『幸福の「資本」論』の読書感想 – 自分の幸福は自分でデザインしていく

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幸福の「資本」論――あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」

未来は「ソロ充」か「プア充」か、それとも「リア充」か。

橘玲著『幸福の「資本」論 あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」』(ダイヤモンド社)の読書感想です。

この本について

「金融資本」「人的資本」「社会資本」という3つのインフラをもとに、目指すべき人生について考察する本。

幸せは偶然与えられるものではなく、自ら土台をしっかり作った上で、築きあげていくもの。ではどうやって土台を作り、幸せを築き上げていけばいいのか?

以下、本書の読書メモです。

はじめに(P3)

幸せを考える上でまず最初に認識しておきたいことは、「日本で生まれ育ったことこそが最大の幸運である」という事実。

日本経済は後退し、様々な問題が山積している。そんな現実はあるものの、世界的に見れば、日本ほど恵まれて幸運な国はない。

下を見ればキリがないが、上を見れば天井はすぐ見える。まずは、今ある幸運に気づくこと。

幸せは自分でデザインする(P8)

私たちは幸せになるために生きているが、人生は幸せになれるようにデザインされていない。幸せになりたいと思うなら、自分自身で人生をそのように設計していくことが必要不可欠。

そのために大切なのは、金融資本、人的資本、そして社会資本の3つ。これらの柱をもとに、自らの人生をデザインしていくことで、幸せな人生を目指すことができる。

変えられるものと変えられないもの(P23)

幸福には自ら設計できるものと設計できないものがある。

幸福を目指す上で大切なのは、そもそもどうにもならない環境(運命)があることを認めつつ、自らの人生を設計していく必要がある。

資本を複数持つ(P50)

人生、仕事でも人間関係でも何でも、一つだけの資本に頼るのは危険。

一つだけに頼っていると、それがダメになってしまったときに致命的なダメージを受ける。最低でも資本は2つ持ち、複数分散させる必要がある。

自由とは(P57)

自由=誰にも、何者にも隷属しない状態で、それが実現できるお金がある状態。今の世の中では、お金なしに本当の自由を獲得することはできない。

お金と幸福度(P69)

年収800万円までは、お金が増えれば増えるほど幸福度は上がっていく。資産も1億円までは増えれば増えるほど幸福度が上がる。

しかし、収入と資産が一定額を超えると、そこから先は幸福度は変わらない。お金を稼いで得られる幸福には、限界がある。

世の中の仕組み(P71)

安く買ったものを高く売る。これがお金で成功する絶対かつシンプルなルール。全ての富は、差異から生じる。

お金持ちになる方法(P86)

お金持ちになるには、

1・収入を増やす

2・支出を減らす

3・資産を運用して成功する

この3ステップをたどれば良い。

稼いだお金をムダにせず、支出を減らしてお金を貯める。その貯めたお金を投資に回して成功する。これでお金持ちになれる。

稼ぎを増やすポイントは拡張性(P110)

ビジネスでは拡張性のあるなしがとても重要。それによって収入が決まってしまう。

例)劇団と大ヒット映画

・劇団

→どんなに優れた劇団でも、お客を集める劇場の大きさ、1年の公演回数、観客数によって収入の上限が決まってしまう。(=拡張性がない)

・大ヒット映画

→ヒットすれば世界中で公開されて儲かるだけでなく、さらにはDVD発売やレンタル、テレビ放映など、いろんなカタチで利益が広がる。(=拡張性がある)

日本人と忠誠心(P145)

日本人といえば「会社に忠誠を誓う男たち」のイメージがあるが、実際は違う。サラリーマンの3人に1人は会社への反発心を抱いており、会社を信用していない。

分水嶺は35歳(P151)

35歳を超えれば、あらゆる面で人生の選択肢が制限されていく。人生設計を間違えてしまえば、30代後半時点で、先が見えてしまう。

そうならないためにも、35歳になるまでになんとか自分の特質を生かせる道を見出しておくことが大切。

それでどうにもならなければ、40代以降は、何が何でも会社にしがみついて生きていく他ない。

弱者の戦略(P162)

これからの時代に大切なのは、「自分だけのニッチ」を見つけること。

個人は大企業に勝てないかもしれないが、戦い方次第では、自分が生きていく場所を見つけて、それを守ることができる。

弱者は弱者なりの戦い方をすれば良い。そのための考え方がこちら。

1・小さな土俵で勝負する

2・複雑さを味方につける

3・積極的に変化する

少数でも戦いやすい場所を選らんで戦い、状況の変化を読み取り柔軟に対応を変えていく。フットワークの軽さを生かして、迅速に行動、変化していく。

こうすれば弱者でも自分の場所を見つけて生きていくことができる。

35歳までにやらなければならないこと(P176)

いろんなことに挑戦し、試行錯誤をし、自分の好きなことを実現できるニッチを見つける。これが35歳までにやらなければならないこと。

人生は長い。会社人生で振り回されないためにも、自分の活躍できる道を見つけること。

不幸になる人間関係(P254)

毎日嫌な人、合わない人と顔を合わせなければいけない。これが人を不幸にする。

世の中には一定数困った人が存在しており、会社勤めなどをしていると、どうしてもその手の困った人たちと関わらざるを得ない。

これが幸福度を阻害する大きな問題であり、彼らと顔を合わせている限り、「嫌われる勇気」を持とうが対応には限度がある。

一番良いのはそういう人たちと一切の関わりを持たなくて済む選択の自由を持つこと。人間関係に悩んだら、むしろ生き方それ自体を考えると良い。

ほんとうの自分を見出すカギ(P265)

自分自身がほんとうはどんな人間なのか、それを思い出したければ幼い頃の友だちグループのなかで、自分がどんなキャラだったのかを思い出すといい。

グループのなかで自分がどんなキャラで、どんな役割を果たしていたか。そこに本当の自分を見出すカギが隠されている。

感想など

幸福というより、これから自分の人生をどう設計すればいいのか、人生そのものを考え直したくなる本。

本書では幸福であることを条件づけるものを「自由」「自己表現」「共同体=絆」と定義して、確固たる土台の上に幸福を設計していくための方法が述べられています。

早い話、「幸福とはこのように決まるので、そのためにここをしっかり考えていきましょう」という本で、かなり分厚い本ですが、最後まで熱中して読んでしまいました。

特に、幸福を作っていくためのインフラとして「金融資本」「人的資本」「社会資本」をもとに人生設計をしていくという視点は分かりやすいです。

これらの資本があるかないかで、人生「ソロ充」になるか「プア充」になるか、それとも「リア充」になるのか、いろんな可能性が見えてきます。

多少理解するのに難しいところがありますが、人生を俯瞰し、これからどう生きていくかを考えるにはぴったり。

人生で後悔しないために、読んでおいて損がない一冊です。

本はこちら
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