アップル製品はなぜ売れるのか?『アップル驚異のエクスペリエンス』の感想

アップル 驚異のエクスペリエンス ―顧客を大ファンに変える「アップルストア」の法則

2013年5月、私がMacのパソコンを見たいと思ってアップルストアに行ったときのことです。

時間は昼ごろ。お店は混雑していたのですが、店に入ってしばらく、外人の店員さんと目が会いました。店員さんは「こんにちは、何かお探しですか?」と言って近づいてきました。

私は目的がハッキリしていましたので、「ガレージバンドとロジックプロが使えるパソコンを探しているのですが」と言いました。すると、MacBookが展示してあるコーナーで、いろいろ説明してくれました。結局、MacBook Retinaとその他付属品を即買しました。

このときのAppleストア体験で驚いたのは、お店というか、店員さんたちの雰囲気でした。アップルの商品を説明する店員さんが、とても楽しそうに商品の説明をするのです。

まぁ、その外人店員さんが日本語ペラペラだったのも驚いたのですが、まるでその製品が「大好き!」と言わんばかりに説明してくれるので、「では買ってみるか」という気になりました。

少なくとも、家電量販店でパソコンを見ているときに説明を受ける店員さんの様子とは違ったのはたしかでした。

「なぜ、アップルストアの店員の接客は、ほかの電気製品販売店とは違うのか?」と疑問に思っていましたが、『アップル驚異のエクスペリエンス』を読んでなるほど、と思いました。

この本について

本書『アップル驚異のエクスペリエンス』は、アップル成功の秘訣を、社員育成や商品を販売するアップルストアの仕組みなど、さまざまな視点から分析、まとめられている本です。

販売員の採用の基準、どういう人を採用しているか、どのようにトレーニングしているかなど、人材育成の方法が詳しく書かれています。

・採用は人間的魅力で(タトゥーやピアスでも問題なし、魅力的な人が企業文化を作る)

・ガンガンぶつかる勇敢な人を育てる

・社員との信頼性を築く

など、アップル独特の考え方で人を雇い、トレーニングしているのが分かります。

ポイントは社員にアリ?

お店やデパートで買い物をするとき、商品の質はもちろんなのですが、一番の決め手は販売さんの接客態度になることが少なくありません。

「この商品いいな」と思って、店員さんに声をかけようとしますが、店員さんは「ブスッ」とした顔をしていたり、ほかごとをしている。声をかけても、あまりやる気を感じられない。

こういうお店では、商品を買おうと思っても、買う気を失くしてしまいます。これはお店としてはとても大きな問題です。ではなぜこのようなことが起こるのか。

それはそのお店で働く店員さんが、そのお店に愛着を感じていないからなのかもしれません。

「社員の70%が職場に愛着を感じない?つまり自分の仕事も会社も大事にしようという気はないわけだ」(P20)

アップルの強みは社員を商品の伝道者にしているところです。

「顧客の心を動かすには、まず社員の心を動かさねばならない」(P21)

という信念のもと、社員の採用、お店での販売、総合的な人材採用&トレーニングを考えています。

「長い目で見て、成功を支えているのは信念にアイディア、目に見えないコンセプトなど、形のないものばかりです」(P28)

理念がなければ人は賛同しない。アップルではまず理念。商品を売る社員の心を動かす。それによって、現場で商品を買う私達消費者も、心が動かされる、というわけです。これが、アップルの販売の基本的な考え方です。

まぁ、若干「アップルバンザイ!」的な匂いがしますが、それを差し引いて読んでも、勉強になることがたくさんありました。

この本を読んだら、アップルストアにいってみると、この本の内容がもっとよく分かるかも。

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