『人間力を高める読書法』の読書感想 – 一皮むける大人のための読書論

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人間力を高める読書法

読書とは、著者の魂との邂逅である。

武田鉄矢著『人間力を高める読書法』(プレジデント社)の読書感想です。

この本について

ラジオ文化放送の人気番組「武田鉄矢今朝の三枚おろし」を書籍化。パーソナリティの武田鉄矢さんが読んだ本を紹介している本。

読書することの意味、楽しさが伝わってくる一冊となっています。

以下、本書の読書メモです。

はじめに(P7)

本は何かを伝えるための最高の道具。本は著者が書いたことを読者が発見するもので、読者は自分で本を読み、そこから自由に学びを得ることができる。

そして、読者が本の中から発見したことがその人の人生の気づきとなり、その人の人生を変えていく。

正しいと思うことが正しい(P10)

自分のなかで、これは絶対に正しいという確信があれば、それが一番正しい。証拠があるかないか、そんなことは関係ない。

極論だが、正しいという思いが強ければ、それは十分正しい。

食で大切なこと(P57)

食べ物に関しては多様性が大事。偏ったものばかり食べていると次第に脳が萎縮し、動きが悪くなってしまう。

人が成長するとき(P75)

地獄を見たとき、人は大きく成長する。できる仕事をできるように続けていても、人は成長しない。

「これはもう無理だ」というしんどい体験をし、それを乗り越えていくこと、修羅場を味わうことで、人は大きく変わる。一皮むける。

組織の鉄則(P136)

1つの組織に1つの仕事をさせる。

1つの組織に複数の仕事を任せると、その組織が王国のようになり、権限が誇大化する。やがては権限を拡大してますます好き勝手するようになる。

決して、1つの組織に2つ以上の仕事をさせてはいけない。

負ける組織(P147)

勝つ組織はトップの意志が統一され、皆同じ目的を共有している。

しかし、負ける組織は、トップが考えていることがバラバラ。目的を共有できないため、統一的な行動ができない。結果、効果的な行動ができない。

皆バラバラなので、目的を達成できず失敗してしまう。

続けるなら目標を持たない(P175)

目標にこだわり過ぎると、物事が長く続かなくなってしまう。人生には目標を持たない方がいいこともある。目標を持たないというのも一つの修練である。

修行について(P185)

修行においては、「自分を鍛える」という発想で始めてはいけない。

自分を鍛えるというのはすなわち、自分の弱さからスタートするということ。すると、自分=弱いという考えが自分のなかに残ってしまう。それではいけない。

別に自分を鍛えなくてもいい。動いて汗をかいて楽しめば、それでいい。

自我を捨てる(P191)

危機の時に大切なのは情報。どれだけ精度の高い情報を集めることができるか、そこが生死を分ける。そのために大切なのが自我を捨てること。

自分がどう思うとか、そういうことは放置して、周囲と自分を同一化させて、いろんな人が言っていることと自分の波長を合わす。結果的に、この方が生き残れる確率がアップする。

基本的に同一化できる人が多ければ多いほど情報量が多くなる。そこで、「私」にこだわるのをやめ、「私たち」になる。これが生き延びるチャンスを高めることになる。

日本語について(P292)

英語は自己主張の言語。言葉の仕組み的に、自分の考えを主張する言語になっている。

一方、日本語は、もとから自己主張にブレーキがかかる言語になっている。自然と自分を控え、考え方や主張も抑制的になる言語になっている。

それが日本人が「ハッキリ物を言わない」姿勢に影響している。

普通であることは勇気がいること(P317)

普通でいる勇気がないものが、特別な人間を目指す。特別になれない者は、悪いことをして特別を目指そうとする。それで、安易な成功と優越感を手に入れる。

普通でいることは、案外簡単ではない。それには勇気がいる。

人より優れているというのも難しくて、人より優れていないと、それがコンプレックスとなって、いろいろこじらせてしまう。優越は劣等を育てる。

感想など

「本を読むことはこんなにも楽しんだな」ということが伝わってくる本。

もともとはラジオ番組らしいですが、武田鉄矢さんの語り口というか、本の説明が面白くて、ついついページを読み進めてしまいます。

紹介されている本は『失敗の本質』『ザ・ラストマン』『1行バカ売れ』『修業論』などジャンル問わずいろいろですが、本のエッセンスを踏まえつつ、それを人生ではどうなるか、普遍的な視点に入っていく。

読み終えると、あぁ、どんな本もそれは人生の気づきになっていくんだなぁ、そのことが実感できます。

とても分厚い本でしたが、ページ数を気にせず気がつけば読了していた、そんな本でした。こういう本を読むと思いますが、やっぱり本は楽しいです。

自己投資とか勉強とか、そんな目的を持たず、ただ楽しいから読む。それが一番いいのかもしれませんね。

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