『孤独は、チャンス!』の読書感想 – さびしい、だから人は成長する!

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孤独は、チャンス!

独りでいられること、それによって本当の自分ができる。

榎本博明著『孤独は、チャンス! 心理学でわかる“自分の中にエネルギーがわいてくる”7つのカギ』(三笠書房)の読書感想です。

この本について

心理学者が書いた孤独論。

さびしいという気持ちを自己成長につなげること、人とよい距離感で付き合っていくことなど、自分と周りを見つめなおすヒントが満載です。

以下、本書の読書メモです。

はじめに、孤独について(P4)

孤独=ありのままの自分と静かに対峙して、自分が豊かになるための崇高な時間。

孤独の時間によって、人はぶれない自分、人生を楽しむ自分を作ることができる。孤独でいられない人は、自分を見出すことができないし、人生を楽しむこともできない

人といるけど疲れる原因(P31)

人に嫌われたくない、よく思われたい。そういう気持ちが強いと、人の誘いを断れず、言いたいことも言えず、自分を抑えて相手に合わせ過ぎる行動になってしまう。

人付き合いで疲れたときは、自分が相手に合わせすぎていないか、適度にチェックを。

自己開示について(P34)

自分の内面をさらけだす、自分の思いや経験を率直に伝える、それを自己開示という。

自己開示は心理的距離を測るバロメーターで、お互いのことをどれくらい知っているかで、お互いの心の距離が分かる。

人と深い関係に入っていく上では、自己開示がかかせない。

表面的な関係で済ませたい相手には、自分のことをペラペラ話す必要はないが、深い関係を持ちたい、もっと知りたいと思う人には、少しづつ自己開示していく。それによって、相手も少しづつ、心を開いてくれる。

人は皆承認欲求を持っている(P52)

人は誰しも、心の奥で、「自分のことを分かって欲しい、知ってほしい」という欲求を持っているが、世の中は価値観や考え方が違う人が集まる場所。

社会の中で生きることは、「分かってもらえない」経験をするということ。だからこそ、「誰かに分かって欲しい」と思う気持ちが強まる。

本音を隠し、無難な世間話で人付き合いをすることもできるが、本当に人とよい深く関わっていこうとするのであれば、まずは自分から、欲求や本音をオープンにして、さらけ出し、人と関わっていく。

人間関係は時に撤退も必要(P101)

見た目や表面的な部分で好印象を持って、そこから深く踏み込んでいくと、「この人は自分が住む世界とは違う人だ」ということが分かることがある。

価値観や考え方が合わない人、親しく付き合えそうにない人と深く関わると、のちのち苦しむハメになる。上手くやっていくのは難しいので、違和感を感じた場合は、そこで距離を置く。

さびしい気持ちを成長のムチにする(P121)

どれだけ親しい人がいようと、人と人との間には、埋め合わすことができない溝がある。分かり合っていると思う人ですら、分からない部分が必ずある。

人はどこかで分かり合えない部分、理解し合えないところがあって、だからこそ、「さびしい」という気持ちが生まれてくる。

さびしいときは心理的に楽ではないけど、その気持ちが人間的な強さを与えてくれる。ぶれない自分を作るきっかけを与えてくれる。

自分は他の誰とも違う、だから自分の人生は自分でなんとかしなくてはいけない。そのことを教えてくれる。

太宰治と見捨てられ不安(P153)

人は、乳幼児期、養育者との間で安定的な愛着関係を築けるかどうかで、その後の対人関係が変わってくる。

養育者との関係が安定して落ち着いたもの、信頼できるものであれば、「人は自分に対して好意的だ、世界は自分を受け入れてくる」という感覚を育むことができる(基本的信頼感)。

ところが、何らかの原因で、養育者と安定した関係が築けなかった場合、「自分は人から受け入れられない、世界は冷たいところだ」という感覚を持つようになる(基本的不信感)。

作家の太宰治は、その養育環境によって基本的信頼感を得ることができず、つねに「自分は人から見捨てられる」という不安に苛まれた。

どれだけ女と仲良くなっても、「自分はまた捨てられんだ」という恐れを克服できず、自分から関係を壊すパターンを繰り返した。

ダメ人間と付き合う人の心理(P168)

世の中にはなぜかダメ人間とばかりくっつく人がいる。

その心理は、「こんなダメな人を相手している自分はすごい、周りから評価してもらえるはず」という思いを潜在的に持っている。

「俺はダメなこいつをなんとかしてやっている、そんな俺はすごい(はずだ)」という思いで、彼らはダメ人間を側におくことで、自分の意味や価値を見出し、自身を持つことができる。

また、ダメ人間は自分のもとから去っていくこともないので、見捨てられ不安を緩和することができ、自分の承認欲求も満たすことができる。

目指すはほどよい距離感の関係(P190)

夫婦、恋人、親友、人はどれだけ仲良くなっても埋められない距離がある。

相手の全てを理解しようとすること、自分の全てを分かってもらうことは土台無理。無理な要求をしてはいけない。

相手のことを理解しようとしつつも、ある程度灰色の部分は残してほどよい距離を持つ。人には求め過ぎないこと。

感想など

孤独=自己成長の時間という考え方に納得できる本。

「ぼっち」という言葉がありますが、みんなどこかで、独りになってしまうことを恐れていて(独りだと思われていることを恐れている?)、だから人間関係でいろいろ疲れているのだと思います。

相手に合わせて自分を抑えているとそれはそれで疲れるしつまならない、どことなく虚しい。かといって、独りになってしまうのも怖いしさみしい。

世の中、いろいろ難しいことはありますが、やっぱり、人との関係は、何より難しいものだと思います。

「この人はいい感じがするな、仲良くなりたいな」と思っても、人間関係は相性とかいろんなものがあるので、必ずしも仲良くなれるとは限らない。

かといって、どうでもいい人、考え方の違う人と演技して無理やり関係を維持しているのも虚しいし、時間をムダにしている気もする。

なら、いっそ人間関係は割りきって、縁がない人、「距離を置いた方がいい」と思った人はスルーして、独りのときは独り、自分の考えを突き詰めて、自分を見出していく時間にするのがいいのかも。

方法はいろいろあるのかもしれませんが、孤独について、自分なりに考え方を持っておくことが大切なのかもしれませんね。

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