメロディアス、じっくり静かに聴きたい歌。爆発しそうな感情をあえて抑えているかのような曲で、聴けば聴くほど、そのメロディーの美しさに惚れてしまいます。

10.Hear You Calling

ゴスペルのノリを感じるような、明るげで開放的、ただアメリカの歌のような脳天気な明るさはない、バランスの良い明るさの曲。軽さのない明るさと言えばいいのか、とりあえず聴いていて気分がいいのは間違いなし。

13.Unbroken

個人的にこのアルバムNo.1、一番好きな曲。まるで子守唄のような雰囲気の歌で、まるでヒーリングミュージックを聴いたあとのように、穏やかな気持ちになります。

後半部分「Everything you once loved lies unbroken~」のところなんかは最高に安らかな気分になれます。こういう曲は本当に好きだなぁ。

感想など

最初から最後まで、豊かな音楽体験を味あわせてくれる最高の一枚。

前作『Fire Within』は、「こりゃすげぇ!」という曲もありましたが、アレンジが過剰というか、「1stと随分雰囲気が変わったな」という印象が強かったのが正直な感想。

が、今作は、アルバム全体を通じて何というか、統一感があって、オアシスの『Morning Glory』のように、アルバムを一曲目からラストまで聴いたときにだけ味わえる高揚感があります。

曲をスキップすることなく、安心して通しで聴くことができるので、個人的にはかなり大当たり、フェイバリットなアルバムになりました。

1stアルバムに収録されているようなシンプルな美しさが味わえる曲もあればポップでキャッチーな雰囲気を味わえる曲もあり、アレンジが過剰にならず、良いバランスで音楽が楽しめます。

いやぁ、このアルバムはいい!噛めば噛むほど味が出る、スルメ(?)のようなアルバム。こういうアルバムに出会うと、音楽って、本当にいいなと思いますね。

アルバムはこちら

Beautiful Lies