『心の病が職場を潰す』の読書感想 – 世の中にある「病む」職場とは。

心の病が職場を潰す (新潮新書 588)

日本独自、心を病む風土とは。

岩波明著『心の病が職場を潰す』(新潮新書)の読書感想です。

この本について

日本の職場と精神疾患を分析した本。

日本でのうつ病は外国とどのように違うのか、なぜ日本の職場で精神疾患に苦しむ人が増えているのか、様々な視点から、心の病の原因について理解を深めることができる内容になっています。

以下、本書の読書メモです。

難しい新型うつの問題(P21)

世の中には、本当の心の病に悩む人がいる一方、自分の都合の良いように心の病を利用する人もいる。

人間関係のスキル不足や本人のわがままから起因する問題を心の病のせいにする場合もあるのが難しいところ。

うつの3つの症状(P77)

うつになったときの3つの症状。

1・憂鬱感。

2・意欲の低下。

3・睡眠障害等の身体症状。

日本の職場での精神疾患の特徴(P109)

日本で精神疾患が増えている原因は、日本独自の職場風土にあり。

多様性を認めない雰囲気、セカンドチャンスのとぼしい日本の労働市場等、日本独自の風土が、働く人が心を病む土台になっている。

新型うつの根本にあるもの(P126)

新型うつ=権利意識の反映

若者に新型うつが多いのは、彼らが会社組織を信頼していないから。だからこそ、新型うつを1つの理由として、権利を主張する。

ダメな職場は即時撤退(P186)

世の中には、本当にどうしようもない、人をゴミクズのように扱う黒い会社がある。

そのような会社に入ってしまった場合は、無理な我慢はせず、すぐに辞めていい。会社の体質が分かった時点で撤退し、できる限りダメージを低く抑えること。

感想など

会社組織とうつをテーマに、なぜ心を病んでしまうのか、分かりやすく勉強できた本。

日本の場合、「空気を読む」に代表されるような均質性重視の人間関係や、外国に比べセカンドチャンスがない。

一度失敗すると再起することが難しい状況があって、だからこそ、仕事が精神的にも大きな負担になっていることが分かります。

周りと上手くやって、クビにはなりたくない。クビになってしまうと、再就職が難しい。

アメリカのように、いつクビになるか分からないけど再就職が容易な社会、どちらがいいのか、難しい問題だなぁと思います。

働くこと、生きていくことは難しいですね。

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