『『菜根譚』からはじめる つながらない関係』の読書感想 – 世間に染まらず生きていくということ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

『菜根譚』からはじめる つながらない関係――世間に染まらず、世間を生きぬく

『菜根譚』を仏教的な視点で読んでみると。

小池龍之介著『『菜根譚』からはじめる つながらない関係』(青春出版社)の読書感想です。

この本について

僧侶の著者が、『菜根譚』の教えをもとに人生での処世法を説いている本。

世間との関係を見直して、やがては世間との関係を超越、自分の生き方を見出していく。この本で自分なりの世間との距離の取り方を学ぶことができます。

以下、本書の読書メモです。

自分の道を進むということ(P21)

人生で求道を最優先にした場合、必ずしも世間的な成功をおさめられるとは限らない。むしろ、世間的には不遇な状況に陥る可能性もある。

しかし、究極的には、世間で成功をおさめようが失敗しようが、そんなことはどうでもいい些細なこと。

自分の信じる道を突き進むことができ、そして自分自身が自分の生き方に満足していれば、成功しようが失敗しようが、自分の生き方を受け入れることができる。

大切なのは自らの道に忠実であること。それが人生の満足度を決める。

自己実現という欲望(P38)

自我は放っておくとどんどん誇大化する。

自我が誇大化することによって、何をしても心が満たされず、苦しみの種を増やすだけ。理想の自分を求めたとしても、本当の幸せは見つからない。

人間、結局はホドホドがいい。シンプルで生理的機能が満たされるくらい満足できるくらいの、ほど良く不便なのがちょうどよい。

自らに由る(P89)

自分の内側に心の拠り所を持ち、外的変化に影響を受けない状態、それが自らに由る、つまり心が自立しているということ。

何を得ても驚かず、何を失っても驚かない、外に何かを期待することがないなら、心は自由で高々とすることができる。それはとても心地が良い状態。

他人の受け入れるという修行(P106)

他人の欠点はどうにも目についてしまうもの。だから他人に欠点について不満を持ったり、文句を言うのはたやすい。

逆に難しいのは、他人を理解し、嫌わずにいること。

他人の欠点にあれこれ不満を抱くより、理解してあげようとすること。その方がはるかに人間的修行になる。

人は人に助けられる(P130)

世の中は最終的に人に助けられる人が強い。いくら自分自身が素晴らしい能力を持っていたとしても、一人だけの力はたかがしれている。

自分の力を頼りより、いろんな人の力に助けられる、そんな人の方が、人生で大きなことを成し遂げることができる。

運勢と波(P136)

この世は諸行無常。何一つ、同じ状態は決して続かない。

ピークを迎えたら次は下降。調子が下降気味になっていく時期がやってくる。だから自分自身に対して、「絶頂期の素晴らしい自分像」は持たない方がいい。

物事がうまくいっているときほど、「今は良いときだけど、これから調子は下がっていく。調子に乗らないようにしよう」と自分をいさめることが大切。

感想など

『菜根譚』を仏教的に読むとこんな感じになるのか、といろいろ良い意味で気を抜いて読めた本。

世の中は諸行無常、変わりゆくこの世界で生きていくということはどういうことなのか、世間との付き合い方においてほどよい在り方とはどのようなものなのか。

読んでいるといろんな疑問が湧いていきますが、それこそが多分、この本を読む理由なのかもしれません。

大切なのは自分の頭で考えて、納得できる答えを見出すこと。「誰がどういった」とかではなくて、感じたことに対して自分がどう思うか、どう考えるか。

そこを突き詰めていくことが、結局は外の影響に惑わされず、自分の信じる道を進むことができる「自らに由る」人への道へつながっているように感じています。

一度きりの人生、後悔のないよう己の道をまっとうする。それこそが結局は、人生の意味なのかもしれませんね。

本はこちら
関連記事
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク