『社長のためのマキアヴェリ入門』の読書感想 – こんな時代だから読みたい現実主義入門

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社長のためのマキアヴェリ入門 (中公文庫)

上に立つ者はどんなときも現実的を直視しなければならない。

鹿島茂著『社長のためのマキアヴェリ入門』(中公文庫)の読書感想です。

この本について

マキャヴェリの『君主論』をビジネスに当てはめて読んでいく本。

君主=社長に置き換えてもあら不思議。なぜマキャヴェリの『君主論』が今でも読むべき不朽の古典なのかが分かる一冊です。

以下、本書の読書メモです。

リストラが正当化されるとき(P14)

社長として最悪なのは会社を潰してしまうこと。社長がすべきなのは会社を存続させること。会社が生き残るためにできることは何でもしなければならない。

大胆な行動は迅速に行う(P20)

社内反対派の粛清、大量リストラなど、反発が予想されることは迅速に行わなければいけない。

加害行為はちまちましていてはダメ。一気に行い一気に片付ける。これで反発を最低限に抑えることができる。

会社に一番必要な力とは(P36)

武力なき国は滅ぶ。会社も存続のためには力が必要。会社にとって力とはお金。

財力こそ会社の力であり、外部に力を依存している会社(銀行などの借り入れに頼りすぎている会社)は非常に危うい。

外部の力はいざというときには役に立たない。助けて欲しいときほど助けてくれない。そこで、どんなときも最低限、自分自身で立てる力を持つこと。

悪評を受け入れる(P78)

社長として最悪なのは、周囲の評判を気にし過ぎるあまり、羽振りを良くして周囲に迎合すること。そんなことをしていれば、いざというときに大切なお金すら失くなってしまう。

社長として立つからには、周囲の悪評など気にせず、質実剛健、質素倹約を心がけ、自ら進むべき道を進んでいくこと。結果が突いて来れば、悪評など気にしなくてもよい。

大切なのは忠義より恐怖心(P91)

人は恐れている人よりも、愛情をかけてくれている人を容赦なく裏切る。

人は自らの弱さによって裏切りを敢行する。そして、その弱さは人なら誰もが持っているものであり、変えることはできない。

人の弱さをコントロールするには恐怖心を与えるのがよい。恩義や愛情を与えても人の弱さはどうにもならないが、恐怖心を与えておけば裏切りを予防できる。

善行が仇になる(P117)

世の中には常に腐敗した抵抗勢力が存在する。

彼らを討伐し物事をあるべきカタチに正そうとするのは善行だが、ときに抵抗勢力に返り討ちに合うこともある。この場合は善行が仇になる。

悪い連中を粛清するのは大切なことだが、その前にまず彼らを確実に粛清できるかどうかを現実的に判断した上で、善行を成すことが大切。

それが無理であるなら、彼らを確実に粛清できるまでは彼らに迎合し、ときを待つ必要がある。

裏切り者は近くにいる(P121)

どんなときも、致命的な裏切りを働くのは君主の近くにいる人々(取り巻きや側近)。社長は、とくに身近に接する人ほど用心する必要がある。

陰謀から我が身を守りたいなら、自分が気にかけている相手こそ、十分に警戒する必要がある。

決定権は常に自分が持つ(P134)

人の意見を聞くことは大切。しかしそれよりも大切なのは、最後に決定できる権限を常に自分が持つこと。

決断することこそ社長の仕事。そのためには、必要な話は聞く必要があるが、最後は自分で決断しなければならない。他人の意見に左右されず、自分の判断で決断を下すこと。

時代の流れを読む(P171)

才能がない社長でも、先代が遺したシステムを利用し、問題部分を改善していけば、会社を潰すことはない。

ところが、それでも上手くいかない状況がやってくる。時代の流れが変わり、根本からやり方を改善する必要がやってくる。

「会社は三代で潰れる」という理由はだいたい二代目から三代目で時代の変化がやってくるから。

時代が変わってしまえば、今までのやり方は通用しなくなる。それに気がつき、自ら変化していくこと。それこそが、変化の中を生き抜いていくために絶対必要なこと。

社長がその座を退くとき(P179)

物事には引き際というものがある。時代の流れが完全に自分と合わなくなってしまったとき、その流れを変えることはできない。その場合、潔く自らの進退を決断した方がよい。

人は生まれ持った自分の性格には逆らえない。時代の変化とともに、自分の時代が終わってしまった場合、あとは後任に任せた方が良い。

誰かから引きずり降ろされる前に、自分から幕を閉じる。

運命をつかむために(P191)

運命とは女神である。女神は強引に征服されるのを好む。物事が停滞しているときほど、果断に勇気を持って前に突き進む。

感想など

「力なき君主は滅ぶ。君主は力を持て」

「裏切り者は身近なところにいるので注意せよ」

など、人前で「『マキャヴェリ』を読んでます」とは言いたくないですが、読むと本当にタメになる話が満載の現実的な本。

世の中、生きていくということは綺麗事ではなんともならない現実があります。「君主」を「社長」だけでなく、「自分」に置き換えても、学べることがたくさんあります。

性善説を信じる人にとっては激怒してしまう内容が多々あるかもしれませんが、マキャヴェリの考え方を知っておくと、長い人生いろいろ役に立つはずです。

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